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2013年04月06日07:14

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マクロ経済と超金融緩和(アベノミクス第1の矢・他

 30日各紙。東証、年度末終値で1万2000円を5年ぶりに回復。含み益増で各企業は設備投資し易く。

→ これ自体は素直に良いこと。年度末だと決算にも大きく影響するし。ただ、バブル時代とほぼ同じ理由で株価が上がっているのだから、決して浮かれてはならないよね。




 1日各紙夕刊。日銀3月短観。全体としては3期9ヶ月ぶりに改善し↓
   大企業  製造業 : − 8(前期比+4)
   大企業 非製造業 : + 6(   +2)
   中小企業 製造業 : −19(   −1)
   中小企業非製造業 : − 8(   +3)
ただ、中小企業製造業は、5期連続の悪化。

→ やはり、円安の恩恵はあまり受けず、原材料費や燃料エネルギー高騰の悪影響を受ける中小製造業は苦しい。安倍ちゃんも、大企業に賃上げを求めるより、「中小企業からの調達費値上げ」でも求めるべきだったのでは。その方がトリクルダウンする。


 2日朝日。1日の東京株式市場は急落。発表された日銀短観が事前の予想より悪かったため。自動車と高級品関係は改善したものの、食品や運送は悪化している。

→ 輸入品価格に大きく依存する会社が悪化。




 4日夜のニュース。日銀が、市場の予想を超える超金融緩和を発表。株価急上昇、為替は円安に。

 4日各紙夕刊。日銀、金融政策決定会合で「量的・質的金融緩和」導入を決めた。

 資金供給量(マネタリーベース)を2年で2倍にし、銀行券ルールを一時停止。長期国債の買い入れ対象を40年者を含む全期間と拡大し、投信などリスク資産の買い入れも増やす、とした。

 5日各紙による続報。新量的緩和で130兆円(白川総裁時代の3倍、年60〜70兆円のペース)を市場に供給する。

 これは過去最大で、長期金利は最低を更新。円は3円近く安くなり、これを受け株価は上昇。甘利経済再生相など政財界から歓迎の声。ただし国債急落のリスクも抱える。日銀の独立性も揺らいでいる。

 5日各紙夕刊。株の急騰、一時590円。4年半ブリに1万3000円台に。円安も進み、一時97円台に。

 6日読売。日銀の方針を受け、バブルや金利高騰の懸念からか、長期金利が乱高下(0.315〜0.620)した。

→ ほとんど「またバブルを起こすぞ」と言っているのと同じ宣言で、国の赤字が溜まりに溜まっている現在、ホントに額面通り実行したらトンデモナイことになりそう。今の日本経済は、アクセルも弱いけれどそれ以上にブレーキが壊れているのだから。物価が暴走したり、財政危機に陥ったり、円安に成り過ぎた際が恐ろしい。

 ただ、ハッタリかましてそれで景気を上向きにし(金融政策だけでは、日本経済の14%しか占めない輸出産業しか潤わないと思うけど。輸入産業はかえって苦しくなる。輸入産業の景気を良くするには、第2・第3の矢が必要)、実際はそこまで実行しない可能性もまだ少しある。それなら多少マシだけど。さて、どうなりますことやら。

 なんか、暗い気分になってしまった。。。


 にしても、政財界が絶賛しているのも恐ろしい。無茶な政策だ、というのは皆分かっているハズなのに、閉塞感が打ち破られることでスッキリしているんでしょう。

 ちょうど、アメリカによる経済封鎖で苦しんだ日本が、対米開戦に踏み切って国民が皆拍手喝采した70数年前に良く似ている。あの時も、一般庶民の多くは知らなかったでしょうが、少なくとも政財界と軍部は無茶な開戦だ、というのは皆分かっていたはず。

 このままでは、第2の敗戦を迎えかねない。そうならないために、第2/第3の矢、特に第3の矢が極めて重要。
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コメント

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