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2014年12月13日20:21

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逃亡者、上月永斗

【TRPG感想】
先日はTRPGの輪で刹駈(セツク)さんがGMのダブルクロス3rdEdition(注1)でした。

久々に参加したTRPGの輪で、あの伝説の殺し屋上月永斗(注2)をテーマにしたシナリオクラフトを遊んできました。

刹駈さんが自作されたシナリオクラフトだそうで、コミケで販売されていたとか。
本にまで仕上げてしまう情熱も素晴らしく、さすがはご自身で作られたシナリオクラフトだけあってうまいマスタリングでした。

PCが6人とダブルクロスにしては多いので、感想は巻きで進めたいと思います。

◆キャラクター紹介
■PC番号:1
名前(PL名):月島緋(ツキシマ・アカリ)(TS)
性別/年齢/種族:男/16/人間
クラス:モルフェウス/サラマンダー
ゲーム的特徴:
単体装甲無視アタッカー。
きちんと大ダメージを出す主人公でした。

ロール的特徴:
TSさん久々の男キャラらしいです。
主人公としてきちんとヒロインを救うだけでなく、永斗を尊敬するというムーブで永斗へのヘイトコントロールに一役買ってました。

その他:
さすがのTSさんです。
輪の主催だけでなく、PC1もきっちりやりきりました。

■PC番号:2
名前(PL名):月形日菜(ツキガタ・ヒナ)(内海)
性別/年齢/種族:女/15/人間
クラス:エンジェル・ハイロゥ/モルフェウス/ノイマン
ゲーム的特徴:
単体装甲無視アタッカーその2。
ちなみに偶然にも単体アタッカーは全員装甲無視を持っていた。

ロール的特徴:
永斗に振り回される可哀相な役周りでした。
こればかりはダイス目と本人のロールプレイだからなー(笑)。
「逃亡者」をミドルフェイズで捕まえようとすれば逃げられるのは当然なわけで。
UGNチルドレンは残念が多いってことで。

その他:
久々に会った内海さんです。
以前と変わらない様子でよかったです。

■PC番号:2(注3)
名前(PL名):古谷迅(フルヤ・ジン)(ソウ)
性別/年齢/種族:男/15/人間
クラス:エンジェル・ハイロゥ/サラマンダー
ゲーム的特徴:
やはり単体装甲無視アタッカー。
コンベンションのシナリオクラフトということもあり、今回は全員サンプルキャラなんですが、何を選んだのかメモしてなかったので感想では割愛。
ダブルクロスはシンドロームがたくさんあってすごいなあ。

ロール的特徴:
日菜と一緒に本部から今回の舞台に派遣されたエージェント。
「さすが○○さんだぜ」
「まさか、○○さんの攻撃をかわしただと? なんて手強い奴だ」
みたいな感じで他人を持ち上げるロールプレイで目立ってました。
なぜかヒャッハーと言い出しそうな小物感がありました。

その他:
メタガでおなじみのソウさんです。
いつもよりも大人しめだったのはコンベンションだからか、初見の人がいるからか……。

■PC番号:3
名前(PL名):流石幸太郎(サスガ・コウタロウ)(フィロス)
性別/年齢/種族:男/30/人間
クラス:オルクス
ゲーム的特徴:
範囲アタッカー。
ただ固定値はあまり高くなかったので財産点を使った支部長プレイしてました。
一回だけ4D10で39とか大ダメージを出したけど(笑)。

ロール的特徴:
フィロス的にはネタに走ったキャラ。
「『さすが支部長』と呼んでくれていいのだよ」
とか妄言吐いてみました。
あとオルクスだから支部まるごと異次元に引きこもって「次元支部長」と自称してみたり。
ちゃんとミドルとかはテンプレのような支部長ムーブをしてましたよ。
出落ちじゃないですよ(笑)。

その他:
というわけでフィロスです。
コンベンションかつシナリオクラフトということなので色々と考えて濃いキャラクターにしてみました。
ただの悪乗りではないのです。
「さすが支部長」は名前を覚えてもらい、呼びたくなるようにですし。
支部を異次元にしたのは、どんな事件でも巻き込まれない安全地帯というアピールのためですし。
面白い自己紹介は、コメディタッチなシナリオへの参加表明としてGM、PL双方への影響を狙ってます。
ただの出落ちキャラではないのです。

