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2012年08月27日09:55

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2012年夏休み列車旅 02


☆ 青い森鉄道・快速(2012年08月26日(日))
青森0846−1012八戸

宿の近くのバス停を8時20分に出るバスに乗って,青森駅へ。
みどりの窓口に行って,今日乗るリゾート列車の指定席と乗車券を確保。
窓口のおじさんの「窓側ってAだっけ」との言葉に「たぶん,そうだと思うよ」とかなんとか答えながら,指定席の発券を受ける。

「ここから八戸までの乗車券も,ここで出せますか」
と聞いたら,そっちはJRではなく青い森鉄道だからだせない,とのこと。

そこで,改めて青い森鉄道の切符売場へ。
頭上の運賃表には八戸まで2200円と表示されているのだけれど,どういうわけか自動券売機には2200円の表示が出ない。
仕方がないのでそのわきの有人窓口に行って,窓口のお兄さんに
「八戸までの乗車券をください」
と言ったら,
「はい,本日は全線フリー切符がありますので2000円です」
ですって。
おもいがけず,トクしてしまった(^^)。

8時46分発の八戸行きは快速列車。
片側3扉のロングシート,ワンマン運転。
扉の開け閉めにはボタンを押す必要があり,無人駅では運転台わきの一番前の扉からでないと降りられない。
東北のJR電化線ではわりと一般化している,701系電車の同型車。
定刻に発車したところで,列車の揺れに誘われて例によってウトウトしてしまった。

9時30分,野辺地駅。
かつて,南部縦貫鉄道はここから七戸まで伸びていた。
今は,あのおんぼろレールバスが止まっていたホームもその線路も,跡形もない。
レールバス乗り場のホームがあったその向こう側に「日本最古の鉄道防雪林」の看板が立っているのが見えた。

9時53分,三沢駅。
もう30年以上前,中学2年生だったころ。
友達3人と一緒に上野から夜行急行「十和田号」に乗って,ここ三沢駅で降りた。
そして,ここからバスに乗って,奥入瀬渓流〜十和田湖へと入って行った。

三沢から出ていた十和田観光電鉄も,ついこの間,廃止になった。
いろいろなものが変わっていくけれど,そのうち,あの中学生のとき旅行したルートを,もう一度たどってみたいと思っている。
奥入瀬,十和田,八幡平,盛岡,松島。

そしてまたウトウトしているうちに,列車は定刻に八戸に到着した。

☆ リゾートうみねこ号(八戸線・三陸鉄道北リアス線)(08月26日(日))
八戸1016−1204久慈1230−1320田野畑

青い森鉄道の快速電車が到着したホームの向かい側で,リゾートうみねこ号が待っていてくれた。
3号車11Aというのが私の指定席なのだけど。
おや,この列車,3号車の座席は2列−1列(AB−C)の配置になっている。
そして,進行方向から察するに,C列の座席が海側になるようだ。
おやまあ,失敗したかな。
青森駅の窓口で「1人掛け側の席が空いていたらそっちを取ってくれ」とリクエストすべきだったかも。
もっとも,その時点ですでに,C列側の席は埋まっていた可能性も否定できない。

発車するかしないかのタイミングで車掌が検札に来たので,聞いてみた。
「あちらのC列の1人掛け席は,今日は完売でしょうかね」
「実は,私の手元では把握できていないのですよ。ただ,鮫を過ぎたあたりから海が見えるようになりますから,そのあたりになって席が空いていたら,そちらに移動していただいても良いと思いますよ。それに,共用スペースのベンチからも海を見ていただくことができますし」

地元のNPOの2人組の若いお姉さんが,土産物を詰め込んだ竹かごを手にして,それぞれに車内を回っている。
私も,話しかけられた。
「今日はどちらから」「鉄道がお好きなんですか」「この後,お帰りになるんですか」等々。
正直言って最初は「放っておいてくれ」とも思ったのだけれど,一生懸命話しかけてくるお姉さんの態度には好感が持てた。
そもそも今回,東北・三陸に行ってみようかと思った動機のひとつに,私が三陸でお金を使うことであのあたりの経済活動にほんの少しでも貢献できれば(もちろん「貢献」などとはおこがましいのだが),という思いもあった。
とすれば,ここでもきちんとお金を使うべきだろう。
お姉さんの好感の持てる態度にも報いたいし。
というわけで
「三島サイダーをください」
三島サイダーというのは八戸の地サイダーなのだそうな。

昨日の新青森の個人タクシーの運ちゃんも,三内丸山遺跡のボランティアのおばちゃんじゃなくてお姉さんも,今朝のみどりの窓口のおじさんも,青い森鉄道の窓口のお兄さんも,そしてリゾートうみねこ号のお姉さんも。
青森は,津軽にも南部にも,気持ちの良い人がいてくれる,と思った。

