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2014年06月21日21:41

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白山 三ノ峰から別山へ

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梅雨の晴れ間がちょっと期待できそうな2日間。
山で1泊してのんびりしたい。久しぶりの重い荷物を経験しておきたい。
そこで選んだ山、白山の別山。上小池から入って三ノ峰の避難小屋に1泊する山旅。

6月19日

枕元に置いたアラーム用の携帯が午前0時過ぎに鳴って目が明く。メールが来た。アラームは3時にかけたのに・・・
迷ったが起きる。早く出かけたほうがいい。急いで身支度を整えて出かける。
コンビニで買い物をしたり、ガソリンを入れたりしながらゆっくりと運転する。
登山口の上小池駐車場には9時に着く。
金沢ナンバーの車で来ていたグループの人たちの「あら、和歌山からよ!」と言う声が聞こえた。

薄日が射す山道を登っていく。
最近はすっかり地下足袋に慣れてしまっていた。久しぶりに履く登山靴には違和感があった。残雪があるかなと思って登山靴にしたのだ。でも、登山靴にも慣れておかなくちゃ。

紀伊山地の山とは雰囲気が違うなあと思う。
今年は5月に滋賀の横山岳、6月に福井の荒島岳に登っている。
太平洋側の山と日本海側の山では自然環境が大きく違うんだろう。

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高度を上げるといろいろな花が咲いている。まだ夏の花の季節には早いが、ニッコウキスゲを見ると、夏を感じる。

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今年初めての10kg以上の荷物だ。避難小屋泊まりだからテントはいらないが、シュラフや食料、コンロ、水4lを入れて14kgになった。夏山縦走では18kgくらいになる予定だ。
一歩一歩ゆっくりと歩く。汗が出てくる。
奥駈はアップダウンの繰り返しだったが、ここは登り一辺倒の道だ。どっちがきついかなと思う。

午後2時に三ノ峰避難小屋に着く。今まで白山の避難小屋には2回泊まったが、いずれもお一人様だった。今回も6月の平日、誰も泊まらないだろうと思っていた。
だが、先客がいた。年輩の単独行の男性だった。その人は外で衣類を干していた。小屋の中のその人が占領しているスペースとは反対側に荷物を下ろす。
ふと見ると、穂高岳山荘の手拭いがあった。何だかほっとする。ちゃんとした登山者のようだ。

小屋に入ってきた男性と話をする。その人は滋賀から来た人だった。私が「和歌山からです。」と言うと、ちょっと考えているようだった。
「この前も和歌山からという単独の女性と会ったんですよ。どこだったけな・・・」
「滋賀なら5月に横山岳に登りましたよ。」
手帳を見ると、5月7日だった。その人もカメラを見て、「あっ、僕も5月7日に登ったんだ!!」と言った。
その人は奥様と横山岳に登って私と会っていたのだ。その時は奥様と話をして「和歌山から来た。」と話したのだ。
「和歌山ナンバーの車なんてアルプスとかの登山口では見ませんからねえ。和歌山の人は山には登らないんだと思っていたんですよ。」
「私もアルプスでは和歌山ナンバーの車は見ませんよ。」
さらに、私が横山岳では地下足袋だったと話すと、「間違いない!!かみさんと地下足袋なんて珍しい。女性の地下足袋なんて初めて見たって話したんですよ。」と言った。

そこからは急に打ち解けて、山の話やいろいろ話が弾んだ。私より10歳年上のそのKさんとは昔の登山の話など共通する話題がいっぱいあった。
「最近の人は地図を持たないでGPS頼りの人が多いみたいですね。私は持っていないんですが。」
「僕も持っていないよ。やっぱり、地図とコンパスだよね。」

私は今夜は他人丼をするつもりだったが、SAで焼き鯖寿司を買っていた。他人丼の具をおかずにして、地酒一本義を飲む。

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そして明日の好天を期待して、アラームを4時にかけて7時過ぎにはシュラフにもぐり込んだ。

6月20日

夜中に何度も雨音がした。
3時半に目が覚めて外を見るとガスっている。それでも、晴れてくることを期待して起きだす。

4時にはKさんも起きてくる。Kさんは別山には登らないで下山するそうだ。
しばらく様子を見ていると5時半近くになってガスが晴れてきたので別山に向かうことにする。
「また、どこかの山で会いましょう!!」

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カッパ、飲み物、少しの食料を入れた小さなサブザックは軽くて背負ってないみたいだ。重い荷物の後には余計に軽く感じられる。足どりも軽くなる。

広々とした別山平に出る。盛夏にはニッコウキスゲの黄色で埋め尽くされるそうだが、まだ咲いていない。だが、伸びやかで気持ちがいい。
別山に向かうと、ハクサンイチゲ、ハクサンコザクラなども咲き始めていてうれしくなる。

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別山の頂上に近づくが、ガスは晴れてこない。山頂の下で30分ほど待ってからまた登る。
別山に着く。
空は時折青空をのぞかせてくれるがすっきりとは晴れない。ガスが上がったり下がったりしている。

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風を避けて山頂のすぐ下の別山神社の石垣の中で待つ。

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「あっ!」白山が見えた。
ほんの一瞬だったが、ガスの中から白山が姿を現した。1時間半山頂にいたが、白山が見えたのはそのときだけだった。

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別山平に下ると、曇ってはいるが、別山の姿がはっきりと見えた。御手洗池に影別山が映る。
もうこれで満足。

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三ノ峰避難小屋には数人の登山者が休んでいた。荷造りをして下山する。水や食料が減ったザックはサブザックよりは重たいが、背中に馴染んでいた。
小屋を出ると、辺りはすっかり濃いガスに覆われていた。雨になったらいやだなと思い、少し急ぎ足になる。

少し下るとガスも薄くなってきたので、滑らないように気を付けながらゆっくりと下る。やっぱり下りは地下足袋のほうがいいなと思う。
それでも、登りの時よりは登山靴も足に馴染んでいた。

温泉に入ってから、福井在住のマイミクのすずらんさんと初めてお会いした。
いつか北陸の山か熊野古道をご一緒する日が来るかもしれない。
夕食をご馳走していただき、お土産までいただいて手を振った。

お天気は期待したほどではなかったが、夏山縦走の一歩を踏み出した。
もう少し、重い荷物に慣れないといけないな。雪がなかったら地下足袋にしようか、登山靴にしようか。
白山もまた違うルートで歩きたい。白山から別山までもつなげたい。
山への想いは膨らむばかりだ。

それにしても、和歌山の登山者・・・皆さんそんなに珍しいですか?



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