■PC番号:4
名前(PL名):四条俊也(シジョウ・トシヤ)(アトリ)
性別/年齢/種族:男/24/男
クラス:オルクス/ソラリス
ゲーム的特徴:
パーティ唯一の支援キャラ。
リプレイでもそうでしたが、支援キャラが一人いるとずいぶんと安定する。
ダイスボーナス6個にC値-1とか強い。

ロール的特徴:
今回の舞台のN市のUGNチルドレン。
永斗を追いかけてくれました。

その他:
輪の中ではかなりの若手にして急成長株らしいアトリさんです。
これからもどんどん経験を積んでいってほしいです。

■PC番号:5
名前(PL名):猿堂寺蓮(エンドウジ・レン)(黒介)
性別/年齢/種族:男/18/人間
クラス:ブラックドッグ/ハヌマーン/ノイマン
ゲーム的特徴:
そして単体装甲無視アタッカーその4。
サイボーグ? フルボーグ?
絶大な固定値で敵を粉砕しつつ、仲間をかばったりと八面六臂の活躍でした。

ロール的特徴:
シナリオボスと因縁のあるエージェント。
関係自体はシリアスなはずだが、永斗が割り込んできたせいでギャグに(苦笑)。

その他:
輪で何度か卓を囲んだ黒介さんです。
今回は突っ込み役(?)っぽい立ち回りでした。

◆粗筋
前述したように今回は刹駈GMお手製のシナリオクラフトです。

ご存知ない方のために説明するとシナリオクラフトとは、あらかじめGMがシナリオを用意するのではなく、ランダム表をROCして、その場で物語を作っていく遊びです。
普通のTRPGとはまたちょっと変わったドキドキワクワクが味わえます。
ただ、反面……まあ、この話は考察で。

■プレサージ決定
ダブルクロスのシナリオクラフトでは「ヒロイン」「ライバル(ボス)」「協力者」という三人のNPCをプレサージと呼び、シナリオ開始前に決定します。

今回のプレサージたちはこんな感じに決まりました。

ヒロイン:竹内千絵
PC1のクラスメイトの少女。
実はFHエージェントでPCたちに恐怖を感じることに。

ライバル:ダンディまもる(アギト)
名前は完全にネタだが、ゲーム中はコードネームでもってシリアスを貫いた。
姿かたちを変化させる能力を持ち、PCたちを混乱させる。

協力者:上月司
言わずもがな上月永斗の弟。
シナリオクラフトに書いてある通り、ここはランダム表を使わずに上月司が選ばれた。

■オープニング
アカリとチエのクラスではクリスマス会をやることに。
2人はその買い出しのためにクラスのみんなから集めたお金を持って出かける。

100円ショップでレジに進んだその瞬間、ワーディングが張られる。

アカリ「な、ワーディング?! こんな街中で!」
???「くけーーー!!(怪鳥音)」
アカリ「な、なんだ? ああ! 財布の中身が!!」

突如鳴り響く「怪鳥音」。
ワーディングが解かれた後、その場にいた人々の財布の中身は「27円」になっていた。

ちなみに「怪鳥音」と「財布の中身が27円になる」がランダム表を振った結果(注4)である。
一瞬でシリアスが破壊された瞬間だ(笑)。
GM渾身の怪鳥音に卓は大爆笑。

ただしかし、落ちついてみるとこれは大事件だ。
今回の舞台であるN市全域で財布や口座の中身が27円になるという事件が起きていた。

偶然本部の資金運搬車がN市を通っており、UGN本部は深刻な資金難に。
本部からヒナとジンの2人がN市に派遣される。

隣町の支部長だった司から話を聞いた、N市支部の支部長であるコウタロウは調査を開始。

レンは、FHエージェントであるアギトを街中で発見し、追跡を開始。

トシヤは街中で怪しげな動きをする永斗を発見し、追跡を開始。

全員が永斗のいる公園で合流。
永斗は「ふふふ、やはり集まったか」「なんだとおっ」「お前たちがそう思うなら、そう思っているといい」などと中身のないことを言ってひとしきり場を混乱させてから退場。

