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2015年02月19日23:54

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「千年の一滴 だし しょうゆ」

「和食」は世界遺産だ。

一汁一菜とか一汁二菜とか
何一つ不思議は無い。当たり前の日本の食卓事情の日常。
なぜこれが世界遺産なのか?
この映画を見ればその理由と、日本の根源がわかる。

日本人が自然と向き合いながら如何に食文化を構築してきたのか、
根源を、その歴史と成り立ちからもう一度見つめ直した
珠玉の日仏合作ドキュメンタリー。
2013年12月NHKスペシャルとして放送された「和食 千年の味のミステリー」をもとに、
「ひめゆり」の柴田昌平監督がフランスの海外スタッフとともに
再編集し二部構成の国際版映画として完成させた。

第1章「だし:大自然のエッセンス」では、
仏教の肉食禁止令により、肉の「うまみ」に代わるものとして
自然の中から発見された「だし」にまつわるストーリー。
昆布と鰹節でひく「だし」。漁師や農家、禅寺、料亭など
関わる人々の営みを追い、制作過程もおさらいしながら、
最新バイオ科学を駆使して、1000年の歴史を持つ日本人の知恵
「うまみ」の秘密を解き明かす。

第2章「しょうゆ ミクロの世界との対話」では、
醤油、日本酒、味噌、味醂、食酢など日本独特の調味料は
たった1種類の「麹(こうじ)カビ」※によって作られていた。 
※糀(こうじ)カビとも
「麹カビ」は、アスペルギルズ・オリゼ Aspergillus oryzaeといい
デンプンやタンパク質などを分解してグルコースやアミノ酸を生成する。
これが「うまみ」のもとになるのだ。
日本では、"もやし屋"と呼ばれる選ばれし「種麹屋」が
決められた日に京都の町家の二階で、専用に培養した緑の種麹(麹菌胞子)を
蒸した米の上に丁寧に撒き散らして製造する。
種麹の製法は秘伝で一子相伝であると云う。
ミクロ撮影、ハイスピードなど特殊撮影を駆使し、磨かれた職人たちの知恵や
「麹カビ」が織り成す芸術的ドラマが綴られる。

「麹カビ」が四季がある日本でしか育たない、
品種改良して日本人が今の「麹カビ」に仕上げた、
京都から全国全ての醸造所へ「種麹」が送られている。
醸造所の藏に住むカビの違いが完成した食品の風味を変えている。
など、
「枯れ木に花を咲かせましょう」は、昔話のセリフだけではなくで
発酵のバイオテクニックだった。
日本独自の大切な文化なのである。

日本の心を確かめたいなら必見の映画。
あー、おなかすいたー。

監督 柴田昌平
プロデューサー 大兼久由美 、 牧野望 、 伊藤純 、
           リュック・マルタン・グセ
撮影 春日井康夫
音楽 ダン・パリー
ナレーション 木村多江 奥貫薫

2月21日より世界遺産をテーマに大公開。
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