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2016年04月13日12:29

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自衛隊は第二警察隊なのか、軍隊なのか―中島岳志さんの「(憲法を考える)立憲主義と保守」というインタビュー記事から

■「9条すぐ変えられる? それは難しいでしょ」 菅長官
(朝日新聞デジタル - 04月13日 00:29)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3943996

(憲法を考える)立憲主義と保守 東京工業大学教授・中島岳志さん
 ものごとを変えたがらないはずの保守が「憲法を書き換えろ」と言い、革新が好きなはずのリベラルが「絶対に変えるな」と言う。ふだん当たり前に受け止めているが、考えてみれば、ねじれている。そこで、「保守」を自任する日本思想史の研究者・中島岳志さんに聞いてみた。この議論って、どこか変じゃないですか。
 ――3月、安倍晋三首相が、自民党総裁任期中の改憲に言及しました。民進党は結党大会で立憲主義を守ることを強調しています。憲法や立憲主義をめぐる今の議論をどう見ていますか。
 「保守が改憲、リベラルが護憲という単純な図式で論じられているのが問題だと思います。そもそも立憲主義は、本来、保守的な考え方に立った思想です」
 ――立憲主義が保守的、とは?
 「それには、まず保守とは何かを知らなくてはなりません。保守思想の祖といわれる18世紀英国の思想家エドマンド・バークは、フランス革命を厳しく批判しました。彼が何に批判的だったのかを突き詰めていくと、フランス革命の背後にある人間観です。人間は優れた理性で世の中を合理的に設計し、完全な社会をつくることが可能だという考え方に、バークは異議を唱えた。そうしたものが、むしろ寛容性を失わせ、他者に対する暴力や専制政治を生み出すと考えたんです」
 「では、バークはどんな人間観を持っていたのか。人間の理性は不安定で、どんな優秀な人間でも世界すべてを把握することはできない。不完全な存在である人間が構成する社会もまた永遠に不完全であるはずだ。しかし、安定した平和的秩序はつくっていかなくてはいけない。そのとき、長年の風雪に耐えてきた良識や慣習、伝統といった経験知に依拠すべきだとバークは考えました。これが本来の保守です」
 ――それが憲法や立憲主義とどう関係するのでしょうか。
 「立憲主義は、国民が憲法という禁止条項で権力を縛るものです。その根底にあるのは、人間の理性には限界があり、必ず間違いを犯す、権力者も時に暴走してしまうという保守的な人間観です」
 「さらに保守は、国民の中に、『過去の国民』を含めます。僕は『死者の立憲主義』と呼んでいますが、今生きている人間だけではなく、過去の膨大な経験や試行錯誤の蓄積が政府を縛っている。権力や民主主義が暴走して、多くの犠牲が出た。保守は、そうした死者の経験知を踏まえた安全弁として憲法を考えます」
 ――憲法が過去の蓄積からできているなら、簡単に変えてはいけないということになりませんか。
 「憲法を変えてはならないというのは、ある特定の時代の人間を特権化することにつながります。日本国憲法制定に関わった人たちだけが、この国のあり方を決定し、明文化できるというのはおかしい。彼らもまた不完全な人間であり、彼らのつくった憲法も不完全であるはずだからです」
 「社会は変わっていきます。何かを保守するためには、少しずつ変えていかなくてはならない。長く続いている老舗は、創業者が作ったレシピをまったく変えないわけではない。技を継ぎながら、時代に合わせて少しずつ変える。それと同じで、憲法も少しずつ変えていくべきです。ただ、一気に変えようとしてはいけない。抜本的な書き直しをすると、革命のようなことになってしまう」
    ■    ■
 ――「保守的」とされる自民党の改憲草案は、憲法を一気に書き換えようとするものですよね。
 「あの改憲草案は、非常に『革新』的です。これまで合意されてきた規範や憲法解釈を一気に変えてしまおうとしている。その態度は保守というより、むしろ左翼的なものに近いと思います。蓄積されてきた死者たちの英知をどんどんはぎ取ろうとしている」
 「安倍さんのように『憲法を一気に変えてしまおう』という人と、『一文たりとも変えるべきではない』という『護憲派』は、特定の人間が絶対的に正しいものを設計できるという設計主義に立っている点では、同類だと言えます。本来の保守は、そのどちらの考え方も採りません」
 ――では、本来の保守が考える改憲とはどういうものですか。
