前回の続き。
先に記した事情と基準にて私が「感覚的」に選んだ、現代の AD Player で「お奨め」な製品の続編である。
TEAC 製の “TN-4D” に続いて「お奨め」の AD Player を紹介したい。
続いては、これっ!
ONKYO 製の “CP-1050” である。
某量販店でのお値段は税込み ¥43,330 とのこと。
なお、これは誰にでもお奨め出来るものではないのでご注意いただきたい。
その概ねの仕様は下記のとおりである。
Turn Table
操作方式:手動(Full Manual)
駆動方式:Direct Drive
Motor:Brushless DC Motor
Platter:直径 305mm, Al Die Casting 製, 重量は不明
起動 Torque:1.0kgf・cm 以上
Wow/Flutter:0.15% 以下
S/N 比:60dB 以上
Tone Arm
Type:Static Balance, S字型
Arm 有効長:230mm
Arm 高さ調整:不可
Anti Skating 調整:可能
針圧調整範囲:0〜4.0g
適用 Cartridge 重量:15〜20g(Head Shell 含む)
Pick Up Cartridge:ONKYO 製(?)の “OC-105”
本体
Cabinet:高密度 MDF
Phono Equalizer:無し
Digital 出力:無し
外形寸法:W450 × D366 × H158mm
重量:8.6kg
消費電力:4.0W
価格:¥55,000(ONKYO DIRECT 税込み価格)
私がこの “CP-1050” をお奨めする理由とは…?
その仕様や見た目から想像される「良いかも?」な美点は下記のとおりである。
良いかも? その1:
Direct Drive であること。
しかも Quartz Lock の D.D. なのに、Maker 希望小売価格は ¥55,000 、実勢価格は ¥43,330 という安さ!
現在の DENON 製と比べたらば…
DP-1300M�供�Maker 希望小売価格 ¥242,000, 実勢価格 ¥179,980
DP-500M:Maker 希望小売価格 ¥102,850, 実勢価格 ¥76,050
…なのだから、この “CP-1050” はとにかく安い。
しかし、私の思いは複雑である。
どうも現在この価格帯の AD Player は「その Maker の Original 性に欠けている」のだ。
DENON 製の上記2機種の Tone Arm の Pivot は Technics 製のあれにそっくりの Gimbal Suspension 方式。
Anti Skating の設定 Dial や Arm Lifter の位置や形状も Technics 製のあれにそっくり。
“DP-1300M�供� の Arm Base は金属製で Arm の高さ調整も可能のようだが、Helicoid Ring の Design だけは変更して独自性(?)を強調しているかのよう。
一方、その “DP-1300M�供� にそっくりな “DP-500M” の Tone Arm なのだけれども、これの Arm Base はなんと合成樹脂製という「禁じ手」をやらかしちゃった「安っぽさ」である。
Motor も実は2台とも Technics 製のそれ…。
こんなの、もう DENON ではない!
DENON 製の AD Player は私の愛機でもある “DP-900M�供� を最後で終わってしまった、と私は解釈している。
で、ONKYO の “CP-1050” はどうなのだろう?
Tone Arm はその “DP-500M” と同等どころか、色違いで全く同じものではないかと推察するのだけれど、これに関しては後述としよう。
Motor に関してはどうだろう?
色々と調べてみたのだけれど、Motor は Technics 製では無いようだ。
昔の DENON 製のような磁気 Head も無いので、おそらくは ’80年代の頃からの ONKYO Original を継承したようにも思えるのだけれど定かではない。
Platter の慣性質量は現在の DENON 製と同等であろう。
で、Quartz Lock の Direct Drive である。
そう考えると実勢価格の ¥43,330 はとにかく安い!
