赤ん坊の食用処理

ベルトコンベアの上を丸裸の赤ん坊がつぎつぎに流れてくる。
食品工場での作業だ。

私はその頭頂部を専用のハンマーで叩く。赤ん坊は電流かなにかでのばしてあるので「けく」とか小さく声を発するがそれだけだ。
カポンと上だけ穴が空くので、専用の器具を差し込む。
器具は皮膚と骨をやぶり、大きく脳を包むように変形し、先端部にはカッターがついているので、くいとひねると脳幹から脊髄につながる部分がスパッと切断される。
そのまま脳をすぽんと抜いてビニールで覆われた手袋で。脳を脇のバットに置いていく。４個×５個である。あまり脳周辺での出血はない。
あとの身体はベルトコンベアで流れ去るままにまかす。脳以外は食肉とするらしい。

近場で同じ作業をしている人が何人かいるのだが、一人が新人だ。まだ若いフリーターふうの男だ。
最初にアタマにアナをあける手順をやたらに間違う。

すると赤ん坊は意識を取りもどしてしまい、大声で泣きわめいたり、脱糞したりするので、周囲の迷惑なのだ。

ちゃんと仕事しろよ、ちゃんと一発で始末してやれよと、私はいろいろコツを伝授する。



このあいだ、お総菜工場でバイトしたからか、妙な夢をみた。