とりあえずコウタロウが場を収めて調査を開始することになりました。

この辺は、とりあえずみんな「合流してイベントをこなす」という目的のために多少のシーンの不自然さはスルーしつつ進めます。
それがシナリオクラフトの遊び方のコツだしね。

■ミドル
調査を開始する一行。

ヒナが逃げたはずの永斗に不意打ちされたり、
突然現れたロボナガトに強襲されたり、
司と協力したりしているうちにプライズポイントがたまっていきます。

プライズポイントが10溜まるとクライマックスに行けるようになるのです。

プライズポイントと一緒に暴かれていく事件の真相(注5)。

ヒロインのチエは実はかつての永斗の恋人エルマの妹(注6)だったのです。
そしてチエはエルマを殺したのは永斗だと思い、復讐のためにFHへ。
その関係に目を付けたのがアギト。
アギトはチエを焚きつけて永斗にぶつけ、永斗の戦闘情報を解析してロボナガトを作成していたのでした。
お金がなくなっていたのは、ロボナガトの製作費用のためにアギトが変身能力を利用して人々から奪っていたのです。
なんで27円残していたかって?
こまけえことはいいんだよ!(爆)

■クライマックス
妄言を繰り広げた結果、エルマを殺したのはチエを煽るためのアギトの仕業だったことに。
アカリの説得により、チエは復讐する相手が間違っていたことを認めます。
全ての悪事を暴かれたアギトがロボナガト軍団をPCにけしかけたそのとき、ついに逃げ続けていた永斗が姿を表します。

永斗「そう、全てお前たちの言うとおり!」
ジン「さすが伝説の暗殺者、永斗さんだぜぇ!」
アカリ「そうですよね! 永斗さんはチエを傷つけないように逃げ続けていたんですよね」
永斗「チエ……? あ、ああ、その通りだ!」
アカリ「永斗さんの手にかかれば、アギトなんて倒そうと思えばいつでも倒せたんですよねっ」
永斗「……も、もちろんだとも。だがしかし、今アギトを倒すべきは君の仕事だ! 雑魚ども(ロボナガト軍団)はわたしに任せたまえ!」
アカリ「わかりました!」

コウタロウ「彼、実はよくわかんないけど逃げ続けてたんじゃない?」
レン「まあ、一応被害はM市とN市だけで抑えられたんで、いいんじゃないでしょうか」
ヒナ「わたし、あんなのに何度も負けていたのorz」

あー、記憶はちょっと曖昧だけど大体こんな感じだったような気がするクライマックスフェイズ。

ボスであるアギトとの戦闘開始です。

……ただまあ、なんというか。
ダブルクロスをご存知の方なら大体分かると思うんですが、PC6人って多いんですよ。
GMもボスを強化してくれていたみたいなんですが……。
とりまきも少しいたんですが1ラウンドで一蹴。
ボスは袋叩き状態になってあえなく戦闘は終了しました。

■エンディング
永斗はまた中身のないことを言いつつチエと和解。
またどこかへと消えるのでした。

なくなったお金はロボナガトの中にあったレアメタルとかでまあなんとか回収。

アカリとチエも無事にクラスのお金を取り戻し、クリスマス会は開かれました。

めでたしめでたし。

◆反省と考察
ロール:3点
ゲーム:4点
ストーリー:4点
ボーナス:3点

ロールはなにしろPLが多かったので、4でもよかったように感じるけど……。
全員のロールが4だったわけではないので3で。
ゲームとストーリーは似たようなポイント。
シナリオクラフトというゲームがここまできれいに回ったのを初めて見た。
素晴らしい、ということでそれぞれ+1点。
ボーナスは特筆すべきことはなかったので3点。

