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2019年01月24日01:06

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韓国側報道を紐解く。

ツイッター界隈で、自衛隊による誤認説が出ているようで、その出どころは韓国マスコミらしいとわかったので、引用して検証したい。長くなるので、みなさんがある程度の知識をお持ちという前提で書く。

予め断っておくが、自衛隊の公開した映像にさえも記述間違いは発見されているし、右翼も合理性がない説明を多くしている。個人的には、日韓双方が「自分たちの行動は正しいと思っていて、それは客観的にもある程度正しい」という立場をとる。同じ物事を違う視点で見ているのではという方向だ。
また、この国内ブログをベースに
https://hbol.jp/183226
中央日報のまとめに反証していく。
https://s.japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=248469


(1)射撃レーダービームは放射したか
この章では、韓国軍の「STIRレーダーは使用していない」という主張と、STIRとMV08の2つのレーダーを日本が混同したのではないかという指摘をしている。

ただ、これは韓国軍、中央日報、引用元ブログ、そして日本の右翼系ブログでも、XまたはKバンド系レーダーのSTIRを、CバンドレーダーのMW08と誤認したのではないかという論点になっている。
中央日報では、誤認の論拠として日本側が「FC系レーダー」とのみ呼称して、XバンドかCバンドかに言及しないのが怪しいと見ている。

少し脱線してレーダーのバンドを解説すると、レーダーはこの図のようにバンドが分かれている。
https://rad-horizon.net/radiation-measure/1725-2018-03-01-09-28-00

こうしてみると、XバンドとKバンドは射撃管制用!Cバンドは捜索用!これを誤認したのでは!?という意見は信憑性が高いように思えるが、実際はそうではない。

例えば、イージスシステムのレーダーとして名高いAN/SPY-1レーダーは、創作から射撃管制までSバンドレーダーで行う。また、CバンドレーダーのMW-08は、空中・海上捜索+追尾と、海上用「射撃管制」機能を持っている。

つまり、「火器管制レーダーの照射を検知する警報センサー」は、バンドがどれかで判断している訳ではないということだ。ではどういうことかというと、通常のレーダーは灯台の光ようにくるくると回しながら敵を探し、ディスプレーに表示している。物理的に回すものもあるし、電子的に回す(走査)するものもある。
一方で、「こいつに攻撃することにした」と決めた場合、回転モードの灯台ではなく、サーチライトのように連続的に照射する。警報センサーはこの連続的な照射を検知している。以前マイミクさんに「誤認は原理的にありえない」と言ったのはこういった事情による。危機を脱してからの分析にミスがあることがあったとしても、現場でバンド数を間違えるというミスが起こる要素がない。バンド数を問題にしていないからだ。(もちろん、誤作動は別だが、現時点では発覚していない。)

もう一つ、MW-08は海上用レーダーなので、航空機に照射するはずがないという論調も散見した。それを政治的に発言するのなら、せめてwikipedia程度は読んでほしいが、MW-08は70度の角度までは空中も「追尾」できる。この間違いは中央日報を始め、右派系軍事ブログも見落としているものがある。この「追尾」を、FC系レーダーの照射だと検知した可能性がない訳ではないだろう。

また、韓国のいう通りMW-08とSTIRを自衛隊が混同したと仮定して、ではなぜそのタイミングでMW-08を起動したのかという問題は払拭できない。視程数十キロの晴天で波もなく(ブログではこのレベルでは穏やかな訳ではないと言っていてびびったが)、自艦から救助艇を出している状況で空中に向けてレーダーを放つ意味がわからないし、不合理だ。P1が低空にいるときにレーダーを拾ったのであれば説明もつくが、上昇中では合理性に欠ける。このタイミングで広開土大王はレーダーを使っていないと考える方が自然だろう。それにレーダービームの角度は2度前後で、さらに捜索中であれば灯台のように回転しているはずなので、「たまたま(数十秒間)レーダーにP1が入った」という説明は非常に苦しい。



しかしもう一つ、話の核心のSTIRレーダーが起動していた可能性もあると個人的には見ている。大筋は前回の日記に譲るが、広開土大王は艦載カメラで撮影を行った(が、レーダーは出していない)と認めている。「光学モードを使用したのでレーダーは出していない」との弁だが、ここに疑問が残る。

光学モードとは画像追尾モードで(と、思われる)、カメラで捉えた画像が移動しても、自動的にそれを追い続ける機能である。そう聞くと納得しそうだが、「最初にカメラに収めるにはどうしたのか?」という問題だ。このカメラは当然ながら人力で動かすものではなく、STIRレーダーにリンクされている(と韓国軍が報道している)。要はレーダーの力を借りて対象をカメラに収め、その後は画像追尾する。

正直なところ、この光学カメラが実際には光学モードに入っていなかった、あるいは補助のレーダー照射が自動的に起動してしまったと考えるのが、今回の事件で最もしっくりくる説明だ。
https://mainichi.jp/articles/20190123/ddm/005/010/091000c
P1哨戒機がレーダー照射を受けた場所を考えても、急接近してきたP1に驚き(と、韓国軍が言っている)、去りゆくP1をカメラに収めようと慌てて照射したのが(1)、その後P1の旋回で度々カメラがロストして(自動機能で)再照射したのが(3)まで、P1からの呼びかけで慌ててカメラを切ったのが(4)以降ということだ。

時々ロックオンの話やミサイルの話でも書くように、軍事兵器はそれほど万能ではない。特に射撃管制装置は未来位置を「予測」しているので、予測と違う行動を取られると命中しない。光学追尾が何度かP-1をロストしながらレーダー照射を繰り返してしまったというのは無い線ではないだろう。当初韓国軍が謝ろうとしていたという報道も、これならば理解しうる。悪意を持って照射したのなら、謝ろうという話も出ないはずだ。

何れにせよ、FC系レーダーを浴びせてしまったのは間違いないだろう。
瀬取り支援説や工作員支援説もあり、その立場に立てば悪意ある照射という線もなくはないのだが、それならば接近前に照射する方が自然だ。P1の二度の航過を許しては、見られてはいけないものを見られた後ということになってしまう。(これももう一枚裏を返せば、低空接近するP-1に気づかなかった可能性もあるが、悪事の最中にそんな間抜けなことをするかな・・・? 低空侵入警戒はそれこそMW-08のお仕事だしね)

まあ、その後の韓国軍の報復を見ると、悪意説も信憑性が出てしまうが笑。


■レーダー照射、韓国「対話応じるべきだ」 日本は否定的
(朝日新聞デジタル - 01月23日 00:03)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5467192
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