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2012年07月20日20:41

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新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol.29 『まなびストレート!』真夜中の文化祭

先日、7月14日(土)、池袋の「新文芸坐」で行われた
「新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol.29 『まなびストレート!』真夜中の文化祭」
に参加してきました。

これは、「まなびストレート!」BD版全13話の劇場オールナイト上映と、
近藤光さん(制作プロデューサー)、平尾隆之さん(テクニカルディレクター)、
小笠原篤さん(キャラクターデザイン・ビジュアルディレクター)、
山中隆弘さん(プロデューサー)、野中藍さん(稲森光香役)
という、「まなび」という作品にとって「神」とも言うべき5人によるトークショー
の2本立てというイベント。

オールナイトイベントなので新宿で夕食を済まし、22時頃に池袋の新文芸坐へ到着。
劇場内では300人を越える「まなび」ファンでごった返していましたww

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まずは、トークショーの開始。


山中隆弘さん(以下・山)
「えー、皆さん、こんばんは。
こんなに遅いのにこんなにたくさん来てくださって。

本日は
『新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol.29 「まなびストレート!」真夜中の文化祭』に
お越しいただき、ありがとうございます。」


野中藍さん(以下・藍)
「はい、皆さん、稲森光香役・野中藍です。
今日はよろしくお願いします。」


山「少しの間、この2人で。
『まなび』のイベントって、野中さんにとっては3回目になるんですよね。」


藍「宣伝担当みたいな。」


山「書記ですもんね。
去年、『マチ★アソビvol.7』というイベントで、
みんなで校歌を歌ったんですけど、その時お約束した通り、
あの時の映像はBDの特典映像に収録しています。」


藍「この表紙のイラストもね。」


山「前回の『マチ★アソビ』でもジャケットイラスト投票のイベントをしました。
僕もこれに投票したんですが、ダントツでこれで。

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徳島2回行ったじゃないですか。
どうでした、徳島。」


藍「この中で徳島出身の方ー!?
あ、いらっしゃる。
じゃあ、変な事言えないですね。」


山「変な事言おうとしたんですか?」


藍「私、福岡出身なので、福岡以外疎いんですが、
まず、徳島の場所が4択から始まって。
今度、徳島に行くんです、って言ったら、
いろんな人から『すだちっておいしいよね。』って言われて。
すだちってどう食べるんだろうって。

ディスってないですからね。(笑)

実際行ってみて、阿波おどりとか鳴門金時とかあって。
でも、一番驚いたのは『マチ★アソビ』というイベントがすごく盛り上がっていた事に
びっくりしました。(笑)
『まなび』もそうですが、商店街にでっかい絵があって。

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あと、前回行った時、川下りをしたんですけど、
『橋の下美術館』と言って、橋の下に絵があるんです。
大きな絵で、これ誰ですかね、みたいな。」

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山「寝っ転がりながら見てて。
たぶん、次回も『マチ★アソビ』イベントあると思うんで、
来たことないという方はぜひ来てください。
(※「マチ★アソビ」公式HP→http://www.machiasobi.com/

去年の『マチ★アソビvol.7』で眉山ロープウェイでまなびちゃんが
ロープウェイガイダンスを行ったんですけど聴いたという方いますか。






その後山頂で、、、。」


藍「綺麗でしたねー。」


山「校歌を歌うイベントを行ったんですが、
皆さん帰らないで残っていただいて。」


藍「フェスみたいで。」


山「堀江さんの、、、。」


藍「おもしろビデオを観て(笑)。」


山「非常に感動的なシーンで。
映像で観た時、また泣きそうになりましたよ。

(※詳しくはこちらの日記で^^http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1794023655&owner_id=10127183

前回の『マチ★アソビvol.8』は、直射日光がきつかったじゃないですか。」


藍「行かれた方、大丈夫でした?」


(注:大丈夫じゃなかったです、、、、、、。)


山「そこでジャケット投票が行われて。
選ばれなかった絵もブックレットの中にこんなでしたよ、というのが入ってるんで。

(※詳しくはこちらの日記で^^http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1848862803&owner_id=10127183

