「姫、必ず援軍を連れて戻ります」と言って、二万数千の敵軍に包囲される直前の城から脱出した男は、山賊の首領上がりの准士官の三十男。総勢二千数百の城兵、老臣、そして恋する姫までが、彼は命惜しさに逃げ出したのだ、と思った。「他に援軍を連れて帰れる者
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