迷岳

３月２９日

登山口からちょっと歩いたらもう急登の始まりだ。
植林帯の中の道を登る。
自然林が出てくる。
岩場が出てくる。
木の根や岩につかまりながら登る。
どんどん標高が上がっていく。
うん、こんな登りが好きなんだ。
木々の間から登山口が見える。
ほらね、こんなに登ったんだ。
一歩一歩が確実に高度を上げていく。

今日は昨日の予報に反して曇り空。
でもいいんだ、雨さえ降らなければ。
だって、見晴らしは期待できないんだもの。
でも構わない。
この山の魅力は景色じゃないんだ。
この森なんだ。

山頂にはガスが流れている。
この雰囲気。
そう、これが台高の山なんだ。
ブナにヒメシャラ。

ちょっと薄日が射したが、それもつかの間。
風が冷たい。
予報では温かいはずだったのにね。

下りは沢沿いの道。
所々道が崩れている。
倒木を乗り越える。
渡渉する。
木の間越しには垂直に落ち込む滝が見える。
ナメ状の水の流れ、綺麗だ。

林道に出る。
スパイク地下足袋にはちょっと嫌な感触だ。
今年初めての地下足袋だ。
やっぱり台高の山には地下足袋が合うね。
滑りやすいところも平気だった。

この冬は五郎と一緒の里山歩きが多かった。
久しぶりの前鬼からの釈迦ヶ岳がとてもきつかった。
でも今回の迷岳、登りのきつさはハンパじゃなかったけど、変化があって楽しんで登れた。
体が登山体になってきたのが感じられた。

夏のアルプスに向かって！
そして春の台高の山を楽しもう！！
行きたい山がどんどんふくらんできた！！！