アフリカで債務不履行が顕在化 ガーナなど、食糧高響く
2023年1月10日 20:12
【カイロ=久門武史】新型コロナウイルスの感染拡大や世界的な物価高騰で、アフリカの財政状況が悪化している。頼りとしてきた中国も融資方針を見直し、債務不履行(デフォルト)の懸念が一部で現実のものになった。深刻化する気候変動問題への適応で巨額の資金が必要となる各国の財政負担は一段と膨らむ見通しだ。
西アフリカのガーナは2022年12月中旬、外貨建て債券や大部分の2国間債務について支払いを停止すると発表した。財務省は債務再編へ「すべての債権者と協議する準備がある」と表明した。中銀によると対外債務は9月に284億ドル(約3兆8千億円)と、国内総生産(GDP)の4割を上回る。
ガーナは新型コロナ禍で債務が膨らみ、格付けの引き下げで資金調達が滞った。外貨準備が減り通貨は対ドルで急落。インフレ率は50%を超え、アクフォアド大統領の退陣を求める抗議デモも起きた。
11月には輸入する石油製品の代金をドルでなく、国内で採れる金で支払う考えを副大統領が表明するほど追い込まれていた。12月12日に国際通貨基金(IMF)から30億ドルの資金支援を得ることで実務者合意に達したが、IMFは前提として債務再編の「十分な保証と進展が必要」とクギを刺した。
一方、世界銀行は11月、東アフリカのジブチについての報告書で「公的債務が22年に3倍以上になり、政府が対外債務の一部の支払いを停止した」と指摘した。東アフリカを襲った干ばつや、隣国エチオピアの需要減速も逆風だ。
アフリカでは20年にザンビアが、22年2月にマリがデフォルトに陥っている。財政の弱い国が多く、主要国の利上げで国際市場での資金調達は一段と難しくなった。ロシアのウクライナ侵攻が食糧や原油の価格を押し上げ、ドル高でさらに輸入コストが膨らんだ。
格付け会社フィッチ・レーティングスは、南アフリカを除いたサハラ砂漠以南のアフリカ諸国について「対外債務支払いの負担は23〜25年に増え続ける」と予測する。
2国間の貸し手として存在感を増してきた中国は、広域経済圏構想「一帯一路」に沿った巨額融資が転機にある。米ボストン大のグローバル開発政策センターによると、アフリカへの融資は16年をピークに減少傾向だ。英王立国際問題研究所は22年12月の報告書で「23年に状況は悪化し、アフリカ諸国の資金調達を制限する可能性が高い」と指摘した。
借金苦のアフリカ諸国は、IMFなど国際機関に支援を求める一方で、中国を含む債権国から債務再編の合意を取りつける必要に迫られる。同研究所は「中国と西側諸国にはアフリカの債務問題に取り組む共通の利益がある」と指摘した。アフリカの対外債務は2000年から20年にかけて5倍以上の6960億ドルに膨らみ、中国向けが12%を占めると分析している。
こうしたなか米政府は昨年12月、アフリカに対しインフラ整備や農業支援などに3年間で550億ドルを拠出すると表明した。ワシントンで49カ国のアフリカ首脳との会合を開き、25億ドルの追加食糧支援も決めた。アフリカへの関与で中国やロシアに先行されているとの危機感がある。中国のアフリカへの輸出額は米国の4倍で、ロシアも軍事支援などで浸透している。
一方、中国の秦剛外相は9日から16日までエチオピアやエジプトなどアフリカ5カ国を訪問する。外相就任後、初の外遊となる。アフリカ重視の姿勢を改めて打ち出す狙いがありそうだ。
アフリカの債務問題は、貸し手である個別の政府や金融機関の債権回収にとどまらず、影響力を争う主要国の支援合戦の行方に関わる。地球規模の課題にともに対処するためにも、アフリカ経済への目配りは重要だ。
地球温暖化対策で先進国が脱炭素を急ぐなか、石油や天然ガスに恵まれるアフリカ諸国には、化石燃料の利用による経済発展は自らの権利だとの意識が強い。昨年11月にエジプトで開いた第27回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP27)では、気象災害で「損失と被害」を受けた途上国を支援する基金の創設を決めた。アフリカは気候変動による被害を真っ先に受ける地域のひとつで、適応のための対策を急ぐ必要がある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR27CQF0X21C22A2000000/
IMFが積極的に介入して経済破綻を防ぐべきですが、債権放棄も視野に入りますから、当然中共が反対に回り、協議は難航するでしょう^^;
アフリカの経済規模は小さいですが、レアメタルやエネルギー資源の豊富な地域なので、流通が滞れば世界規模でインフレが加速します。
中共のわがままがアフリカを通じて世界に影響を及ぼし始めそう^^;
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