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2013年04月12日06:23

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「メディアと原発の不都合な真実」

 図書館本「メディアと原発の不都合な真実」上杉隆・著、を読了。上杉が京都大で行った講演を元にした本で、内容はツイッターなどで彼がつぶやいていることが主。講演だということもあり内容が薄く、あっと言う間に読めた。



 2012.10.25初版、後書きは同年8月に書かれているワリに情報が古く、誤りも多い(産業空洞化するのだ!とか、事故当初大手マスコミはメルトダウンについてまったく報じていなかったとか。後者は、上杉のサイトで微修正されているけど、本ではそのまま。なのでネットでの評価はボロクソ。まぁ原子力ムラの人や記者クラブの人が叩いている可能性もあるけどね)。



 いえ、私は彼には功罪ある、功も少なからずある(記者クラブに問題があるのはその通りだし、一部には彼が騒いだせいもあって世に出て来た情報もありそうな)と思うけど。誤りも多いヒト。でも、功にひきづられて誤りの部分まで盲信する人がいるのは困ったもの。

 特に、ワーストケースを強く訴え続けて、それが一部当たったからと言って、そのことを手柄顔するのはイカガナモノカ。ワーストケースを強く意識しなければならないのは、政府や、事故対応に当たる東電などでしょう。それに対して報道は、真実を当てにかからなければ意味がない(当たるかどうか?は、また別の問題だけど)。「最悪の場合、こうなっているおそれがある」なんて、ナニも言っていないに等しいのだから。高校レベルの知識があれば、ワーストケースの推測など誰にだってつく(ただ、その「高校レベルの知識」が難しいのだけど。理系研究職でも小学校理科レベルの常識がない輩もけっこういる。でも、そこを解説するのは、ジャーナリストではなく学者など解説者の役どころ)。また、日本人は記者クラブマスコミに慣らされているので、間違いを多く含んだ「ワーストケース報道」を読み解く力に欠けている人が多いしね。

 なんか、毎日「雨が降るかもしれないから、傘を持って行きなさいっ!」と子供に言っていて、たまに雨が降ったからといって手柄顔する母親みたいだよね、上杉って。



 ただ、一部にオモシロイ内容もあったので、メモ。

・総括原価方式関係。経産省は電力会社から、電気料金の10%を特会税収として受け取っている。なので、発電コストが上がると経産省もホクホク。

・国会議員の多くは情報は新聞など、マスコミが頼り。委員会に属している分野は、官僚からも情報が来るが。なので、官僚と大手マスコミが一致する部分(記者クラブ情報など)については、それに対して疑問を抱かない。(広義の)「現場」に行く人(議員)は少ない。原発事故当時、東電によく行っていたのは細野・長島ら少数。
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