タイトルの意味がわからないかもしれないが、消耗は本来「しょうこう」と読む。
江戸以前は当然ながら「消耗」であった。「耕作」の例にあるように、耗の字の音は左半分の方が担当している。
変化があったのは明治期である。西洋の単位であるミリメーターが日本に入ってきた際、粍という字を作ってミリメーターに当てた。
日本の独自の単位に、1割1分1厘1毛・・・という物がある。
「一割」は文字通り10分の1を表すが、「1分」は「前の単位の1/10」を表す。一厘、一毛はそれに続く。
なので、「九割九分」と「九分九厘」は、どちらも99%を意味する。
なので、1メーターを1米を表す場合(この例は周知だと思う)、1cmは「米厘」、1mmは「米毛」と書き、いつの間にかこれが1文字となった。実際に、センチ→糎、ミリ→粍の変換がお手元のパソコンでできるはずだ。
1割1分1厘1毛は、「いちわりいちぶいちりんいちもう」と読むため、1粍も音を保って「いちもう」と読む。ここが誤読の出発点だ。
粍がもうと読まれることが普及すると、形状が似ていて、より使用頻度の少ない耗もつられて誤読され始める。
あまりにも誤読されるので、それが一般的となり、しょうこう→しょうもうで定着してしまった。
一説によると、終戦直後〜昭和30年ごろまでは半分くらいは「しょうこう」と読んでいたそうなので、「しょうもう」が優位に立つのは割と最近のことなのだ。
意外に視覚から受ける音の変化への影響は大きいのでは。という話。
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