こんな仕事をしているといろんなことがある。
ある利用者さんのサービス計画を立てるのに、居室担当者の女の子と話をしていた。
この人は昔の歌をスタッフと一緒に歌ったり、絵本を音読したりはできるし、こちらからの質問にはい / いいえで答えることはできる。
だが、「生まれはどこですか?」とか「好きな食べ物は何ですか」といった質問にはなかなか答えられない。言葉が出ないのだ。
8月末がサービス計画の更新時期だったので、前述の娘と、言葉を頭で考えて発語したもらうためのトレーニングを取り入れようという話になり、果物や動物などの簡単なイラストが描かれたカードを用意して「これは何ですか?」と問いかけて考えてもらうというアイデアを考えた。
オレはそのアイデアをサービス計画書にまとめ、家族に説明し同意をもらい、担当者の娘にはそのカードの試作品を作ってきてもらうように頼んだ。
月は変わり9月。
オレが作って欲しかったもの。
彼女がわざわざサービス残業までして一生懸命作ってくれたもの。
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