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2019年05月26日17:10

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山崎雅弘著『歴史戦と思想戦 ―歴史問題の読み解き方』を斜め読みする

山崎雅弘著『歴史戦と思想戦 ―歴史問題の読み解き方』(集英社新書)を斜め読みする。

山崎雅弘氏は、『歴史戦と思想戦 ―歴史問題の読み解き方』の「はじめに」で次のように述べられている。

「歴史とは何か。人は、過去の歴史とどのように向き合うべきなのか。そんな基本的な姿勢を根本から変えようとする動きが、日本国内で活発化しています。過去から何を学び、未来をより安全で有意義なものにするために歴史と向き合う。自国で過去に起きた出来事や、かつて自国が他国で行ったことを、批判的あるいは反省的に分析・検証し、それが起きた原因や構造を解明する。それが自国民や他国民に対して否定的な結果を齎したのであれば、再発防止の方策を考え、同じような出来事を将来に再び繰り返さないための糧にする。昨今の日本では、当たり前のように考えられるこの姿勢の意義が否定され、それとは根本的に異なる考え方に基づく別のものと差し替えられようとしています。」

わたしがこの山崎雅弘著『歴史戦と思想戦 ―歴史問題の読み解き方』を読みたいと思ったのは、映画『主戦場』を見たからであった。あの映画のなかで杉田水脈は従軍慰安婦の数が何人なのか確定することができないから、慰安婦などいなかったと結論付けていた。この被害者の数が定かではないからその出来事はなかったという構図は、「南京大虐殺事件」にも使われている。「南京大虐殺事件」の被害者の数が定かではないので、「南京大虐殺事件」はなかったというのと同じ構図である。

この被害者の数が定かではないという件について、山崎雅弘氏は次のように書かれている。

「南京虐殺にせよ、慰安婦問題にせよ、被害者の人数を正確に特定することは、現時点ではだれにもできません。その理由はいくつかありますが、最も重要かつ決定的と思われる理由は、〈大日本帝国〉が戦争に負けた時、自国に不利にな証拠となる記録はすべて破棄せよとの命令が陸海軍や関係各省庁の様々なレベルで出され、歴史的に重大な意味をもっていたはずの膨大な記録文書が、燃やされてはいになってしまったことでした。言い換えれば、南京虐殺や慰安婦問題の正確な被害者数が今なお特定できないことの責任は、まず第一に、関係記録を破棄した〈大日本帝国〉にあります。この重要な事実を、意図的に、あるいは無意識的に見落とし、あたかも〈歴史研究者の間でも議論がわかれ〉ているなどと論じているのは、実質的に〈大日本帝国〉の証拠隠滅を擁護して、責任の所在をうやむやにする行為です。」

ここでいう〈大日本帝国〉とは、まさしく戦前・戦中の日本のことであり、戦後の「日本国」と同じく、日本の歴史の一部である。昨今、よく「日本の誇りを取り戻す」という異性いい声を聞くが、ここで語られている�狷�本�瓩箸蓮∋該蟆躪飴瓩砲茲譴弌�現在の「日本国」ではなく、戦前・戦中の「大日本帝国」を指しているのだと言われている。

では、なぜ戦後の「日本国」ではなく、戦前の「大日本帝国」なのか。その点について、山崎雅弘氏はエーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』を参考に、「南京大虐殺事件はなかった」「従軍慰安婦はいなかった」これらはすべて中国・韓国のデマだ」という�猯鮖暴だ擬腟措圻瓩燭舛�フロムのいう�犖�威主義者�瓩砲曚�ならないとも言っている。

わたしはまた、エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』を読みたくなった。『自由からの逃走』とヴィクトール・E・フランクル,の『夜と霧』はよななければと思っている。

しかし山崎雅弘氏の著作を読んだのは,『天皇機関説事件』に続いて二冊目であるが、読むたびに�猝椶�ら鱗�瓩龍辰�と納得があるのである。
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