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2011年02月13日17:34

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わが心の歌舞伎座

歌舞伎座さよなら公演 記念ドキュメンタリー作品『わが心の歌舞伎座』を見てきました。耽美仲間の友人と一緒に行きました。母の友人様から、特別鑑賞券なるモノを2枚貰ったのです。何か、松竹から特別に出てるチケットっぽいんだケド。民音のお仕事もしてる方なので、そこからの流れのモノなのかなぁ〜。
現在は、東劇でやってます。確か3月11日までやってると言っていたかと。

んで、吃驚したのは、映画なのに、幕間(休憩)があった!!映画で休憩なんて初めてだよ。2本立てでもないのに。確かに3時間半くらいの長い映画ではあったケド、普通映画で途中休憩ってないよね?私が知らないだけ?第1部。第2部って分かれてた。
友人曰く「見に来る年齢層を考えると、一気には辛いんじゃないのか?」と。それとも単純にドキュメント映画だから、娯楽作と違って、集中力が必要・・とか?
でも、私、昔、ハンセン病のドキュメント映画とか、成田抗争のドキュメント映画とか、映画館で見たケド、休憩はなかったよ??マイケル・ムーア監督の映画も休憩ないよね?

あと、東劇。マッサージチェアが6台くらいあったのにも驚いた。休憩中、マッサージどうぞ・・てなコトらしい。携帯の充電器とかはまぁ、あってもそんな吃驚しないが、流石にマッサージチェアは珍しいかと。映画館も今、色んなサービスやってるんだなぁ〜。
東劇も、今は、指定席映画館なんだね。増えましたね、指定席映画館。

んで、その耽美仲間は歌舞伎大好きさんで、歌舞伎の追っかけをしてるのだが。んで、現在会社で、先輩から『かわいがり』と言う名の『イジメ』の真っ最中だったりするのだが、約束をした週が、件の先輩からスゲエメール貰っちゃってた時で、この映画が、結構な「今週を生き抜く!」と言う心の糧になっていたそうで・・・。ストレス解消は無理でも、気晴らしくらいにはなっていたかなぁ?それなら良いのだケド・・・。「半径5m以内の親切」出来たかなぁ〜。
映画の後、銀座ライオンに行ってご飯食べました。スゲエ久しぶりに入った。私、このお店取材して以来だから、15年ぶりくらいに入ったよ!そもそも取材の時は、カメラマンと一緒に行って、店内写真の撮影をしただけで、ご飯食べなかったしね。

映画のネタばれ・・・まではいかないかもだケド、ちょびっと話には出てくるので、これから見に行く人は、ネタばれ注意ってコトで。

映画は、ドキュメンタリー映画なので、NHKのBSでやってるような長尺のドキュメンタリー番組を思い起こして頂くとイメージしやすいかと。

歌舞伎座の思い出や、歌舞伎座で上演された演目などを挟みながら、中村勘三郎氏や、市川團十郎氏、坂東玉三郎氏、梅幸氏、富十郎氏・・・などなど、有名歌舞伎俳優さんが、思い出を語ったりする・・って言う構成でした。

個人的には、6世中村歌右衛門さんの演目がちょっと見られたのが超嬉しかった。歌右衛門さん好きなのです。・・・と言っても、私が見た頃は、ご高齢で、あまり快活には動かない歌右衛門さんだったケド、それでも、この方の凄さは分かったので。
役に入ると、目の力が本当に変わるんだな・・・って映画を見ていて思いました。娘道成寺やってたと思った。
この方の、瀧夜叉姫がスゲエんだ。「あ、この人、本当に、妖怪のお姫様なんだ。人じゃないんだ。」って思う。
歌右衛門さんが亡くなった時、お骨を歌舞伎座に持ってきたらしいのだが(最後のお別れ)、サプライズ的に、舞台に『娘道成寺』のセットが組まれていたんだって。んで、大向こうさんも来ていて、掛け声をかけてくれたらしい。そんなエピソードぶっこむのズルいは!!そんなの泣いちゃうじゃん!最後の歌右衛門さんの舞台ってコトだね。
あぁ。魔物のお姫様は、今、釣鐘を伝って、美しい蛇の化身となって、ほら、魔界へ帰ったんだよ。

玉三郎さんは、本当に綺麗だねぇ〜。阿古屋やってました。阿古屋は、琴と三味線と胡弓が出来ないと演じられない役なのね(実際、弾く場面が出てくるから)。それを見事に奏でる玉三郎さん。胡弓が見事なんだ。恩師に聞いた話なのだが。某歌舞伎俳優さんが「胡弓があきまへんのや。胡弓が。」と言っていたそうな。胡弓が難しいので、この役をちゃんと出来る人が少ないんだって。