良いかも? その2:
標準装着の Pick Up Cartridge が驚きの針圧で Low Compliance なところ。
これは好みが分かれるので「良くないじゃん!」と思われる方もいらっしゃるであろうけれど、Tone Arm との相性も考えると「選択肢として有りなのではないか」と私は思うのである。
Tone Arm は前述のとおりで DENON 製の “DP-500M” と同じものと思われる。
Maker の H.P. には「軽針圧 Cartridge にも対応する高感度 Tone Arm を装備」とはあるものの…。
どこまで高感度なのかは疑問に加え、下記の理由で私はこれが良い Tone Arm だとは思っていないのだ。
けれども、良く無いなりにも DENON の “DP-500M” にて実績があるは事実。
もっと粗悪な Tone Arm では無い、というのは救いである。
元々その昔から DENON の Tone Arm の評判はあまり良くなかった。
何が良くなかったと言えば「感度が悪い」のである。
私の愛機でもある DENON “DP-900M�供� の Tone Arm も感度は良くない。
だから High Compliance な Pick Up Cartridge の音を好む方からは「嫌われ者」な存在でもあった。
しかし、それは嗜好の違いによる好き嫌いでもある。
Low Compliance で 3g 以上の針圧を必要とする Pick Up Cartridge との相性を絶賛する方も少なくなかった。
で、驚いたのが “CP-1050” に標準装着の Pick Up Cartridge “OC-105” の指定針圧である。
なんと 3.5g(±0.5g)という結構に重い針圧で Low Compliance と思われる、それが標準装備と来た。
なるほどねぇ〜。
Technics の Gimbal Suspension を真似ても、やっぱり DENON 製だと感度がいまひとつだったりして…?
ならば一層のこと「重い針圧の Pick Up Cartridge を…」と想像させられた私である。
その 3.5〜4.0g という重い針圧による美点とは…?
AD が故の Scratch Noise が大きく軽減されるのである。
キレっキレの High Speed な音とは無縁だけれども、パチパチ Noise が少なくて「どっしり」系の音を好む方には強くお奨めしたい “CP-1050” である。
良いかも? その3:
重厚な Design の Cabinet は ’70年代の雰囲気。
これぞ Modern Classic Design ってところか?
吹けば飛ぶような薄っぺらい Design とは一線を画する存在感である。
なお、今回の「お薦め」で紹介する AD Player の中でこの “CP-1050” のみ Phono Equalizer を装備していないのでご注意いただきたい。
Phono Equalizer を未装備なのだから当然に ADC による Digital 出力も存在しない。
そう、これぞ本来の AD Player の姿なのである。
私が ONKYO 製の “CP-1050” をお奨めする理由とまとめると…
Quartz Lock の Direct Drive Turn Table であること
Quartz Lock なのに実勢価格は5万円を切る安さ
パチパチ Scratch Noise が気にならない Low Compliance な Pick Up
重厚な Design の Cabinet
…である。
残念(?)なところは…
Phono Equalizer が無い
総重量が 8.6kg ではまだ軽い
…といったところか。
価格に関して:
この “CP-1050” が ’80〜’82年頃の新製品だったらば…?
これも現代の Pick Up Cartridge は抜きで考えてみる。
Quartz Lock D.D. の Full Manual で比較すると、当時の Pioneer 製 “PL-30” の ¥55,000 と比べたらば1万円は安いように思う。
なので当時だったらば Maker の希望小売価格は ¥45,000 ってところか。
それを 20% Off の ¥36,000 が当時の実勢価格のように思える。
これに現代の…
Pick Up Cartridge 付きで +¥10,000
を加えると、あの当時の Maker 希望小売価格に +¥10,000 で ¥55,000 となる。
それを 20% Off の ¥44,000 が当時の実勢価格を基準に考えると妥当なのではないか?
あれから40年後、この “CP-1050” の実勢価格は ¥43,330 なり。
なんと、お値段は「40年前のまんま」だぞ、おいっ…?
驚いたねぇ〜。
問答無用の圧倒的な High C.P. 機種である。
お次は Technics 製の “SL-1500C” をお奨めしたいのだけれど…?
話は長くなるので次回に続く。
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