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2009年05月31日17:19

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R2C2 〜サイボーグなのでバンド辞めます!〜

大パルコ人 メカロックオペラ『R2C2 〜サイボーグなのでバンド辞めます!〜』に行ってきました。脚本、演出は宮藤官九郎氏。

劇団☆新幹線を思わせる舞台でございました。てか、ロックオペラって言ったら、私の中では、劇団☆新幹線だったらしい。何故か『ゴローにおまかせ!』を思い出してしまい、♪おまかせ〜、おまかせ〜、おまかせ、おまかせ〜と頭の中で、ゴローのテーマが流れてしまうと言う・・・。

生バンドで、ロックをガンガン弾くのだが、こういうの見ちゃうと、音楽のライブ行きたくなりますね。音楽のライブに行ったコトのある方は分かると思うのですが、音って波動だから、床や椅子がビリビリ揺れるんですよ。音で。あの体感は気持ち良いよなぁ〜。でも、オールスタンディングはもう無理です・・・。

で、とりあえず思ったコトは、森山未來氏は、何故に、この仕事のオファーを受けたんだ・・・と(^_^;)。今まで築き上げて来たモノが、ガラガラ崩れたりはしなかったのだろうか?本人凄く楽しそうにやっていたので、私は満足ですが。あと、森山氏の身体能力が半端じゃねぇ!何だ、あの身軽さは。忍者か!オマエ、忍者だろ!!

※以下、『R2C2 〜サイボーグなのでバンド辞めます!〜』の感想を書きます。まだ、お芝居は続いているので、ネタばれがお嫌な方は、読まれない方が宜しいかと存じます。

それでは、ネタばれOKの方のみ、いらっしゃいまし〜。

『R2C2 〜サイボーグなのでバンド辞めます!〜』
会場:パルコ劇場

出演者。パルコム田村・・阿部サダヲ、クアトロ田村・・森山未來、整備工ジョン/丸井ミミ・・三宅弘城、皆川S太郎・・皆川猿時、唐木田誠・・近藤公園、鰤谷P子・・平岩紙、斉藤味義・・宮藤官九郎、整備工ヨーコ・・片桐はいり、R2C2・・松田龍平、(声の出演・・小泉今日子、福ノ神達也) (映像出演(ショーライス国務長官)・・池津祥子) 友情出演・・中村裕、あと、映像にさいたまゴールド・シアターのご年配ズの方が沢山出ます。

あらすじ。
時は、2044年。渋谷パルコを買収し、次々『びっくりドンキー』に変える青年がいた。この青年はクアトロ田村。彼の父親は、伝説のロックバンドパルコムズのボーカルパルコム田村である。パルコムは、家庭を顧みないミュージシャンだったが、全米を席巻したロックスターだった。しかし、ある日、仲間が「議員になる」や「体操のお兄さんになる」や「タスポ返して」や、様々な理由により脱退。無念な思いがあったのか、息子クアトロにロックの英才教育を施し、施し過ぎ、クアトロはロックが大嫌いな青年に育つ。
2044年の日本は、ロック禁止令が出されている。街からは音楽が消え、音楽は『音楽療法』にしか使えない。そんな中、クアトロは父親譲りの音楽の才能を発揮し、国家機関に勤める唐木田の元、音楽で感情を操作するサイボーグ『R2C2』を開発する。このR2C2は、アメリカ軍が駐屯する戦地に送られ、戦意高揚の為に使われるはずだった。しかし、R2C2は、ラボを脱走。街を彷徨う。R2C2は、とあるアイドルの歌に心ときめかされる。この曲は、クアトロが作った歌なのだが、この歌に反応するように、プログラミングされているらしい。そんな折、R2C2は、アジアンこと、斉藤に拾われる。

R2C2が町を彷徨っていた頃。クアトロ田村の父、パルコム田村が冷凍睡眠から目覚めてしまう。パルコムは衰え行く肉体を憂い、ある美容整形医師に相談。その医師の指示(というより、実験材料)に従い、冷凍睡眠に入っていた。実は、このパルコムの冷凍睡眠作業を裏で糸を引いていたのが、クワトロ。クワトロは、前述の女医と養子縁組が決まりそうだったのだが、パルコムのようなイカレた親父がいたのでは、養子縁組は不可能と踏み、前述の計画を練ったのだ。が、何の都合が、パルコムは冷凍睡眠から冷めてしまい、30代の若さのまま、パンツ一丁で、30年前と全く違う渋谷を徘徊していた。そして、R2C2と出会ってしまう。

諸々あって、R2C2、斉藤、斉藤の彼女、クワトロが集まる。斉藤と斉藤の彼女は、実は、パルコムズのメンバーの子供達。パルコムは、もう1度パルコムズを復活させようとする。も、ベースがいないコトに気付く。そんな時、R2C2が自分がベースをやりたいと名乗り出る。R2C2は、アイドルP子に会いたいのだ・・と。もし、バンドが成功すれば、P子に会えるかも知れないと。そんなR2C2の思いと裏腹に、国家機関にR2C2は捕まり、データを初期化されクワトロにより『ジェノサイド・ミュージック』をダウンロードされてしまう。このジェノサイドミュージックを渋谷で流すと言う、クワトロ。流石にそれはマズイと止める国家機関の唐木田だが、それを振り切り、R2C2は町に出る。ジェノサイドミュージックを流し、殺戮の町になる渋谷。国家機関の唐木田はパルコムに言う。「君達の音楽で、ジェノサイドミュージックを消してくれ。」と。「ベースがいない」と言う、パルコムに、唐木田は「ベースは自分がやる」と。実は、唐木田の父は元パルコムズのベーシストだった。

