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2012年08月25日17:38

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南アルプス 塩見岳から蝙蝠岳へー2

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8月21日

三伏峠を3時半に出発する。15分で着いた三伏山では満点の星空だった。
樹林帯をヘッドランプを点けて歩く。段々と空が明るくなってくる。やがて塩見岳の黒い大きなシルエットが見えてくる。こういう山歩きは好きだ。

7時前に塩見小屋に着く。ここは予約制だ。受付に行くと、今日はすいているから平気ですよと言われた。寝具付きの素泊まりでお願いする。
これから蝙蝠岳に行くと言うと、「富士山に向かって歩く感じで気持ちいいですよ。」と言われて、いっそう期待が高まる。

私たちの後にすぐに来たのが昨日蝙蝠岳に行くと話していた男性だった。
私たち三人に小屋の女の子が袋式トイレの使い方を教えてくれた。この小屋のトイレは専用の袋で用足しをして、トイレは汚さない。その袋はヘリが回収するという方法だ。

余計な荷物を小屋に預けて、二つのサブザックで塩見岳に向かった。
急な道を登っていくと岩場になった。このあたりはとても落石が多いそうだ。石を落とさないように気をつけながら慎重に登っていく。

小屋から1時間で塩見岳に着いた。360度の眺めだ。
さっきまで上のほうしか見えていなかった富士山もくっきりと綺麗に見える。
南アの山々、中央アルプス、その右には北アルプス。
ゆっくりとしたいところだが、まだ先は長い。20分ほど休んで蝙蝠岳に向かった。

まずは塩見岳から下る。塩見小屋からの道に比べると歩きやすい道だ。
仙塩尾根との分岐から別れて蝙蝠尾根を歩く。
初めは痩せた岩稜帯を慎重に進む。それから広いガレキの稜線になったりハイマツ帯になったり。そうかと思うと、樹林帯になったり・・・
それほどの標高差ではないが、様相は変化がある。
もう頂上かと思うとまだ先にピークがある。そこかと思うとまだ先だ。見た目よりきつい道だった。

11時に蝙蝠岳に着く。
塩見岳や富士山の眺めもいいが、正面の白峰南嶺の尾根が気持ち良さそうだ。あそこも歩いてみたい。それから仙塩尾根も。

ゆっくりと昼寝でもしたいが、周りの山に雲がかかってきた。
30分ほどして戻ることにした。

こちらから塩見岳に登るのは楽だ。塩見岳山頂はガスの中だった。ゆっくりする必要もないので、塩見小屋に下っていく。
岩場の登りはだいぶ慣れてきて最近は面白く感じるようになってきたが、下りは苦手だ。慎重に下る。

3時前に塩見小屋に着いた。休憩を含めて12時間行動になった。荷物が軽かったとは言え、けっこうきつい一日だったが、充実感に溢れていた。
今日は缶ビールはロング缶にする。

その日、塩見小屋には15人くらいの人が泊まった。単独行が多かった。そういう山なのだろうか。そして、ほとんどの人が消灯前の5時半に寝てしまっていた。ゆっくりウィスキーを飲もうと思ったが、隣の相方も寝入ってしまっている。しかたなく私も6時前に布団に入った。

8月22日

今日は下るだけなのでアラームもかけずに寝ていた。だが、小屋の電気は4時に点いた。小屋で食事をする人は4時半が朝食だ。
素泊まりの私たちは小屋の外で日の出を待ちながらコーヒーを飲んだ。

やがてご来光だ。
山頂で見るのではないが、山でのご来光はやはり荘厳だ。
次第に周りの山に朝日が当たっていく。
朝の景色を堪能してから下る。

鳥倉登山口には12時前に着いた。そこから駐車場までの林道を歩く。
林道歩きはあまり好きではないが、いきなり車に乗るよりは山の余韻を楽しめる。
昔は何時間も林道を歩いたよねって相方と話す。

今年3回目の南アルプスでやっと晴れた。
塩見岳だけだったらちょっと物足りなかっただろう。
蝙蝠岳に行ったことで充実した山歩きになった。
小河内岳もとても魅力的だが、今度は塩見岳と赤石岳を繋ぐ時に登ろうと思う。
塩見岳と仙丈ヶ岳を繋ぐ仙塩尾根、白峰南嶺の稜線も歩きたい。
私の頭の中では南アルプスのいくつものコースが交差していた。

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