樹氷に会いたくて　大峰へ

１１月２８日

このお天気ならきっと樹氷が見られる。
天気図を見て確信した。

弥山八経ヶ岳、稲村ヶ岳、どちらにしよう。大峰の山を思い浮かべる。
うちから近いのは弥山だ。登山口まで３時間。稲村ヶ岳なら４時間かかる。
弥山の樹氷は何度か見たことがあるが、稲村ヶ岳はこの時期に行ったことはない。雪が多くなれば難しいだろうが、今なら行けるだろう。

午前３時前に目が明いたら稲村ヶ岳、起きられなかったら弥山にしようと思い、アラームを３時半にかけた。

夜中に何度か目が明いて眠れなくなった。だが、体は布団から出たがらなかった。
結局アラームに起こされた。

お湯を沸かしてポットに入れる。
家を３時５０分に出た。
満月だろうか、月が大きく綺麗だった。

行者還トンネル西口に着いて稜線を見上げると、少しだけ樹氷で白くなっている部分が見えた。テンションが上がる。

稜線に出ると、高い木の上に少しだけ樹氷が付いている。その小さな樹氷はぱらぱらと落ち始めていた。早く行かないと樹氷が見られなくなってしまうかも知れない。気がせく。

高度が上がると足元が雪でうっすらと白くなっている。その上にさらに樹氷が落ちて重なる。
先週の雪がアイスバーンになった上にも新しい雪がうっすらとついていた。登りはいいが、下りはアイゼンを付けたほうがいいかもしれない。

大きな樹氷が現れると、弥山の小屋の前に出た。
ここの樹氷は大きくて美しい。
今日はまだ小さめだが、期待していた樹氷に出会えて嬉しい。

君に会いに来たんだよ。

国見八方覗に行く。
正面の大普賢岳の後ろには明神平方面の山が樹氷で白くなっていた。
さらにその上には・・・

日曜日に大普賢岳から御嶽山やアルプスの山が見えたそうだが・・・
カメラを望遠レンズに換える。
白い雲のようだがよく見ると山のようだ。
どことは同定できないが、きっと御嶽山やアルプスなんだろう。
嬉しくなってしまう。

弥山と八経ヶ岳の間の樹氷も綺麗だった。
やっぱりここに来て良かった。

今年は熊野修験の奥駈で那智山から吉野まで歩き通すことができた。
今年の大峰はそれで十分だと思った。
でも違う。
冬の大峰はまた別物だ。

また来ます。
雪化粧した大峰に会いに。