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2014年10月25日22:09

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黄金色の大峰 高塚山

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それは輝いていた。
紅葉って赤い葉っぱがあってこそのもの、黄色がメインの黄葉はちょっとなあ〜と思っていた。

だが、黄葉は黄金葉だった。
黄金色に輝く大峰の木々たち。

黄色に赤に茶色に緑。
いくつもの色が重なる。

どこを切り取っても絵になる。
足が進まない。

北アルプスの紅葉のような派手さはない。
だが、そこには落ち着いた日本らしい秋の美しさがあふれていた。

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10月24日

国道169号線の天ヶ瀬から309号線に入る。ここは今では国道だが、元々は行者還林道だった。細いくねくねの道を上がっていく。
紅葉が綺麗だ。
今回の山行の目的の一つはこの車道から見る紅葉だ。自然林の紅葉と植林の緑のコントラストが面白い。

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90番の所の階段から上がっていく。去年初めてここから登って、気に行った道だ。
ネットで見てはいたが放置されたトラックタイタン君に倒木が激突していて痛々しい。

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奥駈道に出てから弥山方面に少し行くと、高塚山への分岐がある。踏み跡は薄いが、テープもあって迷うことはない道だ。
金曜日の今日、こんなマイナーな山では誰にも会わないだろうなと思う。

三本栂との分岐近くになって、前方に一人の年輩の男性がいた。お互い誰にも会わないと思っていたので、驚いた。
三本栂との分岐には男女2人の登山者と単独の男性がいた。
最近人気があるのだろうか。

そこからはTさんと歩く。彼はここが好きでもう10回くらい来たそうだ。
道に落ちている枝を避けたり、不必要なテープを外したりしている。のこぎりも持っていて、邪魔な倒木を切ったりもするそうで、それは営林署に断わってあるそうだ。
「倒木があると、道じゃない所をを歩くようになるからね。
テープもいらない所のははがして、必要なところに付け替えるんだ。荷造り用のひもは蜘蛛の巣みたいに汚くなっていけない。
自分は白と赤のテープにするんだ。スイスがそうなんだ。
ガスった時は赤いテープが目に付く。薄暗くなったら白いテープがわかりやすいんだ。」
Tさんは自分が気に行った山の手入れをしながら歩くので時間がかかると言う。

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大きな岩がある。道はその下を巻いている。だがTさんは、どこでもとりあえず登るそうだ。
「登って初めて見える景色があるかもしれないからね。」
確かにTさんに付いて登った岩の上からは道からは見えない大峰の山並みが見えた。
八経ヶ岳と弥山、大普賢岳が綺麗だ。

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高塚山に着く。

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Tさんと一緒にお昼にする。ここでも、いろいろな山の話をして楽しかった。Tさんからは教わることがたくさんある。
「登山で一番大切なのはなんだと思う?普通は体力とか技術だと思うだろう。でも、一番大切なのはちゃんと下山して無事に家に帰ること、それからマナーだ。山から帰るときは、来たときよりも山をきれいにして帰らないといけない。だから落ちているゴミは拾って帰る。これは中学の時に登山を教えてくれた先生から教わったことなんだ。」

私は分岐に戻ったら、まだ行ったことのない三本栂にも行こうと思っていた。Tさんは三本栂には一度行ったがたいして良くなかったので、今回は行かないと言う。そこで先に山頂を後にする。

分岐から三本栂に行く。その道は高塚山への道よりももっと紅葉が綺麗だった。
標高が低いせいかもしれない。
紅葉がくっきりとしていて綺麗だ。 鮮やかなもみじもある。

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高塚山との分岐に戻るとTさんがいた。
「ずいぶん早く往復したんだね。」
「紅葉、すごく綺麗でしたよ。高塚山への稜線よりも綺麗でしたよ。」
と言うと、じゃあ行ってみようかなと言う。
「是非行ったほうがいいですよ。」
「まさか那智勝浦町の人から三本栂に行ったほうがいいなんて言われるとは思わなかったなあ〜」と笑う。

帰りは行者還トンネル東口に下山する。
下山途中から高塚山への稜線が見える。あの紅葉の中を歩いたんだと思うとうれしい。

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国道を車の所まで歩く。紅葉を見ながらの国道歩きは楽しい。
国道からの紅葉も綺麗だったが、その紅葉の中を歩くほうがもっと綺麗で素敵だ。
あの稜線を歩いたんだな。

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稜線はわずかに夕日に照らされていた。

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