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2014年06月08日14:03

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雨の西大台から小処温泉へ

6月7日

雨に新緑が輝いている。
雨の多い大台ヶ原。
ここでは雨が当たり前。
これがいつもの私たちの姿。
木々がそう語りかけた。

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なんとなく、ワクワク気分と不安気分が入り混じった気持ちだった。
ガイド付きのツアー登山、初体験だ。
大勢でガヤガヤはいやだなあと思っていたのだ。
だが、大台ヶ原でも利用調整区域になっている西大台から小処温泉に個人的に行くのは難しい。
ちょうどそのツアーがあることをマイミクさんから知った。
まだ西大台に行ったことのない相方は是非行ってみたいと言う。
普通は橿原神宮からバスで行くところを、私と相方は上北山村役場の駐車場からスタッフの車に乗せてもらって参加させてもらうことにした。

まずは、大台ヶ原のビジターセンターでのレクチャーを受ける。
参加者は20人だが、ここは1グループ10人までとなっているので、3つの班に分かれる。それぞれにガイドやスタッフがついて、9人のグループになった。
私たちは2班で、参加者6人、ガイド2人、スタッフ1人という構成だった。
雨の中、1班と間をおいて出発する。
これも、できるだけ静かな西大台を感じるためだ。

所々でガイドの山口さんが立ち止まって、説明をしてくれる。
参加者は6人だけなので、皆が彼の周りに集まって熱心に話を聞く。
大台ヶ原の自然の話、歴史の話、言い伝えの話、彼の話は多岐にわたっていて面白い。

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散りかけのシロヤシオは雨の中で下を向いている。
晴れた日のシロヤシオとは別の表情を見せてくれる。

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お昼近くになって雨が上がってくる。
川のそばでお弁当を食べる。
この時になって初めて他の参加者の人たちと話をした。
歩いているときは誰も私語を話さなかったのだ。
私たちの班は若い姉妹、年輩の夫婦、そして私と相方だった。

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逆峠から先は西大台利用調整区域外だ。
小処温泉に向かって下りて行く。
今日の山歩きはほとんど登りがない。
小処温泉に行く道の新緑も綺麗だ。
標高が高い所では蕾だったカマツカの花が咲いている。
シロヤシオの花はもうほとんど散ってしまっている。

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林道に出る。
ここからは時々植林帯も出てくる急な下りだ。
そのころになって、やっといろいろな話をしながら歩く。

ガイドの山口さんは、大台の山の調査などもしているので、このあたりの山を知り尽くしている感じだ。遭難救助にもいつも駆り出されるそうだ。
「大台はね、地形が複雑でちょっと道を外れると右も左もわからなくなっちゃうんです。迷ったら下に行っちゃいけないんです。上に行けば必ず東大台のエリアに行かれる。でも、ガスが濃くなると、どっちが上でどっちが下かもわからなくなっちゃうんですよね。そういう時はゆっくりお茶でも飲んで冷静にならないとダメですね。」

女性のガイドの智子さんは、猟師だ。狩猟歴7年になるそうだ。
「元祖狩りガールですね!!」と言うと、
「ガールだなんて・・ただの山姥ですよ。」と笑う。

小処温泉に着く。
川に面した露天風呂が気持ちいい。

初めてのガイドつきのツアー。
想像していたよりもずっと楽しくて充実した山歩きになった。
そして、雨の大台ヶ原。
個人の山行だったら、雨で中止にしていただろう。
ツアーだからこそ歩けた雨の大台ヶ原。

今度はまたゆっくりと西大台を散策しに来よう。

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