あと、片岡仁左衛門さんの話も良かったなぁ。仁左衛門さんのお孫さんが仁左衛門さんの楽屋に遊びに来て、その時、仁左衛門さんは、本当はダメなんだケド、柱に孫の身長を記録していたらしいのだ。「柱の傷は一昨年の〜♪」ってやつね。
それで大きくなったら、「オマエ、こんな小さかったんだよ。」って言おうと思っていたんだケド、仁左衛門氏曰く「その前に、歌舞伎座なくなっちゃったから、この柱もなくなっちゃうんだなって・・・」って・・・。
コレは、ちょっとグッとくる・・・・。

あと、勘三郎氏が話して下さった、受付の女性の方の話も良かった。かなりご年輩の方で、勘三郎さんは、この方に良く遊んで貰ったし、とても厳しい方でもあったので、凄く怒られもした・・と。で、松竹に入社して40年経って、退職したらしいのだが、「歌舞伎座がなくなる」ってコトで、「もう1度いらして下さい」と勘三郎さんがお願いしたらしい。でも、もう体も言うコトをきかないから・・と、その方は断ったらしいのだが、勘三郎さんが、半ば拉致するように、迎えをやって無理矢理来て貰ったと。
凄く来てない時間も長いので、橋之助さんが挨拶に行っても分からない(成長しちゃってるからね)。やっと分かって、「あの、お芝居の好きな子が!」って感動したりしたそうな。
その方は、それから1ヵ月後、息を引き取ったそうです。
その方の姪御さんから手紙が来て、歌舞伎座に行けたコトがとても嬉しかったらしく、亡くなるまで、ずっとその話をしていたと。その思い出と共に旅立てた・・ってコトだね。

裏方さんの仕事も見られて面白かった。背景の絵ってあんな風に描くんだね。もっと日本画チックに描いてるのかと思ってた。看板描き日本画風味みたいに描かれてて面白かった。

あと、戯作部屋も面白かった。お芝居の中で使う手紙って、戯作部屋の方が、書くんですね。小道具さんとかじゃないんだ!見本みたいなのがあって、それを下敷きにして写し取っていた(習字のお稽古みたいな感じ・・で分かるかな?)。アレ、ひょっとして、芝居やる度作ってるんでしょうか?今まで「歌舞伎のチケ代高い」とか言っててごめんなさい。こんな手間かかってるんなら、高くて当然です・・・。

歌舞伎座って200人以上が常時働いていたそうです。スゲエ大所帯なんだなぁ〜。
口番さん(楽屋の受け付けの人)、掃除する人、セット造る人、俳優さん、会社運営してるお偉いさん・・・全部含めて、歌舞伎なんですね。

見たコトなかった、屋根裏も見られた。あんなになってたんだ、歌舞伎座の屋根裏って。何か、歯車っぽいのが沢山あったぞ。

最後の場面。カウントダウン後に、歌舞伎座がライトアップされてたのが消えたところで、不覚にもちょっと泣きそうになってしまったよ。ニュースで見た時は「あ、歌舞伎座なくなっちゃうんだな〜」くらいにしか思ってなかったケド(「新しく作るんだから、まぁ、良いよね。歌舞伎座傾いでたしサ・・」とか思ってた)、シネコサイズのデカイスクリーンで見たら、寂しさ倍増。「あ、もう、あそこへは行けないんだな・・・」って思ってしまった。

因みに。私の心残りは、1回くらい、歌舞伎座の一等席でお芝居見てみたかったな・・・です。どんな感じで見えたんでしょうね?私、1番歌舞伎見たのって、私は勝手に「貧乏席」って呼んでるんですが、当日券の一幕見の席(4階席って言うのかな?)のところなんだもん。大向こうさんがいたりして、面白くはあるのだが、舞台、豆粒くらいにしか見えない・・・(^_^;)。
好きな演目のみ見られて良いんだケドね、幕見席。
友人も、殆ど、3階B席でしか見たことないらしいです。でも、何回か、2階席の前の方で見たコトあるってサ〜。良いな〜。

新しい歌舞伎座は、2013年の3月(だったと思った)に出来るそうです。

私、銀座から東銀座まで歩いたから、途中、歌舞伎座跡地を通ったんですが、通ってみて思ったんだが・・・。歌舞伎座の敷地面積って本当に広かったのね!思わず「デカ!」って声に出して言ってしまった。
こういう話すると、ヤラシイ感じになるが・・・。
銀座の一等地にあの面積だよ?あそこの土地、いくらくらいするんだろう?って思ってしまった(^_^;)。
新歌舞伎座が出来たら行ってみよう。ちゃんと貧乏席作ってくれるかしらん?(笑)
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