翌年（1998年）だったと思いますが、その時の札幌勤務中にDivaはコロンビアからメジャーデビューを果たし、メジャー第1弾アルバム『そらをとぶ』は秋の仕事帰りに四丁目の玉光堂で購入した記憶です。翌春からは初めての道南勤務となり、メジャー第2弾『ラブレター』は今はなき玉光堂松風店で購入したのではなかったでしょうか。そして、その秋にDivaは再び北海道ツアーにおいでになり、函館ではコミュニティ放送局の草分けFMいるかゆかりのカフェペルラにいらしたのでした（調べてみると1999年9月1日のことだったようです。）。
この時の道南勤務では2年間でこの時と今はなき宇宙塵に谷川賢作さんと鬼怒無月さんがいらした時くらいが地元ライブ経験だったと思います（札幌に足を運んだり、東京で初めての生ザバダック経験などはありましたが。）。クレモナホールの時も宇宙塵ゆかりの船橋さんという方が尽力されたそうです。高瀬さん御参加のもう一つのユニットSinging in the ParkのCDを通販で求めたのも最初の道南勤務中であったと思います（振替口座番号の記載ミスで函館中央郵便局のATMが振替用紙を受け付けてくれず焦った記憶があります。）。
カフェペルラの時もサイン列に並んで『ラブレター』にサインをいただいたのだったと思います。浦河の時の陽気に躍動するようなステージとこの時のしっとりとした情緒のあるステージの違いが興味深かった旨申し上げると、高瀬さんは、あたしたちはそのたびごとに変わるからといったお返事をしてくださったように記憶しています。
そんな流れでDivaや谷川賢作氏周辺に関心を深め、ゆかりのtroubadour cafeレーベルのアルバムを大量注文したところ、よほどのファンと思われたのか、奥様とおぼしき方からの留守電で、ちょうど函館でのライブがありますからよかったらとの御案内により足を運んだのが宇宙塵だったのでした。
その年末にコロンビアから出たマキシシングル『2000』は今より品揃えのよかった函館駅前ボーニモリヤの山野楽器で購入できたのだったと思いますし、2001年からの前々回の札幌勤務中にはファクトリーホールにDivaが来てくださったので行きました。この時の曲目では江國香織による「うしなう」の「わたしをうしなえるのはあなただけ」という詞が印象に残りました。
後に東京でのステージで「うしなう」を聴いてこの時の思い出をBBSかブログに書かせていただいたところ、がらんとしてましたよね、といったお返事をいただいたのですが、マスコミに就職した大学の同期と会場でばったり遭遇したり、その時の私は盛況と感じていたのです。
しかし、その後、Divaは2002年1月のポーズライブ（一時停止ボタンに書いてあるpauseと同じ意でしょう）と称する南青山マンダラでのライブを最後に長いお休みに入ったとのことなのでした。そして、それから高瀬さんにはそれまでとはまた異なる札幌との御縁が始まることになります。
高瀬さんは劇団四季におられたのですが、浅利慶太さんには歌声で見出されたものの、もともと志していたのはダンスであったといいます。
そして、何がきっかけだったのでしょう、高瀬さんは札幌の現代舞踊家能藤玲子氏に深く傾倒され、札幌での舞台『葦の行方』にお出になるために一時的に札幌に移住されてまで稽古に参加されるようになったのでした。私はその頃は西28丁目のJAMUSICAの近所に住んでいたのですが、ずっと後になって知ったところによると、当時の高瀬さんの住まいも西28丁目界隈であったとのことです。
その頃、札幌のタウン誌porocoのお部屋紹介のような頁に私の職場の新婚女子の住まいが載ったというので買い求めてみたところ、同じ特集に高瀬さんの札幌でのお住まいが紹介されていたということがありました。そのことを職場で話したところ、別の女子職員から「主任のお友達も載っているんですか」などと言われ（主任とは当時の私の肩書きです。）、そんなお友達なんておそれ多いと反応したということもありました。高瀬さんが札幌で活動される時に強力にバックアップをされる古川奈央さんはporocoに関わっておられたとのことなので、そういった御縁によるものだったのでしょうか。
『葦の行方』の上演は調べてみると2002年７月、北海道厚生年金会館（当時）のことで、職場からも近くて無事に行くことができました。群舞の中で高瀬さんの見分けはついたようなつかなかったようなだったように思いますが、舞台は味わいました。
札幌にお住まいの間ガッシュというチームに所属してYOSAKOIソーランにも出場などされた高瀬さんは、『葦の行方』を終えられた後は首都圏に戻られ、新たに女声ヴォーカリスト三人衆でトランスパランスを結成されたのが、冒頭に書いた私の2度目の道南勤務の最中だったのでした（続く）。
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