朝方は曇り空だったのだけれど,だんだんに晴れてきた。
窓側に座っているので,日差しがちょっと眩しい。
いつもなら,日除けのカーテンを閉めるところ。
しかし,この列車は窓の大きなリゾート車両。
せっかく窓の大きな車両に乗っていて,カーテンを閉めるというのはもったいない。
それで,眩しいのはちょっと辛抱することにして,カーテンは下ろさないことにした。

11時06分,階上駅。
八戸線は単線なので,ときどき,反対列車と交換する。
階上駅で好感した反対列車は,三陸鉄道のあの白地に赤と青のカラーリングの車両だった。

11時27分ころ,陸中八木の手前で,車内放送が入った。
「ここから先の線路は東日本大震災の津波により被災しました。そのため八戸線は不通となり,今年4月になって全線が復旧しました」
津波のものかどうかは分からないが,たしかに何か所か,瓦礫が積み上げられているところがあった。

列車はほぼ定刻に久慈に到着,ここで少々停車した後,そのまま三陸鉄道北リアス線の線路へと入っていく。

最後尾1号車も私が乗っている3号車と同じ構造ではなかろうかと,ふと思いついた。
リゾートうみねこ号は,久慈から先の三陸鉄道線内は全車両が自由席になる。
最後尾車両の1人掛け席が空いているようなら,そちらに移動してしまおうではないか。
それで最後尾車両を見に行ってみたら,目論見通り,1人掛け席が空いている。
というわけで,早速空いている席に陣取った。

列車は定刻に久慈を出発。
北リアス線も,陸中野田と田野畑の間が不通になっていたのが今年4月に運行を再開したのだそうな。
12時43分,その陸中野田駅の手前に,ボロボロになったJR東北の路線バスの車体が見えた。
あれも津波の残骸か,それとも単なる廃車体なのか。

12時48分,野田玉川駅の手前あたり。
案内放送が入った。
「現在,ここから海が見える。しかし震災の前は,海は見えなかった。線路と海との間には防潮林があり,そのうっそうとした木々にさえぎられて海は見えなかった。その防潮林は,ほとんど全て津波で倒されてしまった」

野田玉川と堀内の間,安家川橋梁の上で列車はいったん停止。
乗客に景色を見てもらうため。
海岸の堤防がところどころ欠けているのは,津波によって壊されたものだという。
また,堤防の一部分が妙に白っぽいコンクリートになっているのも,津波で壊れた部分を修理した跡であるらしい。

右手には「堀内夫婦岩」という二つの岩が見えた。
この夫婦岩に渡してあるしめ縄は,あの津波でも切れなかったとのこと。

北リアス線の線路沿いには,瓦礫の山が積んであるところもあれば,線路より海側なのに古い家屋が残っているところもあった。
一見の旅行者にとっては,どこまでが津波の被害なのかよく分からない部分も多かった。

列車は定刻に3分ほど遅れて田野畑駅に到着。
北リアス線の田野畑−小本間はまだ復旧していない。
小本方面へ伸びているレールがさびついているのが,目についた。
三陸鉄道は,2年後の全線復旧を目指しているという。
あのさびついたレールが輝きを取り戻す日が早く来てほしいと,思った

☆ 岩手県北バス(連絡バス6便)(08月26日(日))
田野畑1330−1400小本

北リアス線の不通部分を連絡しているのが,岩手県北バスのこの路線。
ただ,このバス路線は鉄道代行バスという位置付けではないらしい。

田野畑の駅前に停まっていたのは,普通の観光タイプのバス。
最前列の座席には既に人が座っていたので,私は2列目の座席に陣取った。
ほぼ定刻に出発したバスにはわりとこまめに停留所が設定されているけれど,途中の乗降客はほとんどいない。
途中,「ひょっとしてあれは仮設住宅だろうか」という建物をいくつか見た。
このバスが走っているあたりは,被災地というよりはむしろ,村落の高台移転候補地であるらしい。

とか思っていたら,バスは三陸北縦貫道路とかいう無料の自動車専用道路に入ってしまって,当然のことながらその自動車専用道路の上にはバス停はなくて。

バスは定刻より3分ほど早く,小本駅前に到着した。


☆ 岩泉自動車運輸(町民バス)(08月26日(日))
小本駅前1407−1430龍泉洞温泉ホテル前

岩泉町民バスは,先ほどまでの大型バスとは対照的なマイクロサイズのバス。
でも,よくある日野自動車のリエッセではないようだ。
バスの車種には詳しくないのでよく分からないが,どうやら三菱ふそうのマイクロバスみたい。
念のため,運転手さんに確認。
「このバス,龍泉洞には行きますか」
「大丈夫,行きますよ」

