ビロビトシの皆さんはのやの翌日からは富良野、鹿追、釧路、知床と連日のツアースケジュールをこなし、最終日は25日（日）の旭川でした。
この日は札幌ではのやでのRINKAとドライブのジョイントに出席された方が多かったのではないかと思います。前日の夜には今の住まいの近くで久し振りにRAUMAのライブなどもあったりしたのでしたが、生まれ育った故郷の街にビロビジャンとトシさんが出席可能な日程でいらっしゃるからには行っておきたいと思いました。そこで札幌での催しには失礼して前日の土曜日から旭川入りして実家に宿泊していたのでした。
しかし、今回の会場は実家からは市街地を挟んで少し離れた神居住民センター。川を二つ越え橋を三つ渡るくらいの距離があります。夏場なら得意の自転車で行ってしまうところなのですが、3月末でも未だ雪深い今年の春、車を運転しない私はどうやって行こうかと道北バスのダイヤを調べたりもしていました。
（実際にその辺りを走り回ったことも何度かあって、終演後に夏なら自転車で来てしまうんですけどねと申し上げたところ、トシさんの反応が私が北見のＴさんに匹敵するほどのそんな熱血自転車人間だったとは知らなんだといった具合に過大だった気がしたのですが、札幌から自転車で来てしまうという意味に誤解されたのかと後になって気が付きました。10代の頃に旭川滝川間を往復したことはありましたが、最近は右膝が不調で札幌旭川間などはとてもとてもです。）
さて、行きの実家から神居まで、帰りの神居から旭川駅までですが、ありがたいことに姉が車で送り迎えしてくれました。一緒に鑑賞してくれるところまではいかず、いちど戻って終演時刻を見計らってまた会場前に迎えに来る方式でした。
人と会うことを予定しない姿で来ていたためか、帰りも運転席からは降りず、皆さんとの御挨拶は辞退していましたが、これまで健さんらとは全く縁がなかったわけではありません。
2005年秋、吉良さんとRivendellのお二人が東京からいらして、札幌ではジッピーホールで小松崎御夫妻と、芦別ではカナディアンワールド公園のカーリートレインでHard to Findの皆さん全員と共演されたことがありました。私は当時は道南在勤中でしたが、その週末は運良く出張絡みで札幌まで来ていました。せっかくなので芦別も行きたいと思いましたが、今回同様どうやってたどり着けばよいかと思い迷いました
（芦別駅から会場まで演者の皆さんとともに送迎ワゴンなどという企画もあったようではありますが）。
すると、姉もザバダックなどは嫌いではありませんから、自分も行くから乗せていってやろうと言ってくれ、それでジッピーホールの終演後は旭川に向かい、その時も実家に泊まって、旭川芦別間は姉の車で往復したのでした。
その少し前、カーリートレインしか申し込んでいない筈の姉のところになぜかジッピーホールのと2枚チケットが届き、どうしたものかと問い合わせ先となっていた健さんにメールしたところ、破棄してください旨の返事があったそうですが、すっきりしたいのでジッピーホールの分は返送しておいたということがあったように伝え聞いています。
さて、今回の旭川神居住民センターですが、主催の麦々堂が直前に店主緊急入院という非常事態の中、季里さんが気丈に独りで取り仕切っておられました（搬送時には命に関わるかとも思われたそうです。）。
それで当初予定の打ち上げやお泊まりはなくなり、ビロビトシの皆さんは麦々堂でお茶をされた後はその日のうちに帰札されたそうなのですが、それは前夜演奏された知床第一ホテルを朝出発して1日して500キロになんなんとする道のりを走破する大変な強行日程になりました。
翌日からトシさんが滞在している2日間のうちにビロビジャンCDのレコーディングを済まさなければならなかったから時間の節約になったなどとおっしゃっていましたが、ますますの強行日程ではありませんか。ツアー前後にお風邪などで体調を崩された方もいらしたようですので、休息にも十分留意していただきたいと思います。
本来は麦々堂の茶菓なども販売して彩りを添えたかったところでしょうけれども、地元のお客様が多数訪れ、この日発売日を迎えついにトシさんが会場販売を解禁したJJF 2ndアルバム『歌とチューン』を早速買い求める方などもいらして心温まりました。
長崎さんと音楽学校時代ゆかりの女性客もお二人ほどいらしていたようです。終演後はワタラポンクル像を膝の上に置いて3人で記念撮影をされていたのが何だか和みました。
