(前半)
シベリウス
交響詩<タピオラ>作品112
(後半)
ベートーヴェン
交響曲第9番ニ短調(合唱)
指揮:高関健
ソプラノ:半田美和子
アルト :坂本朱
テノール:錦織健
バリトン:堀内康雄
合唱:東京音楽大学
コンマス:扇谷泰明
年末の慌しさの中、どこからこれだけの人が・・というような人混みのみなとみらいへ、恒例の第九を聴きに行ってきました。外は大混雑でしたが、一杯やっていつものシートに収まるとスッと寛いだ気分になります。
前半はシベリウス。針葉樹の森に訪れる厳しく凜とした冬やその神秘的な風景が<タピオラ>で繊細に表現されて行きます。聴き始めてなんだかちょっと弦楽器の音が篭っている感じだなと思ったのですが、どうも合唱のひな壇のせいで舞台際ギリギリまでオケの位置が押し出されたため、サイドの座席からは音がちょっと遠くなってしまったようでした。
何となく眠くなって休憩。(気持ちよくなったという意味です。。)
休憩時間に来年2/22のオーチャードのマーラーのチケットを受け取りました。行けるかどうか分かりませんが、これを励みに暫く頑張ろうと思います。
後半は第九。舞台後方にキツキツに置かれた板状の座席に合唱団が入場し、全員が着席するとオケが入場。合唱は実際キツキツなんだろうけど見た目整然と綺麗なのはこのくらいキツい方なのかも知れません。
第一ヴァイオリンとかも本当に舞台際であんなギリギリのところで集中できるのかと途中で落ちないのかがちょっと心配でした。
演奏は高関さんの希望なのかちょっとスタッカート気味の変わった演奏。普通の第九はテヌートを効かせて壮大な感じを強調してドン・ジャーンって豪華にやるのですが、今回の演奏は1つ1つの音符やフレーズをはっきりさせつつ、強弱や緩急を瞬発的に加えているため、指揮者がどう聴かせたいのか(譜面の事は良く分かりませんが)作曲者がどうしたかったのかが、割と分かり易い演奏となりました。
いつもの演奏で気持ちよくなりたかった人には消化不良に感じたかも知れませんが、ちょっと目線が変わって(私は)なかなか良かったと思っています。合唱は昨年に続き東京音大の若さみなぎる迫力あるもので期待通りの合唱を聴く事ができました。←多分に合唱指導のコーチが素晴らしく良いんだと思います(できれば小林さんの第九でどう歌うのか比較してみたい気もしています)
ソリストは皆素晴らしかったのですが、特にソプラノの半田さんの体を前に投げ出す(ホールの空間に)動作によって作られるハリのある美声と声量には非常に関心しました。
これで今年の演奏会は全て終了です。来年も素晴らしい演奏に出会えるよう精進(何に?)したいと思います。ではでは。
投票に行った際に1本だけ散り残ったイチョウを発見
青空に映えていました。
追記)第九って、70分を超える曲なんですが、一音も余計(と思える)フレーズがなく、本当にベートーベンって天才的(分かり易く思いを表現する)なんだなあ、と感じています。また、年を重ねて1曲の感覚がより短くなっているような気もします。これは自分側の変化なのか。。
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