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2012年04月24日19:08

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果たしてこの事故は予見できたのか?となると微妙だね…

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1996253&media_id=4

あれから7年、栄光ある我が国鉄道史の1ページをどす黒い悲しみ色に塗り潰した日として未来永劫語り継がれてしまうことだろう。安全が当たり前の鉄道で事故が生じ乗客乗員そして公衆に犠牲が出る…一「鉄」ものとしてこれは心底悲しい話である。こんなことが繰り返されてよい筈もなく早急かつ確実な安全対策が採られることを祈る。

ただ…この事故が予見できたのか?となると正直疑問視せざるを得ない。最高速度で走れる直線区間からいきなり半径300メートルのカーブに差し掛かる区間など本邦にあっては随所にあり、それは幹線鉄道と雖も例外ではない。実際東海道本線や山陽本線にもそれはあり、殊に山陽本線には至る所にある。SL時代には何ら問題にならなかったそれが、高性能な近代動力車にはこれが足かせとなってしまうとは果たして当時予見できたか?となるとまず予見できなかったと愚考する。

半径300メートルのカーブの制限速度は概ね時速70〜80キロ程度。貨物用SLなら性能上の最高速度にほぼ匹敵する。巡航速度はもう少し低くなるから特に足枷にはならない(もっともそれが勾配=坂道=の途中にあればその分列車抵抗が増すので困ったことにはなるが…)。旅客列車ならやや足かせになるがそれでもSL時代は最高速度こそ時速100キロであったがその速度を出す区間は極々僅かであり、またSLは加速も鈍いから直線区間があってもカーブが点在する場合はカーブの制限速度に合わせて流して走っていた。

一方近代動力車(電車・ディーゼルカー・電気機関車・ディーゼル機関車等々SL以外)では、加速力や牽引力が飛躍的に改善されているからSL時代には足かせだった急勾配はさして問題にはならなくなった。一方僅かな時間、僅かな距離で高速域に加速出来る分点在する速度制限付急カーブが足枷になってしまう。時には直線区間で飛ばしてカーブの手前で減速しカーブを抜けて加速と言ったまるで自動車の様な運転をする場合もある。

ただ、当該路線はついこの前までは少々前近代的な鉄道であった。大都市近郊にありながらまるで地方ローカル線然とした佇まいはそれはそれで貴重な風情を醸し出していたが、終点付近ならともかく、大都市近郊路線としてはあまりにもお粗末だった。それが国鉄時代末期大胆なてこ入れがなされ近代的かつ都市近郊鉄道に相応しい路線に様変わりした。

それでもその当時投入されていた車輛であれば、たとえこの区間を「フルスロットル」で加速しても、脱線するほどの速度には達しなかったであろう。

一般に動力車乗務員(運転士・機関士など主として列車の運転操縦を担当する乗務員)は担当する線区を熟知し、何処に急カーブがあり何処に坂があり何処に踏切があり…と言った情報を起点から何キロ地点として把握している。乗務した車輛の性能特性を考慮し、列車ダイヤに従い決められた制限速度の範囲で誤差を最小限に抑えて運転してる。本件事故被災列車の動力車乗務員もそれは十分に把握していたであろう。ただ彼は自らの責に帰する部分の大きな列車遅延を引き起こした事に焦りを感じていたのではなかろうか?

列車の運行は正確を以って良しとする…国鉄時代から官民問わず我が国鉄道員各位には骨の髄までしみ込んでいる鉄道員魂であろうから、何としても「マルにしたかった」であろうことは容易に想像できる。ただ、被災列車の車輛は加速性能の劣る旧世代車輛では無い。近年の規格に則ったより高性能な新世代車輛。旧来の車輛からは想像出来ない程加速性能は高く、最高運転速度も大幅にUPしていた。

そういう車輛を投入しておきながら、そしてダイヤもよりタイト(運転本数こそ必ずしも過密とまでは言えないものの、余裕時分を削ったのはいただけない)になっていながら、何故何も対策をしていなかったのか?結果論としてなら確かにそう言える。しかしついこの前まで前近代的な路線だった路線である。新世代車輛の導入も性能上の余裕にのみ目が行っていたとしても不思議ではない。

所詮人間の予見力には限りがある。事故が起こるまでその危険に気付かなかったと言われても強ち責められまい。

しかし残念ながら事故が起こってしまった。今更何を言っても、失われた100余名の命は帰ってこない。厳粛に受け止めねばならない重い十字架である。

ついては何故この事故が起こったのか公正且つ冷静な検証を行い、再発防止に努めてほしい。少なくとも、現場の一個人の資質に帰せる問題では無い(
確かに第一当事者たる当該列車の動力車乗務員=本件事故で死亡=の資質にも原因はあろうが、それだけとは到底思えない。何故彼がそのような行動=それが極めて危険でおまず何よりも己の生命や社会的立場に危険を及ぼすこと位十二分に認識できていた=出たのか?)。彼をそうさせた原因への考察がなされ危険因子が取り除かれない限り検証が出来たとは言えない。

末筆になったがこの事故で不幸にも落命された多くの御霊に謹んで哀悼の意を表しお悔やみと鎮魂の祈りに代えさせていただく。
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