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2015年07月24日13:00

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DVD終焉の序曲:第93回『プリズン211』

スペイン、サモラ刑務所・・・

30才のフアン・オリベルは、明日からここで看守として働く事になっている。今日は着任前に、挨拶をかねて見学にやってきた。臨月の妻エレーナは、何も今日行く事なんかないんじゃないと文句を言うが、フアンは新人として、同僚や上司にいい所を見せたかったのだ。先輩看守のアルマンドは、優しく彼をガイドし、特別棟に案内する。そこは、精神異常者や連続殺人犯など、超極悪な野郎どもだけを収監する棟だ。棟内は暴力看守ウトリージャが目を光らせ、これまで大きなトラブルは起きていない。つい先日、独房211号で自殺騒ぎがあった程度だ。アルマンドの説明を聞きながら、フムフムと頷きながら独房の並ぶ廊下を歩くフアン。と、その上から老朽化したコンクリート片が落下して、フアンの頭部を直撃。彼は血を流し気を失ってしまう。アルマンドは、とりあえず空室になっている211号にフアンを運び込み、医師を呼ぶためその場を去るが、その瞬間に運悪く、特別棟を仕切っている囚人マラマドレが組織的な暴動を起こしてしまった。アルマンドを含む特別棟の看守たちは司令部へと脱出するが、フアンは211号に取り残されたままだ。目覚めたフアンは、独房の外で暴れ火を付ける囚人たちで溢れているのを見て衝撃を受ける。暴動が起き、棟が囚人たちに占拠されたことを察知したフアンは、咄嗟に服や靴の紐類をトイレに流して囚人のフリをすることにした。今日、211に収監されたばかりの顔をして独房の外に出たフアン。そしてマラマドレの前に連行される。何とか嘘を並べて囚人だと信じ込ませたフアンは、監視カメラを壊して回るマラマドレの配下たちに「カメラは一個だけ残したほうがいい」と説得する。マラマドレもそれに賛同する。警官たちの突入を防ぐ<切り札>を、カメラに映したら効果的だと考えたからだ。

司令部では、刑務所所長ロカたちが、次々と監視カメラの映像が消えていくのを見守っていた。棟の中の状況が判らなくては、武装警官たちを突入させることが出来ない・・・悔しがるロカだが、中央部のカメラだけは何故か生きている。そこに映し出されたのは、マラマドレとフアンが何やら普通に会話している様子。そこで皆は、フアンが囚人に化けているのだと悟る。これで中の状況もある程度把握できる。あとはSWATの到着を待つだけだ・・・だが次の瞬間、マラマドレがカメラの前に連れてきた男たちを見て、看守たちは絶句する。マラマドレは、収監されていたETAメンバー3人を並べてみせたのだ。ETAの政治犯は、別棟に入れられていたのだが、今日だけ特別棟に移動することになっていた。マラマドレは、その移動の情報をあらかじめ手に入れて、計画的に暴動を起こしたのだ。ロカはマドリードの政府官邸に連絡を取り、行動指示を仰ぐ。その結果、バスク自治政府と問題を起こしたくない政府は、ETAメンバーの生命が危険である以上はSWATの突入は禁じると返答してくるのだった。ロカたちは事態を静観するしかないということだ。

文章も書けて頭の回転も速いフアンは、すぐさまマラマドレのお気に入りとなる。マラマドレたちが暴動を起こしたのは、劣悪な棟の環境と看守の暴力を改善させるためであった。フアンは彼らの要求を書いた手紙をしたため、政府から派遣された交渉役に手渡した。この暴動/篭城事件は全国的ニュースとなり、各地の刑務所でも同じような暴動騒ぎが起きているとTVで報道される。それを見て、要求は飲まれるだろうと確信するマラマドレたち。だが、刑務所の周囲に囚人たちの家族がゾクゾクと集まったことで事態が変化する。彼らは、中の囚人たちが心配で様子を見に来たのだ。しかし中に入る事も許されず、苛ついた家族たちは暴徒化してしまう。そして、彼らを敷地内に入れないために集結した機動隊と衝突。刑務所入口も所内同様の大混乱となってしまうのだった。その混乱の中に、夫を心配してやってきたエレーナの姿もあった。何とか逃げようとしたエレーナだったが、暴徒鎮圧のため入口に出張った看守ウトリージャに棍棒でメッタ打ちにされてしまう。そしてその模様が、何とTVで中継されてしまった。棟内のTVでそれを観たフアンは、いてもたってもいられずマラマドレに相談する。するとマラマドレは、無線で司令部を呼びだしウトリージャを棟内に連れて来いと要求する。中に入り、マラマドレとフアンの前に引きずりだされたウトリージャは「不可抗力だった」と弁解するも、病院に搬送されたエレーナの状態は「知らない」と言葉を濁す。怒ったマラマドレが配下とともにウトリージャにリンチを加えると、助かりたい一心のウトリージャはフアンを指差し、「奴は囚人なんかじゃない!ほんとは看守だ!」と絶叫してしまうのだった。
果たして正体のバレたフアンの運命は?エレーナは無事なのか?そしてマラマドレの暴動騒ぎは決着するのか?・・・事態は予想外の展開を見せて行く・・・



スペイン映画「プリズン211」です。これ日本未公開だったのかな?刑務所モノに正体隠しサスペンスを加えてツイストさせたなかなかの逸品。ゴヤ賞作品賞受賞も納得の映画です。マラマドレの強烈な個性が見どころでしょうかね。レンタルで見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。スペイン映画ッて幅広いよなあ・・・





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