 「憲法を保守するために『死者との対話を通じた微調整』を永遠に続けていくことです。70年前に比べ、社会の状況が大きく変わっています。想定できなかった科学技術の出現で、生命の問題も揺らいでいる。戦後憲法だけでなく、明治憲法も含めて、憲法学者や裁判官などが行ってきた解釈の蓄積の上に、時代に合わせてどう微調整するかを丁寧に考えていく」
 「僕は、今の憲法の大部分は変える必要がないと思っていますが、やはり微調整は必要です。特に9条は変えるべきです」
 ――なぜ9条ですか。
 「端的にいえば、9条を変えていかないと、平和と立憲主義を維持することが難しくなると考えるからです。立憲主義は憲法で権力を縛るものですが、9条は自衛隊を縛れていない。今の9条のあり方は立憲主義的とはいえません」
 「人間は不完全で、暴力性を持たざるをえない。国際秩序を維持する上で、一定の軍事力が必要であるなら、自衛隊を憲法で規定して、歯止めをかけるべきです。絶対に9条を変えるなというのは、自衛隊廃止論を採らない限り、なし崩し的な解釈改憲を拡大させることになり、立憲主義を空洞化させてしまいます」
 ――しかし、戦後の日本は、ずっと9条を変えずにきました。
 「戦後の日本は、9条と日米安保の微妙な綱引きを、絶妙のバランスでやってきました。最後の最後には『わが国には9条があります』と米国にノーを言えた。日本の主権を9条が担保していた。そのやり方には英知がありました」
 「しかし、安倍政権が解釈改憲で集団的自衛権の行使を実質的に認めたことで、バランスが完全に崩壊した。となると、自衛隊を明記していない9条は弱い。ならば国民的議論をした上で、9条で、自衛隊はどこまでやるべきか、何をしてはいけないかを明示すべきでしょう。それが平和主義的で保守的な改憲論であり、かつ護憲論だと思います」
    ■    ■
 ――今、憲法をめぐって「保守」と「リベラル」の対立は先鋭化しているように見えます。
 「日本では、保守もリベラルも、本来のかたちからは逸脱してしまっています。本来は、保守こそがリベラルなんです」
 ――保守がリベラル、ですか。
 「リベラルのもともとの意味は『寛容』ですから、自分と異なる価値観の人たちに対して寛容であろうとします。保守も寛容は大切にする。人間は過ちを犯しやすい存在であり、自分も間違えているかもしれない。だから意見の違う相手を排除するのではなく、寛容に耳を傾け、合意形成することを重視する」
 「政治思想の歴史をたどっていくと、寛容を重視してきたのは保守だとわかります。保守は20世紀を通じて、全体主義と共産主義という、きわめて非寛容な政治体制を批判してきました。保守でもありリベラルでもあるというのはごく当たり前のことで、英国のキャメロン首相は保守党ですが、『自分はリベラル保守だ』と言っています。米国のように、共和党が保守、民主党がリベラルと対置されているのがむしろ例外的なんですが、戦後の日本は米国に引きずられて、保守とリベラルを対立するものと捉え、リベラルが左派を指すようになってしまった」
 ――日本で保守もリベラルも、いや左派も寛容には見えません。
 「双方が、互いを批判するだけが目的の『アンチの論理』でやってきたためでしょう。左派も保守も、自分たちが少数派だと思っている。左派は、ずっと自民党の一党優位体制で保守が力を持ち続けてきたと思い、保守は、言論界も教育現場もアカデミズムも左翼に牛耳られてきたと見なす。どちらも自分たちの言葉が取り上げられないというルサンチマン(怨恨〈えんこん〉)があるから、攻撃し合う。一種の共依存になってしまっている」
 「重要なのは、護憲か改憲かではなく、平和を守っていくためには憲法をどう考えるべきかということですが、アンチの論理のためにまともな議論が成立しない」
 ――保守も左派も、平和主義では一致できるはずだと。
 「去年亡くなった哲学者の鶴見俊輔さんは『日本があの戦争に突入したのは、戦前の左派の力が弱かったからではなく、保守が空洞化していたからだ』と言っていました。鶴見さんにとっての保守とは、石橋湛山、海軍の中で開戦を阻止しようとした水野広徳、帝国議会で粛軍演説を行った斎藤隆夫ら、庶民の良識や英知から戦争に異議を申し立てた人たちでした」
 ――中島さんにとって、保守のあるべき姿とは何でしょうか。
 「この静かな日常を次の世代に受け渡すということが、保守の最大の目標です。そのために永遠の微調整を続け、日々の暮らしを大切にしていく。それが保守です」
 (聞き手・尾沢智史)
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 なかじまたけし 75年生まれ。専門は南アジア地域研究、日本思想史。北海道大学准教授を経て現職。著書に「中村屋のボース」「『リベラル保守』宣言」。
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上記は、今朝の朝日新聞に掲載された、東京工業大学教授・中島岳志さんの「(憲法を考える)立憲主義と保守」というインタビュー記事の全文である。