野中さん、堀江さんと久しぶりに『まなび』で、、、」


藍「取材を受けてきました。」


山「どうでした、まなびとみかんとして会ってみて。」


藍「そうでうね、『まなび』の話をしていると、
ほんとに、同級生が卒業してから学校の話をするみたいでした。」

藤田咲ちゃんと井上麻里奈ちゃんが当時まだ学生で、
2人からバレンタインチョコをもらったのが思い出として残っています。」


山「キャストも今思うと豪華ですよね。
豊崎愛生さんとか、高垣彩陽さんとか、戸松遥さんとか、寿美菜子さんとか、
後の4人組みたいな。」(笑)


藍「みんな新幹線で通ってたんだろうな、って。」(笑)







ここで、その他のトークゲスト3人と、聞き手の小黒祐一郎さん
(お名前は「セーラームーン研究家のクマさん」時代から知ってるけど、
ご本人を目にするのは初めて!!)
がステージに登場!!




小黒祐一郎さん(以下・黒)
「ufotableの作品史の中での『まなび』の位置づけというのは
どういうものなんですか。」


近藤光さん(以下・近)
「webがまだ華やかでない時にwebでやったり、
今は無くなった電撃アニメーションマガジンと一緒にやっていこうと思ったり(笑)、
企画を成立させるために苦労して立ち上げたんで、
思い入れというか、愛着はやっぱりあるよね。
この作品があったから、この前後の作品ができたと思ってるし、
平尾君も成長の第一歩だったよね。
『まなび』のBDのジャケット見て、僕、これやってよかったなって思いました。
アニメーションって終わったらいい思い出になるんですよ。(笑)
『Fate/Zero』もとてもいい思い出になりつつあって。(笑)
やっぱり力入れてやると、いい思い出になりやすいんじゃないかな。
こんなにいっぱい来てくれてびっくりしてるんですけど。
映画館って今、人が入らないんですよ。(苦笑)」


黒「作り手の若々しいエネルギーに満ちていると感じます。」


近「当時、お前いくつだったの?」


平尾隆之さん(以下・平)
「今33歳で5年前なので、26、7です。」


近「33−5は28だぞ。(笑)

平尾君はこの時、何者かになろうとしてたのかは知らないけど、
がんばってたよね。
当時、ほんとに意地になってたし。
そういうところがいい結果になったんじゃないかな。

うちのスタジオ自体は毎年新人を採って、少しずつ育てていこうというところなので、
毎年平均年齢は上がっています。
だから、当時は平均年齢は若かったんじゃないかな。」


小笠原篤さん(以下・笠)
「この時子供が生まれて、
名前を男だったら武文、女だったらまなびにしてって言われて、
絶対やだって言っていました。」


平「(後半になると)だんだん見せ方のネタがなくなっていくという、、、。
あれもやった、これもやった、あと何が残ってるだろう、と苦労しました。」


近「平尾君にとっては、やりたい事やった作品だよね。」


平「突然ロングにしたり、リズムの部分で考えていた部分が大きかったかな。」


近「『フタコイ』では曲を入れるのを全部自分がやってたんだけど、
『まなび』に関しては平尾君が全部やったんですよ。
このテンポ感というのは平尾君がやった部分が大きいよね。」


平「音楽をどこから始めてどこで終わるかを考えながらやってましたけど、
大変でしたね。」


近「この頃って放送されているアニメの数が凄く多くて、
業界が大パニックで、普段使わない録音スタジオで録ったよね。
え、ここでやるの、って。」


藍「老舗、、、レトロなスタジオでしたね。」(笑)


近「レトロなので、すごく空間の大きなスタジオで。(笑)
スクリーンが遠かった。

なんで林原さん出ることになったんだっけ。」


山「OPも歌ってるし、出ていただけないかと思って、
園長先生の高校時代をお願いしたいとお願いしたら快諾をいただいて。」


近「OPってあの、いろいろ問題が起きたんですよね。(笑)
なんであれで言われるんだよと思ったんですけど。」


山「被害者の事を考えろ、と。」


黒「最終回のEDはああなる事を予定していたんですか。」


近「あれは平尾君のアイデアだね。
あれは何年後なのかな、20歳ですよね。
3年後のキャラクターをまんま一緒にしていいのかという問題があって、
影とかを足したりしてるんです。