最前列の席が空いていたのでそこに陣取ったけれど,このマイクロバスは最前列に座っても前面展望が劇的に良くなるわけではなかった。
残念。

バスはほぼ定刻に小本駅前を出て,小本川沿いの国道155号を岩泉へと向かう。
川の流れを見下ろしながら走る道路は,なかなか気持ちが良い。
そのうち,ほぼ定刻にバスは今宵の宿の前のバス停に到着。
私が降車ボタンを押して合図をすると,運転手さんは
「まだホテル前ですよ,龍泉洞はもうひとつ先ですけど,よろしいですか」
と確認してくれた(^^)。


☆ 龍泉洞(08月26日(日))

そういうわけで,今宵の宿は龍泉洞温泉ホテル。
予約の際に,到着予定時刻は15時半頃と伝えていたので,まだチェックインはできないだろうと思いつつ。
しかし,荷物だけでも預かってもらえないかと思って,フロントで声をかけた。
「すみません,今日の宿泊を予約している者です。荷物だけでも預かってもらうことはできないでしょうか」
「これからどちらかにお出かけですか」
「まあ,それもあるんですけど,いくらなんでもまだチェックインはできないだろうと思うので」
すると,フロントのお姉さんは内戦電話で客室準備状況を確認して,
「大丈夫,もうお部屋にお入りいただけます」
だって。

というわけでチェックイン手続をして,部屋に荷物を置いて,ちょっと一息入れてから,さて,出かけよう。
目指すは,日本三大洞窟のひとつ,龍泉洞。

何年か前にも,この龍泉洞に来たことがある。
あのときは,廃止間近と噂されるローカル鉄道・岩泉線に乗るために岩泉に来て,ついでに洞窟も見てみようかという程度だったのだけれど。

それが今回は。
そもそも岩泉線は数年前のがけ崩れ(だったかな?)で長期運休になったまま,未だ復旧のめどが立っていない。
そして私は,岩泉線ではなく龍泉洞を見学するために,ここまでやってきた。
昨年のあの地震でも龍泉洞の美しさが損なわれなかったことを,この目で確認するために。
つまり,ローカル線乗車のついでに入ってみただけの洞窟が,思いの他美しくて,忘れられなくなってしまったというわけ。

ホテルの前を流れる清水川の渓流沿い遊歩道を600メートルほど登っていくと,龍泉洞の入り口がある。
そばにはレストハウスがあって,そこの窓口で入洞券を販売している。
大人1000円也の入洞券を買い求め,ついでにレストハウス前で売っていたヤマメの塩焼きを購入。
今宵の宿には夕食をオーダーしていないので,おそらくこのヤマメが本日最後の食事ということになろう。
まあ,今朝はホテルの健康朝食と称するバイキングをきちんと食べたから,それほど腹も減ってないし。
ヤマメの塩焼きは,塩が上手く効いていて美味かった。

さて,龍泉洞。
中の案内表示が,以前に来た時と少し変わっている。
以前に来たときは,たしか
「太古からの自然の芸術品が,あなたがお越しになるのをお待ちしていました」
とかいうような案内表示があったと思うのだけれど。

2回目となると,どうしても,初めて見たときのように感動するわけにはいかない。
しかし,それでもやはり,龍泉洞の地底湖はきれいだった。
2年前に見た秋芳洞のようなでかさはないけれども,とにかく,水がきれい。
水深98メートルとされる第三地底湖と,40メートルほどの深さまで見ることのできる透明度の高い水。
かなり深いところまで,湖底の岩が見えるのだ。
やはり,きれいな洞窟だと,思った。

1回見ただけでは飽き足らなかったので,順路に沿って洞内観光コースを2周した。
堪能したところで,気温約10度の洞窟から外に出ると,いきなり目の前が真っ白になった。
眼鏡が,真っ白に曇ってしまったのだ。

宿に戻りがてら,明日のバスの時刻もみておこうと思って,先ほどのバス停に寄ってみる。
そしたら,明朝に乗ろうと思っていたバスは,どうやら休日限定運行であるらしい。
おや,困ったな,場合によっては旅程の組み直しかな。
とか思いつつ,ホテルのフロントで預けておいた部屋の鍵を受け取りながら訊ねてみたら,やっぱり,休日のみの運行だという。
「このバスは,平日はここまで入ってきてくれないのです。ただ,私どもは,それより少し早い時間帯に,最寄りのバス停まで送迎バスを出すことにしております。お客さまも,ご利用になられますか?」
とのことだったので,それに乗せてもらうことにした。

さてさて。
私が旅行で泊まるお宿は大抵はビジネスホテルなのだけれど,今宵のお宿は「温泉ホテル」。
当然のことながら,温泉大浴場がある。
大浴場は,今夜は夜12時でいったんおしまいで,明朝は6時から男湯と女湯を入れ替えて入浴可能になるのだそうな。
つまり,これから入浴して,明日の朝も朝飯前にひとっ風呂浴びれば,二つのお風呂を楽しめるというわけだ。
さて,足を存分に伸ばして,お湯につかってくることにしよう。

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