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2014年11月21日23:29

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「不機嫌なママにメルシィ!」 「俳優は俳優だ」

18日は「不機嫌なママにメルシィ!」、

19日は「俳優は俳優だ」
     「天才スピヴェット」、

20日は「ショート・ターム」を観に行きました。



「不機嫌なママにメルシィ!」、

俳優ギヨーム・ガリエンヌの自伝的内容を本人自らが演じ、
あろうことか母親役も二役で彼が演じている ガリエンヌの監督デビュー作。
本作は「男性」「女性」の性を往還するギヨームの
“男の心”“女の心”の心の振幅をユーモラスに知的に描いていて、
性は、LGBTその他の性的マイノリティのどこかに分類されるものではなくて、
どこかと決められないし 決めなくてもよい…
心地よく自分の性と向き合い付き合って行ければよい…と
ギヨームが気付く物語なのだ。
小学生から30代までガリエンヌ本人がそのまま演じる違和感は
笑いによって均されて気にならなくなるのだけれど、笑って観るわりに
結構性についての深い考察が披露されていて
インテリでリベラルな憧れのママこそが
息子ギヨームの性の解からなさに脅えていた…とギヨームが発見する件りは
感動的ですらある。
ギヨーム・ガリエンヌの「ママ」の扮装は実に見事で魅力的で
知的な中年女性―を演じるのは
オネェを演じるより遥かに難しい…のがよく解かる(笑)。
実にフランスらしいエスプリに溢れた性の映画である。



「俳優は俳優だ」、

キム・ギドク製作・脚本による毒のあるエンタテインメント。
監督はシン・ヨンシク。
オレ様な若い男優が
マネージメントを買って出たメフィストフェレスのような男によって
瞬く間にスター俳優になるが…というお話は、
何だかよく分からない個人や組織のしがらみが絡み合ったヤクザな芸能界で
主演イ・ジュン(MBLAQなるKポップのアイドルらしい)が
栄枯盛衰を味わう姿が描かれているのだが、
怪しすぎる業界の面々が気持ち悪くて可笑しい(笑)。
イ・ジュン演じる俳優オ・ヨンが出演する映画は
やたらに暴力的で(韓国映画のウリですね)、それに文句を言うと
「お前は何か、ソン・ガンホかソル・ギョングか?」と返されたりして
笑える!
観に行く映画は『プンサンケ』だし
共演の女優が以前出演したのが『メビウス』だったり
キム・ギドクのジョークは楽しいったらない(笑)。
成功と凋落はループになっていてオ・ヨンもその一人なのだが
それ自体はよくある話にしろキム・ギドクのキャラ造形と語りは粘質で土着的で、
その洗練されなさが奇妙なユーモアと暴力性を見せるので、
どこかいびつな語りが韓流のスマートなスター映画とは決定的に違っている。
どうも「MBLAQのイ・ジュン」を観る映画―になっているらしいのだが
凡百の韓流映画よりも遥かにいい映画に出演できてよかったね!(笑)
思惟太は
キレキレのヤクザのボスを演じたマ・ドンソクがサイコーによかったけど…ね。
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