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2013年03月21日01:07

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剣闘士ユーグメモ 最終章 その3


前回のバグは俺もちょっと残念だったけれど、作者も無念に違いない。
やはり5週連続で濃密なゲームブックを届けてくれるというのは想像以上に過酷な世界なのだと思います。




【アタック03】

さあ、気を取り直す!! ぶっ生き返す!!
フォト

今度はこれまでに選んでいなかったカウンター狙いでいってみる!!

そうだ。パスカルも言っていた。「奴をよく見ろ」と。
奴の出方をよく見るんだ。

これだ。これに違いない。


ここで技くらべ!
だが、ここでは技術点から3点引いて計算をしなければならない。


厳しいな。

技術点は9。3を引くと6だ。
サイコロ2個を振って6以下を出さなければならない。


ただ俺は、バーンハード対策を事前に取ってきているために、一度だけペナルティをないことにしてサイコロを振ることができる。

どうしよう。
いや、まだだ。

ここはまだ使いどころではない。

そう思い普通にサイコロを振ってみた結果は4。

すげえ!普通に成功だ!!

これは行幸。

カウンター待ちの俺にとって、バーンハードの攻撃は不用意な一撃だった。
俺の成長を甘く見たな。
その一撃を弾き、さらに攻撃を加える。
完全に押している。
追い詰め、重い一撃を加える。防御されたがダメージは通ったようだ。

ダメージで優勢に立つ!
優勢に立つのは本当に久しぶりな気がする!!

そして俺は知った。
まだ遠く離れていると思っていたバーンハードと俺の距離は、確実に縮まっていることを。
俺の攻撃が通用することを。

そして激戦の末、池を背にして戦う局面に。

さあ、どうしよう。

池の中に誘い込むか。
池を利用して有利に戦うか。
それとも、つばぜり合いに持ち込むか。

アタック01では池を利用して有利に戦ったが、特殊戦闘をしかけて失敗した。
特殊戦闘を仕掛けなければいけそうだ。

よし、バーンハードと体を入れ替えてやろう。

運だめし!

出目は7! またしても成功だ! 調子いいぞ。


さあ、短期決戦に持ち込むか持久戦で行くか。


やはり俺のタフネスさを信じて持久戦で行くか。


俺はつばぜり合いから相手の手首を取り、自分もろとも池に引きずり込んだ。
そして潜って呼吸を止める。


♪呼吸を止めて1秒あなた真剣な目をしたから
フォト

バーンハードは真剣にもがく。
これがいかに致命的か知っているからだ。


あと一歩というところであったが、するりと抜けられてしまう。
だが、これで形勢も俺に有利になった。


ダメージも形勢も俺有利!!



これは……行ける!!



いい気になって次だ。


バーンハードの動きは明らかに鈍っている。
だが油断はならない。確かバーンハードは魔法攻撃も持っていたはず。
いざと言う時の隠し玉として出してくるかもしれない。

有利な距離を守って戦うか、割り込むか。

相手が鈍っているのなら、ここは割り込んで行く!



『スピードにはタイミング。てめえの馬鹿力なら技の威力も切り返せる! 忘れんなよ!』


俺はイグナティウスの教えを思い出していた。
バーンハードは俺のぶちかましに吹っ飛んだ。


すぐに体勢を立て直す。
しかし俺はすぐ次の選択でも立て続けに攻撃を選び、押し返していく。

攻撃か防御の選択の時は、まず攻撃と決めているのだ。
だって防御を選択すると、まず間違いなく「盾を持っているか」と聞かれるだろうからww



そこで、バーンハードの攻撃が止まった。


「終わりにしよう」


バーンハードは剣をおろした。が、闘志は失われていない。


「もはや語ることもない。君の技は分かった」


そして片膝をつく。



これは、この構えは……



バーンハードも習得していたのか。【臥王】を。


殺気が漂う。


選択はカウンター狙いと素早い一撃。
単なる一撃は【臥王】の餌食。
が、こっちもカウンター狙いの場合、イグナティウスのようにしびれを切らしてくれるとは限らない。



ここは、【察気術】の出番だな!


ピキューンとニュータイプ能力に目覚める。
イグナティウスとの戦いをトレースしたような動きで、バーンハードの脇を駆け抜ける。


が。

【察気術】の超感覚の世界ですらも、届かなかったのか。
俺が脇をすり抜ける際に、バーンハードは剣を構え、くるりと回した。
とたんに重くなる身体。

そうかそうだった。

バーンハードの切り札は奥義なんかじゃない。
この魔法だった!

わかっていたのに呪文を詠唱する隙を与えちゃったよ!
あの構えはフェイクか、技と魔法の二段構えのどちらかだな。



「見事だった。だが、まだ私の前に立つべき実力ではない……」



こうなると、ダメージの優勢も形勢の優勢もまるっきり意味をなさない。


俺は落ちた。


クヤシー!!!!!
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