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2012年07月24日03:56

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憧れの南ア南部 赤石岳〜荒川三山ー2

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7月20日

また目が開く。小鳥のさえずりがする。時計を見ると、4時過ぎだ。雨の音はしない。
テントから顔を出す。雲が多い。
昨夜の残りのアルファ米を食べてから、テントを撤収する。
東の空は明るいようだ。雲がピンク色をしている。
小屋の裏の展望台に行くと、ちょうど木々の間から朝日が出てきた。9時ごろまでは降らないらしい。
今日は赤石岳避難小屋まで行こうと決める。元々この小屋に泊まりたいと思っていたのだ。

また飯塚さんと一緒になった。飯塚さんは小屋泊まりだ。特に一緒に歩くというわけではなく、抜いたり抜かれたりしながら歩く。
富士見平に着くと、富士山が下のほうだけ見えた。早川尾根の時と同じだ。
しばらくすると雨が降ってきた。カッパを着て、赤石岳への急な道を登る。岩場の間に咲く花が慰めてくれる。

8時半過ぎに赤石岳山頂に着く。ガスで何も見えない。それでも、初めての南ア南部の山頂に立ったと思うと感動する。
真っ白な中で飯塚さんと写真を撮り合う。飯塚さんは20代の頃登ったそうだ。今回は2月に還暦を迎えた記念登山なのだ。
私が山頂直下の赤石岳避難小屋に泊まると言うと、飯塚さんもこんな天気に稜線を歩いても仕方ないと、やはりこの小屋に泊まることにした。

小屋に入ると、管理人のおやじさんが出てきた。ここに泊まると言うと、「こんなに早い時間からですか?」とびっくりする。だが、私はもうここに泊まると決めていた。
小屋の中にはコタツがあった。奥さんが熱いお茶をいれてくれる。ほっとする。

その日、赤石岳避難小屋には、私と飯塚さん、前日からの連泊の男性、千枚小屋から来た安藤さんという男性、さらに甲斐駒から縦走してきた二人連れの男性の6人が泊まった。
おやじさんはとても気さくで話が面白い。私は何度も大笑いした。
安藤さんは仕事、ボランティア、登山、マラソン、ボートといろいろなことをしていて話題が多い。
甲斐駒から縦走してきた二人の話も興味が尽きない。彼らは食事はすべてアルファ米で30個ずつ持ってきたと言った。私が持っていったトマトをあげると「おいしいおいしい!!」ととても喜んでくれた。

自炊の人も小屋で食事を頼んだ人も一緒にコタツで夕飯を食べる。それぞれが持ってきた酒類を飲みだすと、おやじさんがそば焼酎を出してくれた。
やがて奥さんがハーモニカを披露してくれた。「シェナンドー」という知っている曲だった。
それから、「雪山に消えたあいつ」「二軒小屋の歌」を歌集を見ながらハーモニカに合わせて歌った。学生時代に戻ったみたいでとても楽しかった。
それでも7時半過ぎには皆寝床についた。山の朝は早い。夜も早いのだ。

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