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2010年03月23日16:47

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カレン・サリカ展〜舞い降りた北欧の天使たち〜

目黒駅を降りて、すぐ・・徒歩1分くらいでしょうか。ビルの中に、『久米美術館』と言う美術館があります。私、この美術館がずっと気になってまして、「何だろう?どんな美術館なんだ?」と思っていました。もうずっと・・・。『コメプッシュ!』を見ていた頃からなんですが(笑)。『コメプッシュ!』はお笑いライブなのですが、目黒区民ホールでやっていたんです。で、目黒駅降りて、ホールに向う時、その美術館があるビルの前を通るんですね。で、通りながら「いつか行ってやろう」と思ってました。・・・まぁ、それから、10年近く経っちゃったのですが・・・。

で、今回、その念願だった『久米美術館』に行けました。チケットは毎度お馴染み、新聞屋さんからの貰い物。新聞屋さん、いつも有難う。

で、久米美術館と言うのは、画家の久米桂一郎氏と、近代歴史学の祖である久米邦武氏を記念して作られた美術館で、普段は、常設展として、桂一郎氏の絵画と、邦武氏の資料を展示しているそうな。

今回は、常設展ではなく企画展。デンマーク出身の現代彫刻家のカレン・サリカさんの彫刻と絵画の展示だそうな。

久米美術館は、小さな美術館でした。ちょっと広目の画廊くらいの大きさ。でも、日曜日というコトもあってか、人も途切れず、と言っても混み混みでもなく、非常〜に居心地の良い美術館でした。

展示スペースにいる係りの人が、ずっと漫画を読んでいたのが可笑しかった。人が変わっても、その人も漫画を読んでいた。漫画好きが多いのか?ここの美術館職員。

私は、この彫刻家さんは存じ上げなかったのですが、ニューヨークなどでも人気の現代彫刻家さんらしい。祖父も彫刻家で、子供の頃から祖父のアトリエに遊びに行っていて、自分も自然と彫刻家になったみたい。最初、デンマーク王立美術学校に行こうと思ったらしいのだが、そのおじいさんのアドバイスで、装飾学校に入学したそうな。何でだろう?装飾学校の方が、就職口があるのかな?

サリカさんは、天使の存在を信じていて、そんな理由もあるのか、モチーフは、殆どが、聖書やギリシア神話の神様や天使など。あと、北欧の神話モチーフもあるそうな。ケルト神話とか、神話の宝庫だもんね、北欧って。

で、気になったモノをつらつら紹介〜。因みに、全てブロンズ像だった。

『Maria(マリア)』。サリカさんの彫刻は、顔(表情)があるものが少ないです。この彫刻も、顔はなく、丸いフォルムのマリア様が、同じく丸い球のようなキリスト様を抱いている姿。ちょっと道祖神を思い浮かべました。

『Gabriel(ガブリエル)』。マリアに受胎告知をしたコトで有名な大天使ですね。片膝を少し折って、挨拶している感じでしょうか?手には、葉っぱを持っています。ガブリエルだから、本来は、白百合なんでしょうが、コレは、白百合ではなく、丸っこい葉っぱを持っていた。サリカさんは丸っこい形が好みなのかも知れない。

『Rafael(大天使ラファエル)』。手を胸の前でクロスさせている天使。ラファエルは、癒しの天使として有名ですよね。だから、コレも人を癒すために祈ってるのかな〜って思った。やっぱりフォルムは丸っこい。

『Angel(天使)』。手・・と言うか、手と羽が一体になった感じなのですが・・を、上にあげて、手(羽)で輪を作ってるような感じの像。ポージングは、ちょっと『太陽の塔』を思わせます。

『White Angel(白い天使)』。今回の私のお気に入り。白い天使が正座をしてる姿。手を膝の上に乗せていて、何か、「天使、キチンと座ってる〜」って思ってしまった(笑)。こういう天使像って珍しいと思う。あんまり、正座する天使って見たコトないよね?
羽も少し広げていて可愛い。
見てて思ったのですが、サリカさんの天使像は、ヌードの天使さんには、おっぱいがあるコトが多い。
サリカさんは、やっぱり丸いモノ(丸いフォルム)が好きなんじゃないかなって思った。この天使さんにもおっぱいが付いていた。

『Enjoying(愉悦)』。コレも私のお気に入り。女性が身体をくねらせて、艶かしいポーズを取っている像。コレは天使や神様ではないみたい。お尻がプリンッとしてて可愛いの。他の像にも、お尻プリンッがあったので、サリカさんは、お尻プリンッ・・つまり、やっぱり丸みを帯びたフォルムが好きなんじゃないかなと。艶かしくも可愛い姿が気に入り、この像、結構長く見てました。

『Double Angel(一対の天使)』。身体が繋がっている男女の天使像と言えば良いのだろうか。シーソーみたいな形にも見える。天使さんらしいのだが、羽はないみたい。しまってあるのかな?

『Born in Light(誕生−光のもとに)』。幼子イエスを抱いている天使像・・だと思う。でも、天使さんと言うより、マリア様にも見える。母親的と言うか。羽があるから、マリア様じゃなくて、天使だと言うのは分かるケド。ガラスの台に乗っているのだが(と言うか、サリカさんの作品は、殆ど、ガラスや大理石の台に乗っている)、ガラスの中に電球(だと思う)が仕込んであって、その電気にライトアップされて、ガラスに書かれた文字も浮かんで、とても綺麗だった。

最近、サリカさんは絵も描くようになったらしく、絵画の展示もありました。全て、フレスコ画なのですが、何か、七宝焼きみたいな感じなの。陶板画って言えば分かりやすいでしょうか?表面がテラテラしてて、ガラスっぽい。で、石や葉っぱなどが貼り付けてあるの。フレスコだから、漆喰が乾く前に、石や葉っぱをくっつけるのかな?と思うんだケド。

『Cherub(智天使ケルビム)』。「うわぁ〜。タコ人間だ〜」と見た瞬間思う(笑)。いや、足じゃなくて、ケルビムだから、羽だってのは分かったのだが。でも、羽4枚しかなかったよ・・・。アレ?ケルビムって、羽6枚よね?後2枚は何処にいっちゃったのだろう?隠してるのかな?
羽を広げた白いケルビム。羽には、何か文字が書いてある(コレが、吸盤に見えちゃったのよ(^_^;))。背景は青色っぽい。

他にも、天使モチーフの絵が沢山ありました。

説明に、具象的で象徴的と書いてありましたが、確かに、象徴的かなぁ〜って思いました。丸いモチーフとか、女性の象徴かな〜と思ったり。

ギリシア神話や、聖書、北欧神話は好きなので、私には馴染みやすいモチーフだったのも良かったらしく、私はかなり楽しめました。

でも、22日までだったので、展示期間は、もう終わっちゃったのですが・・・。

お土産はないです。何か、デンマークの紅茶とか売っていたケド、別になぁ〜って(^_^;)。ポストカードとかは作らないんだね。天使のポストカード、ちょっと欲しかったな。
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