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2026年05月26日01:33

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飛行船マンコカパック号

 インカ帝国の初代皇帝マンコカパックにちなんで命名された飛行船マンコカパック号は、全長463m、最大直径58mの葉巻型。電気出力2億2500万キロワットの発電用・反水素水素反応炉を内蔵。反重力エンジンで浮揚し、大気圏内最高速度マッハ0・99。
 21世紀の地球人も驚くマンコカパック号の巨体が、地球の17世紀レベル文明の惑星「ムーローマ」の上空に現れたので、惑星ムーローマに住むホモサピエンスは恐れおののいた。
 マンコカパック号は、もっと巨大、円盤部直径463m、全長926mの前方後円墳のような形をした「巡宙艦タマ」の台形部に搭載されていて、巡宙艦タマと共に時空断層に落ち込んで、この惑星へ転移して来たのだった。
 大小ロボット10240体や超能力者、サイボーグの御供と共にタマに乗っていた、インカ第二帝国の皇帝マンコ三世は、巨大過ぎるタマは惑星ムーローマの静止衛星軌道上に静止させておき、マンコカパック号に乗って、惑星ムーローマの大気圏内を飛び回り、地上の様子を観察していた。
 すると、惑星ムーローマ最大のムーロマ大陸の、ムロマ帝国の帝都ムローマ市が、ミロ・ナーガ王国の軍勢の奇襲を受けて陥落した。そして、ムローマ市を軽気球に乗って脱出した、ムロマ帝国皇女レイ・ア姫が、金髪碧眼、14歳の美少女だったので、うっかり助け、ムローマ市奪還、ミロナーガ王国打倒、を約束してしまった。
 しかし、その後の情報収集で、建国2600年になるムロマ帝国の皇帝、ジン・ムー52世は無能で、帝国の貴族は腐敗堕落しており、ミロナーガ王国の国王、ノーブルナーガこそが、改革派で大陸の民衆の支持を得ているのが判った。
 そこで、マンコ三世は、マンコカパック号に乗ってミロナーガ王国の王都ナーガ市へ行き、ノーブルナーガ国王に面会を求めた。
 家臣たちが恐れおののく中、面会に応じたノーブルナーガは、通訳として同行した、テレパシー能力者の安倍晴美によれば、かなり知能が高く、豪胆な、英傑だ、と言う事だった。
 「この世界の事情が何も判らないうちに、レイ・ア姫があんまり美少女だったので、うっかり助ける約束をしてしまったが、情報収集したら、ノーブルナーガさん、あんたの方が、大陸の支配者にふさわしい、と判った。だけど、約束をホゴにするのも気がひける。それで、相談なんだか、いったんムローマ市から撤退してもらえないか?もちろん、只で、とは言わない。ここに持って来た金の述べ棒10トン。これは、あんたの仕事を邪魔した詫びとして、受け取ってくれ。ムローマ市から撤退してくれるなら、もう10トンの金塊を供与する。ムロマ帝国皇帝家と、モーリス大公国、ウエスト大公国によるミロナーガへの反攻があるようだったら、新兵器を供与する」
 マンコ三世の提案を、ノーブルナーガは「是非もなし」と言って受け入れた。
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