中央アルプス　越百山から空木岳へ−３

１０月１３日

今日は下るだけだ。
コースタイムでは６時間２０分だ。ゆっくりできる時間だがそうはいかない。
伊奈川林道が工事中で通行時間が決まっているのだ。
午前中は８時半から１２時まで通れない。午後は１３時から１７時まで通れない。だからなんとかして１２時から１３時の間にこの工事現場を通らないといけない。
早い時間に出発すれば問題はないが、やっぱり空木岳山頂でご来光が見たい。
空木岳を６時に出て、駐車場には１２時半までには着きたい。けっこう急いで下らないといけないのだ。

相方が３時に起きた。ちょっと早すぎる時刻だが、遅くなるよりはいい。
だが、すべて用意が整ったのは５時前。出発まで１時間近くをもてあましてしまった。

今日は二人で空木岳山頂からご来光を見た。
越百山では農鳥岳の上から日が昇ったが、今日は北岳と間ノ岳の間から日が昇った。

まずは木曽殿山荘までの下りだが、これが恐ろしく急だ。鎖やロープも出てくる。ストックをしまって、慎重に下る。
コースタイムでは１時間のところを１時間２０分かかってしまった。この後のコースタイムを詰めないといけない。

下りが得意な相方が先に下る。しばらく行くと休憩していたが、私にはそんな余裕はない。一服してすぐまた下る。

北沢に出た。９時半だ。ここでコースタイムに追いついた。
北沢では３人の登山者が休んでいた。駒峰ヒュッテに泊まるか、摺鉢窪避難小屋に泊まるか迷っているようだ。今日は土曜日だから駒峰ヒュッテの狭い土間は一杯になるかも知れない。

林道終点には１１時前に着いた。駐車場までは１時間２０分になっている。もう平気だろうと思ったが、足は急ぐ。
駐車場には１２時５分に着いた。山頂から３０分の休憩を入れて６時間５分で下った。下りの苦手な私としては上出来だ。
工事による通行止めがなかったら後１時間くらいはのんびりと下っただろう。

５年前から憧れていた秋の越百山から空木岳の縦走。
期待にたがわない素晴らしい道だった。
稜線の紅葉には少し遅かったが、山腹の紅葉がきれいだった。
素晴らしい朝焼けと夕焼けの空。
静かな秋の山を満喫させてもらえた山旅だった。

またいつか木曽駒から空木岳まで歩きたい。