ビデオカードのGPUがネックになっているメモリー帯域を大幅に拡大するため、
ボンディングによる配線ではなく、ダイを積層しダイを貫通した配線による積層配線とし、
メモリー帯域を現状の数倍から10倍程度まで改善できる見通しが立ってきたようだ、
この技術はエンスージアスト向けのハイエンドGPUの性能向上よりも、
携帯電話やタブレットなどのローエンドとされる分野で、
大幅な性能改善が見込めるのが大きいと思っている、
その理由はメモリー帯域の拡大は以前であれば、
おおよそテクスチャーデータの転送に用いられ、
いわばピクセルフィルレートの向上につながっていたが、
現状のPCゲームの状況を考えると、
テクスチャーのデータ量も多いは多いが、
それ以上にポリゴンデータである座標データが急激に増えている、
これはよりリアルな造形を再現するためのデータ贈であり、
その傾向はこれからも進んでゆくと思う、
ただし、PCゲームのハイエンドグラフィックが、
これ以上急激に再現性を上げてくるとは考えにくい、
その理由は今以上に再現性を上げようとすると、
ゲームの開発費が今以上に増大し、
開発元としてはリスクの高い方向性は避けるだろう、
そう考えると携帯やタブレットのゲームの再現性の向上には、
まだ余裕があると考えられる、
ハイエンドとなる携帯、タブレットに近い将来求められる性能は、
1〜2世代前のPC用ハイエンドGPUクラスのメモリー帯域が求められる、と考えている、
それを実現するには、積層型のGPUもしくはAPU以外に考えられない、
したがって携帯、タブレット向けのハイエンドAPUの将来は、
APUのダイに2個程度のメモリーを積層し、
DDR3のメモリーであれば8バイト幅でメモリクロック200MHz、1.6GHz駆動、
この状態で帯域は12.8GB/sとなり、仮に1024ビット幅で接続した場合は、
204.8GB/sの帯域が確保されることになる、
この数字はミドルレンジからハイエンドの一歩手前のGPUの数字であり、
携帯機器としては、かなりの性能と言える、
携帯やタブレットのゲーム機としての性能向上は、
この方向性で行くのでは、と考えている、
PCの方面は既存のPCのアーキテクチャーを崩した発想になるのでは、と考えている、
メモリー積層型の利点はメモリー帯域を、
この手法以外ではあり得ない、いやオンダイという手法もあるが、
ほぼありえないほど拡張できる利点がある、
PCが性能向上を第一とするなら、
いっそのことメモリーを積層したAPUを目的とするメモリーの容量に合わせて、
複数搭載しインターコネクトで接続し、
オンボードで完結した、並列コンピューターとなるべきだ、
LANで接続し、メモリーを共有した状態での並列処理をするHPCは多い、
その思想をPCのマザーボード上で完結させてみればよい、
ただ、この方式の問題点はOSだ、
windowsは中央集権的なCPUを軸としたOSであり、
分散処理や並列処理には向いているとは言い難い、
積層型のAPUを複数搭載するPCが具体化するには、
OSの問題と、その性能の向上がどれほどか、が問題だ、
突飛な設計のPCだとしても、性能の対比が10倍ほどにもなれば、
その性能を求める市場が構築される期待はできる、
だがその市場を維持し続けるには、
10倍程度の性能差を継続できるかが問題だ、
PCのライフサイクルは短く早い、
登場時は10倍の性能差だとしても、
PCの世代が変われば数倍程度まで縮まる可能性は高い、
PCが世代を変えたとき、積層APUを複数積んだPCが、
性能差を突き放し続けられるか、そこが問題だ。
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