わたしがこの中島岳志さんのインタビュー記事で最も注目したのは、次の件である。

 ――しかし、戦後の日本は、ずっと9条を変えずにきました。
 「戦後の日本は、9条と日米安保の微妙な綱引きを、絶妙のバランスでやってきました。最後の最後には『わが国には9条があります』と米国にノーを言えた。日本の主権を9条が担保していた。そのやり方には英知がありました/しかし、安倍政権が解釈改憲で集団的自衛権の行使を実質的に認めたことで、バランスが完全に崩壊した。となると、自衛隊を明記していない9条は弱い。ならば国民的議論をした上で、9条で、自衛隊はどこまでやるべきか、何をしてはいけないかを明示すべきでしょう。それが平和主義的で保守的な改憲論であり、かつ護憲論だと思います」

そもそも�犲�衛隊�瓩箸浪燭�。日本の国内法では、�犲�衛隊�瓩老蛎發任呂覆�、�狢萋鷏抻‖�
�瓩任△辰拭�それは、日本国内だけに行使権が及ぶ�犒抻仝⇔廊瓩任△蝓�他国に行使権が及ぶ軍隊ではないということが、日本国の歴代内閣が取ってきた基本的考え方だったのである。だから歴代内閣は、集団的自衛権の行使を禁じてきた。それによって憲法第九条と自衛隊の存在の�爛丱薀鵐広瓩鮗茲辰討�たのだ。

しかしながら安倍晋三は、憲法解釈の変更により集団的自衛権の行使を容認した結果、�犲�衛隊�瓩梁減澆鬚茲袢K罎並減澆砲靴討靴泙辰燭里任△襦�「自衛隊は第二警察隊なのか、軍隊なのか」というように、�犲�衛隊�瓩梁減澆鰮K罎砲靴討靴泙辰燭里任△襦�

だから中島岳志さんは、次のように語られている。

「「端的にいえば、9条を変えていかないと、平和と立憲主義を維持することが難しくなると考えるからです。立憲主義は憲法で権力を縛るものですが、9条は自衛隊を縛れていない。今の9条のあり方は立憲主義的とはいえません/人間は不完全で、暴力性を持たざるをえない。国際秩序を維持する上で、一定の軍事力が必要であるなら、自衛隊を憲法で規定して、歯止めをかけるべきです。絶対に9条を変えるなというのは、自衛隊廃止論を採らない限り、なし崩し的な解釈改憲を拡大させることになり、立憲主義を空洞化させてしまいます」