○良かった点
・刹駈GMのシナリオクラフトのハンドリングが素晴らしい。
・TSさんのTRPGの輪はすごい。

○悪かった点
・他人を信頼したプレイができなかったなぁ。

では個別解説。

・刹駈GMのシナリオクラフトのハンドリングが素晴らしい。
フィロスはシナリオクラフトが苦手である。
相手の手を読んで、それに乗っかったり、かぶせたりするようなプレイを得意とするフィロスは、次に何が起こるかわからないシナリオクラフトは苦手なのだ。
とはいえ、そんなこと言っても始まらないので、フィロスはフィロスなりにシナリオクラフトをやるためのテクニック(後述)を使っていた。

途中まではそれで間違いないと思っていた。
しかし、まあ、なんていうか、これは恥ずかしい話だが。
GMである刹駈さんが「ここは表をふらずにチョイスでいきましょう」と言った瞬間から「このGMになら全部任せてもいいや」と思った。
結論、物語はきちんとまとまり、素晴らしい結末に到達した。

フィロスは「シナリオクラフトをやるGMはランダム表が好きで、表があったら何も考えずにふる人が多い」と考えている。
しかし、実はシナリオクラフトで全てを表に従うのは間違いなのだ。
少なくともフィロスは、全てを表に任せた結果、いいセッションになったためしがない。
なので、PLサイドから提案できるのは話を盛り上げて、どんな結末になってもげらげら笑えるようなプレイをすることが、フィロス流のシナリオクラフトの楽しみ方だった。

しかし、刹駈さんは表をふらずチョイスした。
後で聞いたところ
「アドリブとか苦手なんで、自分のできるところに落しこもうしてただけなんですよ」
「むしろ、やりたい方向に賛同して盛り上げてくれたPLの皆さんのおかげですよ」
と言っていた。
いやいや、刹駈さんのマスタリングは誰でもできることじゃない。
楽しいセッションでした。

・TSさんのTRPGの輪はすごい。
厳密にはセッションのことではないんだが、ぜひとも残しておきたいので。
セッション後にご飯を食べてるときの会話。

「TRPGの輪ってもう22回も続いてるんだ」
「他のコンベンションよりも、GMもPLもやりやすいんですよ」
「TSさんの懐が広いんですよ。普通コンベンション前日にGMやりたいって言ってもできないです」
「いい意味で管理してない。自由にやらせてくれる感じがいい」
「TSさんは、TRPGの輪を大きくする気がないから、それがプラスに働いてるのかな」

周りからべた誉めされて「いやいや、参加してくださる皆さんがいるから続けられるんです」と謙遜するTSさんが見られました。
色々と言いたいことはあるけど、TSさんがすごい人だってことにはフィロスも同意します。
今回の話を聞くに、運営が変わったらこの緩い雰囲気は変わってしまうので、これからも頑張ってください。

・他人を信頼したプレイができなかったなぁ。
フィロスはコンベンションは久々である。
普段は気の置けない仲間たちとしかセッションしないからなー。
そのため「他人に頼らずPLサイドから卓を支配する」プレイをしていた。
解説するまでもないが、これはさりげなく、ときに大胆に意見誘導して、周囲のPLやGMの意見までも束縛することが主な手段となる。
途中まで誰も信じずに突っ走っていたフィロスは、さぞやわがままなPLに見えただろう。
他人を信じられず、全部自分でやろうとした結果である。

少し言い訳しておくと、わがままと表現はしたが、「PL全員が楽しむために手段は選ばない」というわけなので、けしてこれが不正解だとは思っていない。
フィロスがイニシアチブを握ったほうが面白くなるセッションもあるだろう。
例えば、初心者ばかりの卓とか。

今回の場合、海千山千なベテランを前にしてイニシアチブをとろうとしたことが滑稽で無意味だったかな、という反省点だ。
最初から周りを信頼して任せ、フィロスはフィロスのPCの演出や台詞に力を入れたほうがよかったんじゃないかなー、なんて思う。
シナリオクラフトはPLサイドにもマスタリング力が求められるちょっと特殊な遊び方なんで、力の選択と集中にはまだまだ課題があるなあ。



というわけで久々の輪参加。
そして久々のダブルクロス。
更に久々のシナリオクラフトでした。
素晴らしいGMとPLさんたちのおかげで楽しいセッションでした。
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