mixiユーザー(id:3808888)

2010年05月17日00:04

30 view

春の美術展(ボストン&奥村土牛)

昨夏のゴーギャン以来、美術館に足が向いてませんでしたが、短時間ですが、久しぶりに重い腰を上げて行ってきました。

●ボストン美術館展(於:森アーツセンターギャラリー)
ボストン美術館の改修工事に伴い、多くの名画が供出されたこの展覧会は、絵画の点数も多く、狭い館内もテーマ毎にきちんと整理されていましたが、いかんせん混雑はかなりのもので、鑑賞も人越しが殆どとなりました。(空いている時にもう一度・・・)

「肖像画」セクションでは、有名どころの画家がずらりと並んでいましたが、やはりトリは、ピカソの「女性の肖像」あのカクカク模様の中に女性の顔があるヤツです。(ちなみに、ロートレックの柔らかな感じの絵も好きです)

「宗教画」セクションでは、エル・グレコの「祈る聖ドミニクス」http://www.asahi.com/boston/intro/images/2-2.jpg
と、反して明るく情緒に満ちたフェッテイの「改悛のマグダラのマリア」に目を奪われました。(←結局いつも、マリア様に目が行ってしまう・・・)

「日常生活」セクション。近代になり、ようやく注目されはじめた生活画、大好きなミレーの作品もありました。今回出会えたのは「馬鈴薯植え」ですが、月末からのオルセー展で「晩鐘」「落ち穂拾い」には出会えそうにないので、今回はじゃがいもをじっくり鑑賞させていただきました。新緑を背景にジャガイモを植える夫婦。ちょっと出来すぎな絵ですが、労働を崇高で美しいものとして称える作者の実直さが伝わります。
http://www.asahi.com/boston/intro/images/4-1.jpg
(勿論、モネやルノワールもあります)

「モネの冒険」「季節や天候、時間によって移り変わる自然の様相を瞬時の印象として捉える」を目指したお馴染みの画が多数展示されており、なんだか「安心できる空間」を作り出していました。大好きな積み藁↓
http://www.asahi.com/boston/intro/images/6-2.jpg

「印象派の風景画」勿論ゴッホの「オーヴェールの家々」が目当てだったのですが、印象派なにに超リアルな感じが伝わるピサロの「雪に映える朝日」も素敵でした。


●奥村土牛展(於:山種美術館)←新しくなってたんですねえ。
招待券の期限が日曜日まででしたので、無理して1時間だけ行ってきました。美術展もこのくらい空いていると、じっくり作品に向き合えます。

春の院展を逃しているので、久しぶりの日本画です。
恥ずかしながら、きちんとこの方の作品を見たのは初めてですが、常に描く対象の奥深くにあるものを探求し、80代、90代になっても自由で新たな発想で傑作を産み続けた姿と作品に感心させられました。

気になった作品を。(番号は展示会の作品番号)
3「枇杷と少女」
4「兎」
9「軍鶏」
11「聖牛」聖なる牛!
16「那智」セザンヌの画法
17「鳴門」凄いです。是非実物を。
http://www.yamatane-museum.or.jp/img/exh_1004/img05.gif
19「茶室」22「門」
23「鹿」
24「朝市の女」このあたりは、金沢の能登の風景が多い
26「輪島の夕照」
27「ガーベラ」
29「早春」87歳の作品
31「吉野」いつまでも見ていたい。絵の中に溶け込んでしまいそう。88歳
37「蛤」38「水連」
57「薔薇」
58「醍醐」実物より淡く書かれたしだれ桜。外壁の色にも溶け込みそう。
でも、存在感はたっぷり。木が今にも動き出す生命を持っているようです。
http://www.yamatane-museum.or.jp/img/exh_1004/img01.gif
59「牡丹」

数々の名言が展示とともに紹介してあります。100年近く生きた人間の到達してなお求め続けた完成とは何だったのか・・考えさせられます。

長くなってすみません。

0 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する