また、このお二人だと思うのですが、フライヤーのトシさんと実物を見比べてひそひそ話をされていたように思われ、若い頃のお写真との経年変化を噂されているのかなと思ってしまいました。
演奏の方ですが、私には初日のなまらや、2日目ののや以来で佐藤さんがいらっしゃらないのは初めての7日目最終日。いい感じに熟してきていたのではないかと感じました。
どの曲の最中であったかは失念してしまいましたが、曲のクライマックスの健さんのパートの最中にトシさんが傍らの文庫本を取り上げていきなり朗読を始めたことがありました。それは『二十四の瞳』の例のクライマックスでした。戦傷により視力を失った教え子が見えなくてもわかると幼き日の記念写真に写る幼馴染みを指で示すシーンです。その指先は少しずつずれていたのですけれども、そうねそのとおりだわと涙をこらえて先生たちが応じる感動の場面。
富良野から知床までの4箇所を巡る間にそのようなこともするようになったのかなあと思っていたのですが、実は健さんにも断りなしのこの日限りの一発芸であったとか。
「二十四の瞳」は何度も映像化されていますが、どれを観てもこのシーンで涙してしまうと長旅の車中で健さんがお話されたのを受けて、トシさんが心密かに構想したとのことなのでした。文庫本は現地調達されたとか（図書館に行ってくると言って開演前にトシさんが中座されたとのことでしたが、会場の住民センターには図書室も付設されていましたから、そこで調達されたものだったのでしょうか。）。
また、終盤では、トシさんが盛り上げの言を発してお客の手拍子が始まった後、トシさんと長崎さんがお二人で場内を練り歩くという趣向がありましたが、これも健さんには断りなしであったとのことです。
最後は姉に少し待ってもらい、麦々堂に行かれるビロビトシの皆さんと季里さんをお見送りしました。こうして1週間のビロビトシの日々が終わったのでした。
それからちょうど1週間、ビロビジャンのレコーディングを経て4月1日（日）には長崎さんのジャック昼下がりライブがありました。健さんや佐藤さんもお客としておみえでした。
長崎さんのソロを聴くのは実は初めてではなかったでしょうか。ショーロやオリジナルなど、その引き出しの多彩さに感銘させられたことでした。
アコーディオンも見事です。昨夏のJJF北海道ツアーに東京からいらした客人のうち若い方の方は浜松のバグパイプ博にも行かれたようで、長崎さんのアコーディオンに驚いた旨をその後お会いする機会があった際にお話されていました。私からもクラリネットと違って最近始められたようなのにすぐに商売として演奏できるレベルに達して感心させられることしきりなどと返答したのでした。
また、この日のレアな一幕として長崎さんの歌がありました。動画なんかは絶対にアップしないでください、通報しますよとのお言葉もあって、どんなお姿で歌われたか書いてはいけないのかなあと思い迷います。当日は健さんが「長崎さん歌いました！あられもない姿で！」などとツィートされていました（どんなだったのか余計憶測を招きそうですね。）。ただ、個人的には長崎さんの歌は小細工などをしなくてもフランス風味が出ていて十分味わい深かったと思います。
この日はよこたにさんもお客としておみえだったのではないでしょうか。
終演後、ビロビジャンがフィンランドデイズの催しの一環として6月2日にちえりあでロビーコンサートをするという話題の中で、一昨年よこたにさんのラウルプーが同様にちえりあでロビーコンサートをした際に、健さんは会場を間違えてかでる２・７に行ってしまって見逃したという話が出ていました（当時もお書きになっていたと思います。）
それはJJF初北海道ツアー3日目の昼のことで、オータムフェスト西6丁目会場のステージでJJFの皆さんが演奏される時間と重なっていたために私は行けなかったのでした。
札幌のゆかりの方々はちえりあに行かれた方が多かったのでしょうか。そのためか、西6丁目会場でのお客は中村さんのかつての御学友といった方が多く、ゆかりの方々はあまりお見かけしなかった気がします。そしてその夜、香聡庵ではhataoさん、富良野の野良窯ではJJFの皆さんの演奏が催されたのでした。
ようやく4月1日まで来ましたが、まだ書いておきたい4月中のこともあります。実現できるかどうかはわかりませんが、引き続き努力したいと思います。
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