というわけで、軽くレビューしてみます。
ゴッドオブウォーは、ギリシャ神話を題材にしたアクションゲーム。いわゆる洋ゲーで、向こうでは大ヒットタイトルです。
この作品は、PSPで発売された二タイトルを一つにまとめたものです。
・シナリオ
ギリシャ神話の暗黒面を躊躇無く描いた作品。
日本では享楽的で陽気なイメージが強いギリシャ神話ですが、残虐エピソードは実際にはてんこ盛りで、更にかっての価値観が今と違った事もあって、こういう話を書ける事はわかっていました。実際、冷厳なギリシャ神話の神々を描いた作品としては、日本でもヘラクレスの栄光3などがあります。
この作品では、主人公は神々に選ばれたスパルタ人戦士のクレイトスさん。彼は元々獰猛だったのですが、死の寸前にアレス神(ギリシャ神話でも屈指の獰猛な神)と契約したこと、神々にもてあそばれて家族を失ったことなどもあって、文字通り破壊と殺戮の権化のような存在になっています。
彼の冒険がシナリオの主題となっています。冒険と言うには少し血なまぐさすぎますが。
・システム
洋ゲー=もっさりというイメージがありますが、このゲームをやると印象が変わるかと。
とにかく動きが軽快で、重量級のキャラクターであるクレイトスさんが大暴れする事が出来るシステムです。
洋ゲーというよりも、ゲームシステム自体は和ゲーに近い感触。
また、アクションゲームですが、装備の成長要素などもあり、どのようにして武器を強化していくかなども楽しめる仕組みが盛り込まれています。
また、やりこみ要素なども充実していて、中々に素晴らしいです。
・総括
日本で流行るゲームと洋ゲーとして評価が高い作品は別物。これはどうしようもないことなのですが、この作品。少なくともゲームとしての部分は、日本でも充分に受け入れられるものとなっているかと思います。
問題は主人公である、残虐極まりないクレイトスさん。
彼は文字通り通った後はぺんぺん草も生えない破壊と殺戮の権化で、どうしようもない事情があるとは言え、おそらく日本で広く受け入れられるキャラクターでは無いでしょう。また、シナリオもとにかく唐突な展開が多く見受けられ、この辺りも日本では受け入れられがたい部分につながると思います。
遊んでみた感触では、非常に良く作られていて、ヒットするのも頷ける出来。
これならば、充分に名作シリーズの名を辱めないと思います。
評価は☆4.5。
今後、同シリーズの他作品も、着手していきたいところです。
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