KENWOOD MG-G708

２年前の11月23日の日記に
ＭＰ３プレーヤーが欲しいなどと書いたのを覚えておいででしょうか。
その折はゲームセンターの景品安物プレーヤーを入手してお茶を濁しましたが、
このたびついに念願のメーカー物を購入いたしました。
ケンウッドのMG-G708という"MEDIA keg"シリーズの最新バージョンです。
２年前にプレーヤーの購入を悩んだ時から
ケンウッドのこのシリーズには目をつけていたのですよ。
無論その際に眼中にあったのはこの最新機種ではなく
先代の機種ですけれども。

一般にデジタルオーディオプレーヤーを買うとなると
家電量販店にも豊富に品揃えされている
２大勢力のAppleのipodシリーズかSONYのWALKMANあたりを物色するのが
常道なのでしょうか。
はたまた２〜３千円で買えるクリエイティブだのトランセンドだの
その辺りで満足するか、
いずれにしてもケンウッドは選択肢としては中途半端なのです。
メーカーのアピール不足といいますか、
量販店のデジタルオーディオ売り場でも
隅のほうに目立たないようにこっそり置いてあるイメージがあります。

しかし、ケンウッドのこのシリーズは昨年
G508（１月）、G608（６月）、G708（１０月）と
新製品が矢継ぎ早に発売されまして、
好事家の間でちょっと話題になったのですよ。
ちなみに MEDIA keg はモデルチェンジ毎に
型番のアルファベットがABCと順繰りに振られていくので、
つまりＧは７代目。
この３機種、外観はほぼ同じなのですが、
G608はBluetoothの無線機能搭載で使い勝手重視
G708は帯域補間機能などの音質重視と
ユーザーの住み分けを狙ったもののようです。
ただ、同時に発表せずに間を置いて発売したせいで
狙ったほどの住み分け効果はなかった模様。
G608はそこそこ評判もよかったのですが、
G508、G708は一年持たずに早々に生産を終了していました。
さらにはつい先ごろケンウッドの公式ページ上で
G608も生産終了のアナウンスがありまして、
結局、Gモデルはすべて生産完了。

量販店のうち、ヤマダ電機では早々に在庫を投売りで全部捌いて
デジタルオーディオのケンウッドコーナーを撤廃してしまったようですし、
コジマやＫ’ｓでももう在庫・展示処分扱いですし、
そのうえ次なるＨモデルの発表がなされないところを見ると、
「すわ、ケンウッド、デジタルオーディオから撤退か」との疑念が湧いてきます。
昨年の発売ラッシュはケンウッドの最後っ屁、
スワンソングだったのでしょうか。
そんなこんなで取り急ぎ
売れ残っていたＧ708の購入に踏み切った次第です。
Amazonのマーケットプレイスで6,800円。
もう二度とAmazonは利用しないと決めていたのですが、
ここが一番安かったので仕方がない。

昨晩宅配で届いたそれを、
さっそく充電して聴いてみました。
ケンウッドのプレーヤーはだいたい「操作性は悪いが、音質は良い」と評されますけど、
まぁ、たしかにそんな感じです。
四角い十字ボタンの上下に曲送り曲戻りが配されていて使いづらいとよく言われるのは
しょせん慣れの問題だろうと高をくくっていたのですが、
実際使ってみると直感的でないのがよくわかります。
これで他社製品との差別化を図っているつもりなのでしょうか。

音質に関しては、プレーヤーから出てくる音の素性は良いのですけど、
付属のイヤホンがダメでしたね。
チラシの宣伝文句には
「MG-G708に付属するカナル型ヘッドホンは、
独自のキャビネット構造により低域再生能力を強化しています」
などと謳われていますが、
低音を強化したというよりも、低音ボワボワで聴けたものではありません。
ただこの付属イヤホンについての悪評は不思議とあまり聞かないので
世間ではこんな音が良い音だと思われているのか知らん
（はじめから誰も使っていないだけかもしれませんけど）。
こんなイヤホンなら付属させないほうがよかったですね。
私は6,800円で買いましたが、
売り出した頃はこれでも１万３〜４千円したようなので、
その値段で買ってこのレベルのイヤホンが付いてきたのでは
相当ガッカリでしょう。

また世評では「電池の持ちが悪い」とも言われますが、
私が今まで使っていた、３時間充電すると３時間使える
ゲームセンターの景品プレーヤーよりは良いので
まぁ、いいんじゃないですかね。


それにいたしましても、ケンウッドも
自分のところでこんな立派なプレーヤーを出していながら、
据え置きでは ipodドックコンポなんか出しているのですから
不思議な会社です。
ああ、だから撤退したのでしょうか。