さぁ、クアトロの陰謀は、パルコムの思いはどうなるのか・・・。

と、そんなお話。
一言で言うと、SF父子葛藤活劇です(笑)。てか、冷静に考えたら・・・何だ、この話(笑)。

で、とりあえず、どうしてもツッコミたいのだが・・・。R2C2って、サイボーグじゃないよね?アンドロイドよね??(^_^;) でも、涙を流すから、サイボーグなのかなぁ?
サイボーグは、元が人間で、それをロボトミー手術したモノなので、元の人間が必要なはずなのだが・・・。だとすると、R2C2の元の人間は誰なんだろう??松田さん??
因みに。冒頭でR2C2がラボを脱走して、人間であるヨーコが戦地に送られて、ロボトミー手術されて帰って来るのだが、コレは、サイボーグだと思う。

びっくりドンキーの店長皆川と、クアトロが会話する時、皆川氏が、アドリブをかなり入れてたらしく、森山氏が素で笑っちゃってました。でも、アレはズルイよなぁ。笑うよぉ〜。

森山氏が本当に、「この人、アホなんじゃないか?」というほど、ハッチャケてまして、マッドサイエンティストのようなミュージシャンを演じておりました。宮藤氏が演出してるから、何か動きが宮藤氏っぽいんだ。あと、身体能力が半端じゃねえ!!キーボードをポ〜ンと飛び越えるは、ラスト、かなり高いセットの上から飛び降りるは(着地が綺麗!)、この人何者?!てか、森山さんて、こんな人でしたっけ??いや、私、森山さん好きなんですが・・・。あれ?クールなお兄さんのイメージだったのですが・・・。
変な顔もノリノリでやってくれるし。

あと、不思議だったのが松田龍平氏。あのね。私の目から見たら、松田氏、演技下手なんだ。表情も無表情だし。演技も決して上手くないんだ。んが、それが逆にR2C2(サイボーグ)役にはピッタリでした。パルコム(阿部氏)に、ミュージシャン物真似をムチャ振りされ、パルコムを捻り倒すのだが、通常は、布団の上に倒すのに、1度床に倒してしまい、阿部氏、床で手を打っちゃったらしく、「あの。倒すなら、布団の上に倒してくれないかなぁ〜。手がグキってね。手が・・・」と言っていたのが、スゲエ可笑しかったです。
あと、ムチャブリ。「大友康平」とか「氷室恭介」とか、阿部氏が好き勝手言うのだが、R2C2「パス」。パスって!(笑)大友康平はやってくれたケド、どう見ても、大友さんではなかった(^_^;)。ただ、ミックジャガーと、矢沢氏はノリノリでやってくれる。

P子ちゃんが歌う唄を、小泉今日子さんが歌っているのも豪華。本当にアイドルに頼んだのね・・・。

この話。最後はちょっと良い話風になっています。
サイボーグにされ、怒ったヨーコ(実はクワトロとは義理の姉)にショットガンで打たれ、クワトロは瀕死の重傷を負うのだが、そこで、パルコムは息子と出会う。殺戮が起こっている渋谷を救う為、ゲリラライブを敢行すると言う父に、息子クワトロは言う。「もう、誰もオマエのコトなんか知らねえよ!パルコムズもパルコム田村も!オマエはロックスターなんかじゃない!ただの・・・俺の父親だ!」
何か、この台詞はグっと来た。
クアトロの「俺はオマエのせいで、まともに生きられなかった。俺に一言謝ってくれ!」に、パルコムは「ロックスターは謝らない。オジンオズボーンが謝ってたらオカシイだろ?ローリングストーンズは謝らないだろ?だから、俺も謝らない。・・・だから、オマエも俺に謝るな。」という台詞も何か好き。

ただ、終わり方が、妙に唐突のような気がした。一応、R2C2をもう1度初期化して、人を穏やかにする曲をダウンロードして戦地に送って、平和利用に使う・・・という終わり方なのだが、確かに、綺麗に終わらすには、この方が良いのかも知れないし、パルコプロデュースの芝居の場合は、この方が良いのかも知れないのだが、何か、イマイチ取って付けたような終わり方で、私はあんまり好みじゃなかったな。ハッピーエンドにするのは別に良いのだが、もうちょっと何か欲しかった気がする・・・。
あと、ヨーコを殺す必要もなかったような・・・・・。何だろう?話が散漫になっちゃったのかな?

R2C2のマニュアルがスゲエ分厚いのだが、無駄な機能が満載なのが好きです。ミックジャガーを完コピも無駄な機能だが、「使えない」と言うと、小さく爆発する・・・という機能が好きだ。あと、バトルモードが「しっぺ」というのもセコくて良い。
松田氏はずっと、TV画面のようなモニターを腹に付けてないといけないので、重かったろうなぁ〜と。

あと、パルコムが射精して、おじいさんになって(本物のご老人が演じます)、ハンバーグ食べて復活・・というのもバカバカしくて好きでした。

宮藤氏のギターが上手くて吃驚した。あと、三宅氏もドラム上手いよねぇ〜。

そんなお芝居でございました。
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