『まなび』って1クールなのにサントラ2枚出してるという超リッチな。
聴いた?サントラ。」


平「音楽は毎週聴いてたから。
でも『ここから始まる物語(最終話エンドクレジット曲)』すごいかっこいいですよね。」


近「夏休みの話(TV未放送話)は抜きたくなくて。
働くことの意味ってなんだろうって言うことを1回分かった上で
文化祭につないでいきたかったので。
でもTVってやつは融通が利かなくて。
(放送が始まるのが遅かったので1話分放送枠が確保できなかったとの事。)

小笠原君が手を入れている話数、入れてない話数、いろいろあるんですよ。
ただ、ほんとにね、2話とかスケジュール的に大変で。
作画枚数1万枚超えてるです。
平尾君が渾身の力を入れてしまって。
1話つくるのに1年以上かかってるんです。
抜くとこ、全然抜かなかった。
すごく力が入ってて。」


黒「でも、新しいものが始まったという感じはありましたよ。」


近「それはグラデーションとかの処理でしょ。
どっかがやってるものではなかったので難しかったですね。
今、グラデーションが当たり前になったけど、
当時はこれしかなかったんで、僕らも新鮮なものがあったと思いますね。」


黒「でも、最近は女の子が日常の芝居をしているのが増えてきましたけど。」


近「あれを当たり前と思っちゃだめですよ。」


黒「20世紀末にはありえなかったですよね。
『まなび』が始まった時は、何事かと思いましたよ。」


今「いかに今が恐ろしいクオリティでアニメが製作されているか。
『まなび』の頃からエキサイト。
私達はチキンレースと呼んでるんですけど。(笑)
みんなよくやってると思います。
狂ってますよ。(笑)

あなた(山中さん)、似たようなのやってるよね。」


山「それ『○○○ノソラ』の事でしょ。(笑)
でも、あれは今年、東京都にきちんと認められましたから。」(拍手!!)


近「あれがアリなら、何でもアリじゃないですか。(笑)

山中が最初にディレクターやったのって『フタコイ』だったんですよね。
その流れで『まなび』もやることになって。
『フタコイ』の時は、最後盲腸になって、『まなび』の時は逆に僕らが大変だったから、
山中さんも大変で。」


藍「『まなび』の中で普通の女子高生の生活の動きとかがかわいかったんですが、
それを動かすのも大変だったんですよね。」


近「きっと。」(笑)


笠「それを分かってくれる人が少ない。
本当はTVシリーズでやっちゃいけない。」(笑)


藍「1話で初めてみかんとまなびちゃんが出会う時の
ぴょーんと跳んで足がじーんとなるところ、かわいいですよね。」


近「野中さん変わらないね、昔から。」


藍「変わらないですか。」


近「『マチ★アソビ』思い出した。
この中で、この2人(野中さん×山中さん)のトーク観た人いる?
君たちは凄い!!(笑)
あの2人のトークを見るために徳島まで来て。
あんなにグダグダなトーク久しぶりに見たもん。(笑)
山中(やまちゅう)、熱中症でぼーっとしてるし、
横で見て笑ってたもん。(笑)

その前の校歌を歌うイベントもとってもいいイベントになりました。
時間が押しちゃったんでロープウェイの都合で人は減っちゃったんだけど、
残ってくれた人はみんないいイベントと言ってくれてる。」


藍「この間観返したら、みかんちゃんの一揆のシーンがかわいかったなー。」(笑)


近「今観ると凄いよね。

観てほしいところってある?」


平「予告とかいいよ。
あまり、他のアニメでやってないと思います。」


近「リズムに乗ってやるやつだよね。」


山「光香とむつみの回がいいって言っています。」(笑)


平「ミスドが出てくる回ですね。
明確な意図というよりも、ちょっとした仕草の中に感情を呼び起こす演出というのを
『まなび』は狙ったんだけど。」


近「でも、そういうのは伝わったと思うよ。」


平「最終回の絵コンテ、3日で描いたんですよ。(笑)
本当に時間がなくて。」


笠「作監、1週間ちょいでやった記憶があります。」


近「2話は1年かけてるのにね。(笑)
でも、その1年があるから3日で描ける訳で、よくやったなと思います。」


笠「『まなび』は本当は女の子にかわいいと思ってくれる作品を目指したんだけど、
それがこんな結果になってしまって。」(笑)
(注:以前、新宿ロフトワンで「まなび」のイベントをやったときは女性のお客さんが1人。
今回は10人くらい。)


