mixiユーザー(id:6581993)

2014年08月29日07:45

66 view

保守の心得

保守の心得 (扶桑社新書)
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=6581993&id=2937719


やっと読めた本……第何弾なんだろう?


国家としての滅亡を分けると、だいたい下記のようになるそうです。括弧内は、実際にそういう滅び方をした国の名前をあげています。


1.民族殲滅(タスマニア)
2.国家灰燼(カルタゴ、満州)
3.民族奴隷化(チベット)
4.国家解体(旧ユーゴスラビア)
5.衛星国家(冷戦期の東欧諸国)
6.内戦直前状態(ドイツ・ワイマール共和国、フランコ登場期のスペイン)
7.国内代理戦争(ナポレオン戦争期のスウェーデン)
8.ニュートラル(三島由紀夫の定義した日本)


ちなみに、三島由紀夫が言っていた「ニュートラル」というのは、割腹自殺をする前に「このままだと、日本という国はやがて滅んで、無機質な、空っぽな、ニュートラルな、中間色の、裕福な、抜け目のない、或る経済大国が極東の一角に残るだろう」と言ったからだそうですが……今の金持ちでもなくなった状況を見たら、三島先生、もう一度死にたくなっちゃうんじゃないでしょうか?


今の日本は、8の「ニュートラル」以外にも、5の「衛星国家」、7の「国内代理戦争」が当てはまるような気がします。めちゃくちゃな憲法をありがたがって戴き、中国や韓国にいちゃもんをつけられては縮こまり、国会は、かつてはアメリカとソ連、今はアメリカと中国の代理戦争の場所となっています。


この本はまず「成熟した保守とはなにか」と問い、次に「政党」「財政」ときて「外交」、最後に「憲法」ときています。


私が、この本を読んでの感想ですが、つまるところ、保守というのは、どうやったら日本が日本の意志で、文明国として世界でやっていけるか、ということを考えて、実践していくことではないでしょうか?
他国の意志に屈することなく、自分の意見を言え、協調すべきところは協調するけど、ノーと言うときはノーと言える。そのためには、きちんとモノを考えることが出きる国の代表が必要だし、その代表を選ぶ私たちの教養も必要。そしてもちろん経済も強くなければお話にならない。その上で、他国の情勢を読んだ上での交渉力も必要。
そして、自国の歴史や文化、伝統に基づいた憲法もやっぱり必要、ということになります。


多分、全部がうまく回ってこその国家なんだと思いますが……。


……今の日本の状況を考えると、かなり大変だとは思います……が、昔と比べて状況も少しずつではありますが変わってきたとは思いますし、昔の日本人にできて、今の日本人に出来ないわけがない! と私は思います。


伊藤博文は、国家運営のかたわら10年かけて日本の歴史を学び、帝国憲法を作ったといいます。そして、出来た憲法に諸外国は驚嘆したのだとか。
現状を変えていくことは確かに大変ですが、一つひとつの積み重ねで変えていければいいのではないかな?と私は思います。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する