まこりんとは今でもおそれ多くて呼べません。高瀬麻里子さんとは私が道南と名乗る前からの御縁です。
初めて高瀬さんのBBSに書き込みさせていただいたのは前回（2度目）の道南勤務の途中でしたが、実の名を平仮名で書いて、それからずっとそれで通しています。
（高瀬さんとは直接お話させていただいたことは殆どなく、以下に引用するのも主に最初はBBS、後にはブログ上でのやり取りです。）
函館の夢想庵という温泉宿のテレビのCMに高瀬さんの歌声が使われていたのを見たのもきっかけのひとつでした。函館でもDivaを拝見したことがある旨書かせていただいたところ、喜んでくださったようで、上のクレモナホールかな、それともカフェペルラかな？と返答を書き込んでくださったのでした(Divaがクレモナホールにいらした時にはまだ道南にはおらず、私が赴いたのはカフェペルラ、最初の道南勤務の折のことです。)。その頃に御活動を始められた高瀬さんのユニット、トランスパランスのCDのことを思い返すと特急北斗の車中が脳裏に甦るのですが、車中からwebででも注文したのだっだのでしょうか。
最近でも高瀬さんのブログにコメントさせていただいたりすることがあるのですけれども、名前を道南と打ち込みかけては、いかんいかん高瀬さんには通じないのだったと慌ててやり直したりするのでした。
ちなみに私が道南になったゆかりを初めて明かすと、それは2005年の秋のことでした。当時も道南勤務だった私は、運良くジッピーホールやカーリートレインでのCelts meet zabadakの日程が札幌出張と重なって両方行くことができたのですが（今にして思えば更に前日にはのやでRivendellとaasian kukkaのジョイントもあったのでしたが、わかっていれば行けたのだったかどうだったか…）、遠くから憧れているだけだった帝都や道都の方々を間近に鑑賞できて気持ちも高揚し、その気持ちをどこかに表したくなっていたと思うのです。その頃はtwitterもfacebookも一般化していなかったことはもとより、吉良さんや公子さんはブログもまだやっておられなかったのではないでしょうか。ザバダック公式BBSも事前に登録した人だけが書き込める形式だった記憶で、敷居を高く感じてやめたのでした。
最近は身近なアーティストの方々が船で来道される時は小樽や苫小牧発着便でのことが多いのですが、この時の皆さんは青函航路のフェリーでおいでになっていました。
そして藤野さんがサイトに往路で函館港に向かうフェリーから撮影したという海鳥のお写真をアップしていらっしゃったのです。函館から札幌と芦別まで足を運んだ身としてはそのことを身近に感じて藤野さんBBSに書き込みさせていただいたのでした。
その時、何かハンドルネームというものを考えねばということで、当時の勤務地と藤野さんがアップされていたお写真を結び合わせて「道南」と書いたのが思えばそもそもの始まりです。たまたま道南勤務の時でなかったなら、そして藤野さんのお写真がそのようなものでなかったならばこの名前は誕生しなかったかもしれません。かなり適当に決めましたし、気に入って使っているわけでもありませんので、これだけ定着するのだったらもっとましな名前を考えるのであったと思います。
その後、東京に出てからのアイリッシュ方面の若手の方々には、もう道南にいるのでもないからと実の名をアルファベット表記したりしていたのですが、北海道に戻ってからは、北海道のゆかりの方々はCelts meet zabadakゆかりの方々でもありますので、引き続き「道南」を使って現在に至るという感じです。その後三度目の勤務をすることになったのはまさかの言霊効果なのでしょうか（やっぱりやめておけばよかった？）。
話を戻して高瀬麻里子さんですが、もともとの出会いをたどると、私が野田幹子さんや鈴木智文さんを好きでなかったら高瀬さんと出会うこともなかったかもしれないので、やはり人の世は御縁のつながりです。
7月までの札幌勤務を前回と数えるならば、それは前々々回の札幌勤務の折、10年以上前のことでした（調べてみると1997年のようです。私も若かった…）。まだ南1条通りのラ・ガレリアの地下にVirgin メガストアがあった頃のお話です。他では見かけないインディーズ作品が入手できたりして好きな場所でした。Divaの1stインディーズアルバムが『なあに』が長く置かれていたこともあって、DivaやハニカムレーベルといえばVirgin メガストアが思い出されます。
ハニカムレコードという、ダンボールを素材にしたお洒落なジャケットが印象に残るレーベルから出たオムニバスアルバムが出会いでした。私が買ったのは、blue eyes of fortune名義で野田幹子さんが歌う鈴木智文さんとの曲が収録されていたというのが直接の理由です。ムーンライダーズの全面関与や杉真理さんの作ったミノルタカメラCM曲「8月の砂時計」などで聴き始めた野田さんは、その頃はCBSソニーやBMGビクターとの契約も既に終わっていて、新曲を聴くことをできるのは貴重と思って購入したのでした。レーベルには当時既にピチカートファイヴを脱退後だった高浪敬太郎さんも関わっておられたと思います。
ハニカムのオムニバスアルバムは2枚出ていずれも購入しました。両方にDivaの曲が収録されていたかと思います。現代詩を歌うユニットということと高瀬さんの美しい歌声が印象に残り、ライナーノーツにはソロでハニカムからフルサイズのアルバムを出す予定という案内もあったと思うのですが、それだけだったら『なあに』を購入していたかどうかわかりません。生の高瀬さん、そして谷川賢作さんと大坪さんが加わったDivaとの出会いは意外にも浦河の地のことでした。
私が今いるのが道南支店のようなところだとすると、7月までいたのは北海道支社のようなところ、その前が本社のようなところということになります。1997年頃いたのは同じ札幌でも道央支店のようなところでしたから、機会は多くはありませんでしたが道央圏に出張することがありました。
その秋、我々の職場の浦河営業所のようなところへの出張があり、夕食の後は自由時間となって、宿で寝るだけなのももったいない気がして浦河の街を独りそぞろ歩いていたところ、ポスターか何かでまさにその夜浦河でDivaのコンサートがあることがわかったのでした（調べてみると1997年10月20日のことだったようです。）。
せっかくなので赴いて当日券で入場したところ、町立図書館と併設された浦河総合文化会館のホールは音響もよく、谷川俊太郎さんとDivaの皆さんのその日は陽気に跳ねるようなステージを楽しむことができました。客席には子供連れの若い親御さんの層が多かったと思いますが、心をひとつに拍手を重ねていると、ステージはトリプルアンコールにまで及びました。
そしてその会場で発売予定だけは承知していた『なあに』が売られていたのです。ステージが好評だっただけに売れ行きもよく、私も列に並んで谷川俊太郎さんとDivaの皆さんの色とりどりのサインをダンボールのジャケットにいただいたのでした。
後に知ったところでは、その時の北海道ツアーの序盤では喉を傷めて必ずしも万全なコンディションではなかった高瀬さんは浦河から復調し、会場の温かな一体感やCDの売れ行きもツアー随一であったということです。浦河の3日後、この時のツアー最終日が函館山のクレモナホールで、これも記憶に残るステージだったそうです(続く）。
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