立憲主義を堅持するためには、憲法九条を改正して、�犲�衛隊�瓩虜澆衒�を憲法で縛らなければならないと、語っているのである。

そして中島岳志さんは次のようにも語っておられる。

 「重要なのは、護憲か改憲かではなく、平和を守っていくためには憲法をどう考えるべきかということですが、アンチの論理のためにまともな議論が成立しない」
 ――保守も左派も、平和主義では一致できるはずだと。
 「去年亡くなった哲学者の鶴見俊輔さんは『日本があの戦争に突入したのは、戦前の左派の力が弱かったからではなく、保守が空洞化していたからだ』と言っていました。鶴見さんにとっての保守とは、石橋湛山、海軍の中で開戦を阻止しようとした水野広徳、帝国議会で粛軍演説を行った斎藤隆夫ら、庶民の良識や英知から戦争に異議を申し立てた人たちでした」

では、�猜刃造鮗蕕辰討い��瓩箸呂匹里茲Δ覆海箸覆里世蹐Δ�。それは、端的に言えば、�狎鐐茲鬚靴覆い海鉢瓩任呂覆い世蹐Δ�。

たとえば、戦争に�犲�衛戦争�瓩鉢狄�略戦争�瓩箸魘菠未靴撞掴世気譴訃豺腓�多い。�犲�衛戦争�瓩六妬�ない戦争であるが、�狄�略戦争�瓩論簑个傍�されない戦争だという。しかしながら歴史上、「この戦争は�狄�略戦争�瓩世噺�言して行われた戦争はあったであろうか。ヒットラーは�猖�人保護�瓩鯡礁椶縫檗璽薀鵐豹�攻を行い、第二次世界大戦を引き起こした。あの時も�猖�人保護�瓩箸いΝ犲�衛戦争�瓩任呂覆�ったのか。アメリカがイラク戦争を始めたときも、�爛ぅ薀�には多量化学兵器が存在する�瓩箸いμ礁椶妊ぅ薀�戦争を開始した。あのイラク戦争もアメリカにとっては�犲�衛戦争�瓩任呂覆�ったのだろうか。つまり�犲�衛戦争�瓩鉢狄�略戦争�瓩箸龍菠未覆匹覆い里任△蝓↓犲�衛戦争�瓩任△蹐Δ鉢狄�略戦争�瓩任△蹐Δ函∪鐐茲呂垢戮騰猗鷽容仕�な禁じられた行為�瓩覆里任△襦�そのことをわたしたちは再認識しなければならないのである。

よく日本では、�猜歇蕕�改憲、リベラルが護憲�瓩箸いΔ海箸�言われる。しかしながら自民党改憲派が考えているのは、アジア太平洋戦争敗戦以前の、戦前の日本の在り方、天皇制を中心とした日本国家の在り方こそが日本本来の在り方であり、敗戦後の日本社会の在り方は、GHQによる占領政策の延長上にある�犇�辱的な日本社会�瓩虜澆衒�だと考えているのではないだろうか。その�犇�辱的な日本社会の在り方�瓩両歡Г�現行の『日本国憲法』だと考えているのではないだろうか。

中島岳志さんは、このインタビューを次のように閉じられている。

――中島さんにとって、保守のあるべき姿とは何でしょうか。
 「この静かな日常を次の世代に受け渡すということが、保守の最大の目標です。そのために永遠の微調整を続け、日々の暮らしを大切にしていく。それが保守です」

安倍政権は、未だに安保関連法制(戦争法制)が現行の『日本国憲法』に合法であるということをわたしたち日本国民に十二分に説明していない。それどころか、自衛隊に対する�犇遒栄佞鰻抔遶瓩稜ぬ海魏討料�挙後に先送りしようとしている。あえて、安保関連法制(戦争法制)の争点化を避けようとしているように見える。

そんななかでの中島岳志さんのインタビュー記事は、安倍晋三が集団的自衛権行使容認で�犲�衛隊�瓩梁減澆鬚茲袢K罎砲靴討靴泙辰燭海箸�よくわかってくるのである。

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