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2015年02月26日22:07

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納棺

今日は亡くなった祖父の納棺であった。
家に来てみると、もう葬儀の装飾が施されていた。
茶の間に入ると誰もいなかった。
もしかするとおじいちゃんがいるかも、という気持ちを持ってしまって開いたのだが亡くなっているのだからいるわけがない。
子どものときからつい最近まで、茶の間の戸を開けるとおじいちゃんが座って寝ていたりお菓子を食べていたりしたのだ。
あの風景がもうないと思うと心が凄く痛む。
僕は知らなかったのだが、お祖父ちゃんは5月時点でもう末期のガンだったらしい。
ガンは胆嚢にあったそうだ。
気づく前から頻繁に熱を出していたらしい。
それの事実を知らなかった僕は今の今までお祖父ちゃんはいつか治ると信じていた。
悲しいかなそれはまるで叶わない願いだったのだ。
そう思うと親父のおとといの「覚悟を決めておけよ」と言わんばかりの態度は必然であったと言わざるを得ないのだろう。

お祖父ちゃんの遺体と今日対面してきたが、全身が真っ白になっていた。
顔を観ているとまるで眠っているようであった、が、普通であれば呼吸などで微妙に動くはずである。
そこからもうお祖父ちゃんは亡骸になってしまっているのだということを察知した。
ひいおばあちゃんのときもそうだったが、遺体との対面は非常に心にくる。
正直対面しなければそれでいいとも思った、しかし孫としてそれも行けない事だと思い、対面を決意した。
だが、遺体に直面すると頭がビリビリする感覚に一瞬陥ってしまった。
やはり体は死を受け入れる事を拒んでいるのだろうか。
今日は親戚や姉ら等とも久々の対面をし、近況報告などのたわいのない会話を繰り出しては笑っていた。
が、納棺が始まると、みんな涙を堪えられなくなっていた。
そうでなくても神妙な面持ちになったり、俯いたりしている人もいた。
やはり長い間ずっとお世話になってきた祖父の死は受け入れがたいものである。
僕もただひたすら俯いた。

暗い雰囲気や祖父の死の悲しみに耐えきれないのか、その後の酒の席で壮大に羽目を外してしまい、家族から叱られることとなった。
確かに葬儀の神妙な空気の中でテンションを高くするなど、空気が読めないどころの話ではない、甚だ侮辱的な行為だったかもしれない。
反省している。
だが、祖父が果たしてこのような神妙な面持ちのままで喜んでくれるのか??と思うと、私は悲しんでもいられないなと思ってしまい、空元気を出さずにはいられなかったのである。
もう今度から酒は控えようとは思ったが、祖父のことは悲しみもすれど明るく見送っていきたいとも感じた。

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