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2014年11月07日20:52

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晩秋の小秀山

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11月5日

前夜は登山口で車中泊した。
5時にアラームが鳴る。まだ眠いが起きだす。
今日登る小秀山はけっこう時間がかかりそうだ。6時に出発予定だった。

小秀山は、御嶽山の南西にある岐阜県と長野県の県境の山だ。御嶽山が間近で眺められる。まだ噴煙を上げている御嶽山を間近で見て何を感じるのだろうか。

予定より少し遅れて6時20分に歩き出す。二ノ谷コースを進む。
途中の夫婦滝までは遊歩道が整備されている。ここまでは多くのハイカーが来るのだろう。
渓谷沿いの道は気持ちがいい。所々にある滝も変化があって面白い。
夫婦滝の上には子滝、孫滝がある。
ここからの登山道はけっこう急だ。

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やがて「カモシカ渡り」と呼ばれる岩場に出る。ここが難所なので、普通はこの二ノ谷からのコースを登りに、三ノ谷からのコースを下りに使う。確かにここを下るのは手ごわそうだ。

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しばらくすると展望が開ける。
「あっ、見えた!!」
御嶽山が上のほうだけ見える。噴煙を上げているのがわかる。

岩場を過ぎると、第一高原、第二高原などと名付けられた開けた場所に出る。
中央アルプスが良く見える。よく見ると、右手奥には荒川三山、赤石岳、聖岳が見える。この夏に登った山だ。

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山頂の小屋が見えてくる。もう少しだ。

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山頂に着く。
正面には御嶽山が大きくそびえている。だが、残念なことに雪で少し白くなっている山頂は雲に隠れてしまっていた。
手を合わせて般若心経を唱える。亡くなられた方のご冥福を祈り、まだ発見されていない方たちが早く発見されることを祈る。

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御嶽山には3回登った。あの事故は他人ごとではないのだ。自分が登っている時に噴火したかも知れないのだ。残された家族はどんな思いでいるのだろう。
日帰りで行ったはずがもう帰らない人になってしまったのだ。
一人暮らしでペットを飼っていたなら、そのペットはどうなったのだろうか。置いてきた犬の五郎のことが気になったりする。

山頂付近からは白山も近くに見える。
御嶽山の左には北アルプスの笠ヶ岳、黒部五郎岳、薬師岳が小さいが白くはっきりと見える。

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山頂では、単独の男性、3人組の男性、そして私たちと同年代らしいご夫婦が一緒になった。
そのご夫婦とお話をした。白馬の栂池でペンションをしているそうだ。登山シーズンが終わりスキーシーズンが始まるまでの、ゴンドラが動いていない今の時期がゆっくりできるそうだ。
昨日は南木曽岳に登り、渡合温泉に泊まったそうだ。
途中の付知峡が素晴らしかったと話していた。

私たちが和歌山から来たと言うと、
「和歌山かあ・・・確か百名山の・・・」
「和歌山には百名山はありませんよ。」
「思い出した、大台ヶ原には行ったことがありますよ。」
「大台ヶ原は和歌山じゃありませんよ。奈良県なんですよ。」
そう言うと、彼らは意外そうだった。

下りは途中から三ノ谷登山口に向かう。初めは急な下りだったが次第にジグザグにつけられた緩い勾配の道になる。
緩やかで楽だが、なかなか高度が下がらない。ちょっと飽きてくる。

小さな建物が見える。山の神だ。ここからは林道を30分歩くと、駐車場に出られるのだ。
今日は思いのほか温かかった。先週の竜口尾根が寒かったので、意外だった。
山頂で食べたカップ麺のスープのせいもあって、二人とも喉が渇いていた。
すると水場がある。「秀宝泉」という水だった。
乾いた喉にしみこむ美味しさだった。

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小秀山、けっこう登りも下りもきつい山だった。行動時間で8時間かかった。だが、登りがいがある山だった。
ただ、道標が多すぎるのが難点に思えた。地元の山岳会が大切にしている様子は充分わかるが・・・
山の木は針葉樹が多かった。大峰台高の山とは全く雰囲気が違う。

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今まで見たことのない方角からの御嶽山の姿は心打つものがあった。
今年登った、別山、荒川三山、赤石岳、聖岳、薬師岳、笠ヶ岳が見えたのは嬉しかった。

駐車場に着いて間もなくすると、山頂で一緒だった単独の男性が下りてきていろいろ話しかけてきた。愛知県の方でこのあたりの山にはよく登っているらしい。だが、私たちはあまりゆっくりとはしていられない。
後で相方と「きっと山頂で話したかったのに、私たちが別のご夫婦と話していたから話せないでいたのかも知れないね。」と話す。

車中で汚れたズボンを取り替える。
さあ、今夜は温泉だ!!!


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