美術史美術館に行った後は、スーパーに立ち寄って買い物をしながらホテルに戻りました。毎回の恒例となってしまうのですが、ワインとチーズとフルーツの買い出しです。ホテルの冷蔵庫はあまり冷えていませんので、いつも洗面所がにぎやかになってしまいます。水道水がとても冷たくて、冷やしておくのに絶好なのです。
買い出して来たものを食べながら休憩した後は、ペータ教会のオルガンコンサートに出かけました。今回のテーマに置いていた教会での音楽ですし、朝の下見でショックを受けた場所で聴けるとなると、いやがおうでも気分は盛り上がりました。場所も様子も分かっていましたので、意気揚々と出かけます。今回は教会の正面から写真を撮ってみます。馬車も通っていましたので、観光コースの一部となっているようでした。
中に入ると、朝の印象とはずいぶん違いました。外が明るくなっていますので、中も明るいことと、コンサートがあるので多くの人が集まっていたためです。
オルガンは正面の祭壇の反対面のほど高い位置に設置されています。ここから鳴らされるパイプオルガンがどのように聴こえるのかに興味は高まりました。
座る座席位置は下調べの時に決めていました。高くなった天井の中心、真下の部分です。ここが一番、この教会の音響の特徴が掴めそうだと思ったからです。座席の前には、今日の演奏曲と演奏者を書いた紙が置かれていました。どれも知らない曲ばかりでした。
ほどなく、オルガンコンサートは始りました。音は後ろの上部のオルガンがある部分から聴こえますが、全身を包み込むようなサウンドです。響きが360度の方向からやって来て、全身に感じる響きでした。コンサートホールよりずいぶんと残響時間が長いですが、まったく混濁しないのはさすがです。響きは多いのですが、シャキッとした音が一音一音明瞭に聴こえます。高い天井は、音が消えて行くときにそれを実感しました。長い残響の末に音が上に消えてゆきます。至福の時間でした。自分は響きを全身で感じる、この音響が好きだと感じました。音のお風呂につかっている感覚でした。そして、場所を変えながら聴いてみましたが、どこで聴いてもほぼ同様な音で聴けました。楽友協会もそうなのですが、この辺りが一番歴史を感じさせることなのかもしれません。
終演後は、こんなコンサートを無料で聴いていいものかと思い、CDを購入し、少しばかりの献金もして教会を後にしました。全身に感じる響きの余韻を感じながら、小道を選んでホテルに戻りました。
このオルガンコンサートには、今後も幾度となく足を運びたいと思います。
-5月3日、現地時間 15時少し前にホテルを出る
同日 現地時間 16時ごろホテルに戻る
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