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2014年12月21日22:50

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科学者の研究へのモチベーションとなる仮設への信念

小保方氏のやり方ではSTAP細胞を作成することができない・・・ってことであって、STAP細胞=刺激惹起性多能性獲得細胞の存在が否定されたわけではないです。
細胞を弱酸性溶液に浸すなんてそんな単純な方法でいいのかどうかはともかく、細胞に何かの刺激を与えることで、細胞分化をリプログラミングし万能細胞化させることができるかどうか・・・そこら辺はまだ解明されていません。

かつて山極勝三郎氏が成功させた、多くの学者が失敗していていた「ウサギの耳にコールタールを塗り続けて人工的に癌を発生させる」ということも、その当時は眉唾物で見られていたのだから。
その頃は癌発生のメカニズムなんてぜんぜんわかって無くて(今でも完全に解明されているわけではない)。

遺伝子だって細胞分化だって・・・そもそも生命の発生とか誕生とか・・・現在ではぜんぜんわかって無い領域でしょ?
一つの有機体の集合物に過ぎないものが、意志を持ち、思考し、感情を持ち・・・ こんなの説明や解釈が不可能な領域ですよ。(不可侵な領域なのかも)

万能細胞っていうか多能性獲得細胞では「ヒトEG細胞」が一番可能性としてはいいらしい。
これって妊娠5〜9週の死亡胎児から得られるんですが。
もろに生命的、宗教的な倫理観なところから非常に問題があるワケです。現時点では、まあ事実上開発はできない状態と言っていい。
ただ、現在の日本では年間20万とも30万件とも・・・闇ではその数倍ともの人工妊娠中絶が行われているんですが、その無駄に捨てられている胎児を有効利用すべきだと言う人もいます。
アメリカをはじめ西欧諸国のキリスト教的倫理観から、タブー視されているヒトEG細胞ですが、そういった倫理観のない国とかで開発は進められてるのかもしれないですし、マッドな科学者が秘密裏に進めてる・・・なんてのもあるのかもしれません。

そこを打破すべく・・・ってのがiPS細胞であったり、STAP細胞だったりするわけです。
成功させれば人類に多大な恩恵を与えるであろうモノですが、もちろんそこに名声やら名誉やら威厳やら権威やら・・・利権やらが絡んでも来ます。

小保方氏は「何とかしてSTAP細胞みたいなモノが存在していて欲しい」という強い願いから「STAP細胞は絶対にあるのだ」っていう信念になったのでしょうね。
こういった信念や「○○は××である」という過程がなくては、そもそも研究は派生しないし、そういった仮説を検証していくところが科学なのですが、おまりにも信念や思い込みが激しすぎると、結局、実験結果に強いバイアスがかかってきてしまっておかしなことになってしまいます。
仮説が違うことでありとあらゆる矛盾することが「正しい」として流布されて対立していますよね。実際、本当のところはどうなの? ってな。
「○○はカラダに毒だ」VS「いや○○は摂った方がよい」とかコレステロール値やその他、健康に関する事とか、放射線に対する考え方なんかも。

新薬開発の現場でも理論上(in vitro)や動物実験(in vivo)では完全に行けそうな・・・画期的製剤だと思われているものでも、実際に臨床試験を始めるとぜんぜん効かなかったり、重篤な副作用があったりで開発中止なんてことはゴマンとあります。
ここであまりにも信念や思い込みが強すぎると、何かの真実に目を背けてしまいがちになり、あとあとエラいことになってしまいます。
「試験中断」ってものすごく開発者にとっては辛いことですが、そこで潔く諦めるってのが科学者には必要なことなんでしょう。

今回、小保方氏が「不正」をしたということでネット上では叩かれまくっていますが、そもそも、もしSTAP細胞生成が再現できなかったらば困るのは小保方氏本人ですし、名誉・名声を求めての不正ではなかったと思います。
やっぱり「STAP細胞はあります」という過剰な信念からのことだったんだと思います。(その信念は否定されるモノでもないし、批判できるものではないと思います)(批判されるとしたら「ヤバイかも」(←絶対、感じてたと思う)って時点で立ち止まる勇気と冷静さ良心を喪失してしまったところ・・・でしょうね)




小保方氏退職 研究費どうなる?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3194093
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