藍「かわいかったです。
女子が好きになるような、ちょっと精神が男っぽいところとか。
女子の友情。
女の子同士って、ちょっと怖いところとかあるじゃないですか。(笑)
だって、拳ですよ。
そのへんが女子にも受け入れやすいところなのかな。」


近「いや、受け入れられてないって。
1人が10人になっただけだから。」(笑)


笠「最初は子供向けの作品をつくりたいなと思っていて、
中1でデザインして、このデザインで高2は無いな、と思いました。」(笑)


近「でも、小笠原君の絵のデザインはリアルだもんね。
『まなび』は美少女ものじゃないって言ってて。」


笠「自分の中では美少女ものは顎がとがっててる。
でも、『まなび』はまるい。
だから、『まなび』は美少女ものではないんです。」


近「俺は真っ向反対したんだけど。(笑)
でも、シャープな絵を描く人だと思っていて。
『Fate/Zero』でナタリアが死ぬところとか描いたので、
そういう絵が描ける子だと思っています。」(笑)


藍「せっかく皆さん来てくださったので、みんなで、まっすぐGOをやりたいんですけど、
いいですか?」


笠「まっすぐGOはただ手を前に出せばいいという訳ではありません。
両手を挙げて引いてGOが正式です。」



出演者・来場者、全員でまっすぐGO!!

近藤社長のまっすぐGOが妙にサマになっていましたww



近「僕らも(BD版の映像を観るのを)楽しみにしていて、
いち早く観られてちょっとうらやましかったりします。
5年も前の作品をこういうふうにやってくれて嬉しいと思います。
平尾君も小笠原君も、今、一生懸命新作に取りかかっています。
もう少ししたら発表できると思います。
2人とも眠そうに見えましたけど、眠いんじゃなくて、疲れてるんです。(笑)
それでは、この後、楽しんでください。」












こうして、予定より時間が押してトークショーは終了し(近藤社長に喋らせるから!!(笑))、
引き続き、TV未放送話を含む「まなびストレート!」全13話の
オールナイト上映が開始。

300人以上のファンと一緒に
徹夜で1クールアニメを一気に視聴するなんて、初めての経験。

途中4、5話あたりでさすがに疲れて、うとうとしてしまいましたが、
初めて観たTV未放送話(未放送なのがもったいなすぎる出来!!)あたりから
後半の怒涛の展開に眠さを忘れて見入ってしまいました。

正直、最初の話数のほうは観客も結構しーんとした感じだったのですが、
話が進むにつれて、笑い声や泣き声がしきりに聞こえるようになってきました。

そら、あんなの続けざまに観せられたら、泣くわ!!!!!



あらためて観返した「まなびストレート!」ですが、
スト−リーはだいたい覚えていたけど、
演出とかキャラの動きとか、トークでも話されていた選曲のテンポとか、
今あらためて観るとあまりにも絶妙でした。

凄い事やってたんだな、、と再評価してしまいました。


結構深いテーマを扱っていた作品だったので、もっとシリアスな印象があったのですが、
いい意味で、結構笑えるシーンも多かったんですねww


作品中でもそういう台詞がありますが、
当時のスタッフが「今できること」を全力で作品に込めたアニメという感じです。
そういうフィルムに込められた情念というものは、
時間が経っても、はっきりと作品の中に残るものなんですね、、、。


5年前のアニメなのに、今でも充分通用する、
いや、むしろ今観たほうが、かえって
作品の持っている力が分かる気がします。

当時のスタッフは、アニメ界の5年先を観ていた。
逆に言えば、早すぎた作品だったのかもしれません、、、。





午前6時過ぎ。
大きな拍手とともに、最終話「桜色の未来たち」上映終了。

心地よい疲れと感動の余韻と少しの眠けを感じつつ、
もうすっかり夜が明けた劇場の外へ出ました。

「まなび」という作品はもともと思い入れの強い作品の1つだったけど、
この一夜で、あらためて自分の中で「忘れられない作品」に成長した気がします、、、。
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