コロナ初期の頃、デンマークで養殖していたミンクにコロナ感染が確認されて、デンマーク政府は国内のミンク全頭殺処分を決めた。国内に世界最大の取引所を抱えるデンマークは毛皮業のシェアも世界一。そのデンマークによるミンクの全頭殺処分は、国内のみならず世界の毛皮業界にも壊滅的なダメージを与えるもので、その決断には賛否が別れた。
話はここで終わらなくて、殺処分を済ませた後になって、政府の行った殺処分に法的根拠がなかったことが発覚する。法律で規定されている防疫のための殺処分は、地域や農場単位であって、国内一括での殺処分を定める法律は存在しなかった。
違法な処分であったことを認めた政府は、殺処分の直接的な責任者であった農相が辞任。首相も公に謝罪したが、さすがにそれだけでは済まなくなり、コロナが落ち着いた22年になって解散総選挙となり、首相の所属する左派政党は第一党を維持したものの、右派との大連立をせざるを得なくなった。
■デンマークのフレデリクセン首相、広場で襲撃される 襲った男は逮捕
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=266&from=diary&id=7893007
で、殺処分やった首相というのが、今回襲撃されたフレデリクセンという話。違法な全頭殺処分で責任取らされることになった…というところまでは何となく覚えていたのだけれども、それで政権交代させられたとばかり思っていたので、まだ首相をやってたことには正直驚いている。
まぁ正直今にしてみれば無駄な殺処分だったし、違法でもあったけれど、当時の状況を考えれば気持ちは分からないでもない判断ではあった。なんだかんだいって第一党を維持しているので、デンマーク国民も「しゃあない」という感じだったのではないかなと。
ちなみにミンク騒動には若干の追加エピソードがあって、ミンク全頭殺処分して埋めたのはいいものの、腐敗によって発生するガスが想定を超えていて、ガスで膨張した死体が地面を突き破って地表に露出。その有り様がまるでゾンビ映画のようだとして、「ゾンビミンク」と呼ばれた という話。あの当時は本当にパニックだったよなと。
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