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2019年03月30日13:24

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責任の所在

例えば、加害者AがBさんを凶悪な手段で殺めたとする。
Bさんの遺族やマスコミは、Aを糾弾することはもちろん、Aの家族にも
悪意を持って、謝罪を要求することだろう。
事件をニュースやネットで知った人たちも同じだ。
仮にAの家族が、それまでとっても「いい人」たちだったとしても。
そういう文化だ。
 
Aが少年だったらどうか?
30歳ならどうか?
70歳ならどうか?

Aが少年だったら、Aの両親は責めを受けるだろう。
それは、「育て方が悪い」から?
Aの兄弟姉妹に対してはどうか?
「お前のお兄ちゃんは人殺し」と言われていじめられるだろう。
Aの学校の先生に対してはどうだろう?
やっぱり「育て方が悪い」のか?
先生は、謝らなくちゃいけないのか?
 
30歳だった場合でも、両親は責めを受けそうだ。
同居していれば確実に。
Aが実家を出て、長らく一人暮らしをしていたとしても、マスコミや
週刊誌の記者は実家を攻めて、責めそうだ。
学校も責められるかな?
出身大学は責められる? 高校は? 通っていた中学校、小学校は?
Aが仕事をしていたら、職場は責められそうだなぁ。
仮にAの同僚や上司が、それまでとっても「いい人」たちだったとしても。

70歳なら、両親・兄弟姉妹は責められない?
田舎なら、Aの一族は村八分になりそうだけど。
そもそも、Aの一族って、どこまでを言うのかな。
 
A以外の家族、学校、職場に、ほんとに罪はあるのだろうか?
責められる理由はあるのだろうか?
法的な意味でなく、人道上の責任が生じるのは、どこからどこまでだろう。
たまたまAを産んだ親や一緒に育った兄弟は、殺人者をつくったということで
社会的な制裁を受けそう。
たまたまAが通っていた学校や同級生、卒業生たちは、「殺人者」が通って
いた学校所属だったということで社会的な制裁を受けそう?
たまたまAを雇っていた会社は、「殺人者」が働いていた会社だということで
社会的な制裁を受けて、受注停止になるの?



話のスケールを小さくしよう。

少年Cが、タバコを吸って停学になった。
Cの所属していた野球部は、春の大会への出場を辞退する。
Cの喫煙は、学校のせい? 部活仲間のせい?

何だか全体主義だよなぁ。
連帯責任。

実は、私個人は連帯責任という考え方が嫌いではない。
「オレが悪さをしたら、オレが怒られるだけでなく、家族や学校にも迷惑を
かけることになるから、悪さをしないようにしよう」って、悪さ抑制の効果を
持つはずだから。
 
一方で、Cの部活仲間は「悪いのはあいつ個人なのに、何で私が世間に
責められなくちゃいけないの?」と思うこともあるだろう。

これも正しい感情だと思う。
だって、別の人がやった悪さで、自分が責められたりするわけだから。
損をするのだから。
「Cの喫煙に気付かず、止められなかった私が悪いな」って思う部活仲間は、
あまりいないのではないかと推測する。


職場で、部下の失態が上司のせいになることも多い。
逆に、上司の失態が部下のせいになることも多い。
たまたま先月の人事異動で○○部に来たばかりなのに、同僚が失敗を
して大きな損失を出したら、○○部全体がダメの烙印を押されて、自分も
ダメ側の人間に分類されてしまうのだ。


今度は逆に話が大きくなるけれど、戦争が起こるのは誰のせいで、誰が
戦犯で、最終的に責任を持つのは誰?
得をするのは誰? 損をするのは誰?


責任の所在を曖昧にしてはいけないと、良く言われる。
そうかも。

責任がないと、人は物事に、他人に、無関心になってしまう。
無関心には罪が無い、と思いたいのだが、無関心はきっと、罪なんだろうなぁ。
でも、そんなに大きなことまで、責任を感じたくないなあ。

このへんが、私が自分の人生経験の中で答えが出ていないところ。
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