1月7日
今年の初登山だ。
五郎を連れて行ける山ということで、古座川町の鳥屋(とや)ノ森山に行くことにした。
昨年最後の山も古座川町の嶽ノ森山だった。どちらも名前の通り、照葉樹林の森が素敵な山だ。
人工林の急登を登ると、照葉樹林の尾根に出る。
足元にはシダが生い茂っている。
高いものは腰の高さまである。
道はほとんど山腹を巻いているが、五郎は直登したがる。
姿が見えなくなって呼ぶと、ガサガサ音がして、前方に現れる。
山頂は木が生えていて、南西だけが開けている。
西には烏帽子山と妙法山が大きくくっきり見える。
南には低い山並みの向こうに熊野灘が広がっている。
南紀らしいおおらかな眺めだ。
五郎はすぐに水を飲んだ。
途中でも水をやったが、相当喉が渇いたようだ。
私がおにぎりを食べようとすると寄ってきて「ちょうだい」とおねだりする。
いや、そんな可愛いものではない。飛びついてきそうな勢いだ。
おにぎりを千切って放ると飛んでいく。その間に私も急いで食べる。
戻ってくるとまたねだるので、別方向に放る。
私は落ち着いて食べられない。
今度は相方のアンパンをねだる。その間に私はもう一つのおにぎりを食べた。
ブログで見た写真に大峰が見えると出ていたが、北のほうは見えない。
少し北のほうに歩いたが、見晴らしのいいところはない。
どこから見えるのだろうかと見回すと、山頂から少し戻った岩の上が見晴らしが良さそうだ。
そこに行くと、遠く釈迦ヶ岳が見えて嬉しかった。
そろそろ戻ろうかという頃になって五郎が昼寝を始めた。寝顔が可愛い。
しばらく寝させることにして、私達はまた展望を楽しんだ。
同じ道を戻る。
五郎は登りに比べると横道に入ることもあまりしないで、来た道を戻ろうとする。匂いが残っているのだろうか。それとも疲れて無駄なことをしたくないのだろうか。
たっぷりの休憩を入れても6時間足らずの山歩きだった。
温かな南紀の陽だまりハイク。
この冬はこんな山歩きが多くなるかもしれない。
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