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2015年04月10日17:02

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ドイツ空軍 フォッケウルフFW190の話をする。

本文は最下部にあります。

ドイツ空軍のFW190というと、バトルオブブリテン以後に現れた強力な新型戦闘機というイメージが強いのですが、
実際には零戦との同世代機です。
同世代機ですが、その設計思想は大きく異なっていて、
高速性を生かしキュンキュン動いて一撃離脱という戦法に向いた設計をされています。
全体的にこのころの欧米機は、零戦も採用している
低速での殴り合いである格闘戦からキュンキュン動く機動戦へとシフトしていく時期ですが、
FW190はこの能力が特別に優れており、結果的に零戦の対極と言える機体になっています。

ドイツの戦闘機はこのFw190と、いわゆるメッサーシュミット、Bf109の2枚看板なんですが、
どちらも同タイプの機体です。
これは、日本軍機が世界的に見ればすべて格闘戦志向だったのとは対極であり、
しかしよく似た状況であるとも言えます。
劣性である意識が、凡庸では勝てないという思想を生んだのかもしれません。

Fw190に個人的に素晴らしいと思うのは、機体性能ではなくその設計思想にあります。
数年先行していたBf109という戦闘機は、
ドイツの航空レベルから考えれば十分以上のレベルの機体でしたが、
高性能を引き出すために整備に手間がかかり、
また故障しやすい部品なども多く、あまり無理の聞かない優等生のような機体でした。

Fw190ではこの点を踏まえて設計されました。
・当時、故障してから交換が当たり前の整備に、
 故障する前に時間で決めて交換という概念を導入。
・基本はコンポーネント交換なので素人でも可能(に近い感じ)。
・難しい操縦で高性能を引き出すのではなく、ある程度の性能を、かんたんな操作で
・離発着で壊れたら戦闘どころじゃないので、とにかく軽くて頑丈に
 →結果的に戦闘でも頑丈で信頼できる機体に
・操縦士がやってたエンジンの調整を自動に
などなど、今の目から見れば当然かもしれませんが、
当時はなかった新機軸を導入しています。

そのコンセプトは「軍馬」。
ちょっと足が速くて見栄えがいいサラブレッドよりも、
頑丈で「使える」機械を目指したということですね。

コンセプトをブチあげるのはかんたんなんですが、それを現場と擦り合わせるとなると難しくなります。
例えば、当時はパイロットがエンジン調整するのが当然でしたから、
当時のエースパイロットはこう言います。
「エンジンの調整ができないなんて!!腕の見せ所なのに!」他にも、
「旋回性能が低くて格闘戦が弱いなんて!人殺し機械め!!」
「前のMe109でできたあの操作が省略されちゃってできないんだけど!!」などなど。
挙げ句の果ては、「敵のスピットファイアが欲しいっす」と言い切ったエースパイロットもいます。

この手の現場との擦り合わせで殺されたのが一式戦闘機隼や零戦ですね。
特に零戦は、本来は高速重武装の機動戦型戦闘機なんですよ・・・。
日本軍機でいうと二式戦闘機鍾馗が飛行機としてはこれに近いコンセプトで作られていますが、
生産や整備のコスト、パイロットの負担まで考慮した上で設計されたFw190と比較すると
ただただ甘さが目立ってしまいます。

さて、では、その期待を背負って飛び立ったFw190、さぞかし活躍したか。
というと、そうでもないです。
理由はいろいろありますが、イギリスのスピットファイアが奇跡の機体すぎて、
ほとんど常に上を行っていたからですね。
第二次世界大戦の名機といえばP-51ですが、機体はP-40からの正統進化、
エンジンはスピットファイアと同じものをもらっています。
スピットファイアは、航続距離こそ短いものの、格闘戦能力なども含めて
P-51以上の性能を持っています。
前身となる機体もなく、WW2前の設計であるにもかかわらず、です。

ただ、Fw190はその圧倒的な機動能力があったため、大戦末期でもそれほど虐殺されていません。
格闘戦はベテランしかできない、機動戦(一撃離脱)は初心者でもできる!などという意見もよく目にしますが、
飛行機とはすぐに高度と速度を失うものなので、本来は一撃離脱は難しい戦法です。
(格闘戦は速度や高度がなくてもできるというか、格闘するうちにそうなる)
わずかな深追いが致命的になることもあるからです。
ただ、敵機に追われた時、機動能力が高いという特性は逃げるのに有利だったのは間違い無いでしょう。

結局零戦でもFw190でも言えることですが、
一芸に秀でるということは全般に劣る場合には必須の条件だと言えます。
ゼロは改良を重ねるたびに標準寄りになってしまい、
せっかくもっていたアドバンテージを消してしまっているのが残念ではあります。



と、いう感じで、
戦闘機の開発コンセプトを調べるのが趣味の一つです。
 ↑
むりやり記事に合わせてみた

夫にやめて欲しい趣味2位「女装」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=29&from=diary&id=3364562


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