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2018年03月04日22:31

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安倍政権の裁量労働制は何が狙いなのか。

この問題は安倍政権が企業に阿って、労働者を奴隷扱いしようとしているのだ!

みたいな論調で語ることができれば、実に単純明快である。まあ、一般的に批判派はそう捉えている。が、政治ウォッチャーとしては、その答えはあまりにも単純すぎる。

というのは、安倍政権は「比較的」労働者よりの政権というのは間違いない。特に、日本国籍の労働者の、だ。麻生大臣が述べたように、安倍政権は労組が支持すべき内閣である。例えば安倍政権は労働移民に消極的であるし、外国人技能実習生制度のために難民法を改正したのは、民主党政権である。企業に対する賃上げ要求も、民主党以前の政権(自民含め、ね)では行われていなかった。

そもそも、政府のどこかトンチンカンな政策は、だいたい外圧によってなされる。例えばこの問題の背景にあるのは、国際的に見た労働生産性の低さという統計データだ。さらに、労働者に残業をした際の理由を尋ねた、厚労省の統計データ。このデータでは、労働者にアンケートを行い、残業をしている理由を尋ねている。回答の1位は、「生活費を稼ぐための残業」である。

こうした背景から考えると、安倍政権は企業に媚びているのではなく、割とマジでアレで改善すると考えている、と思われる。・・・なお悪い。理想高く法律を作ってみても、悪意を持って運用されてしまうのは、男女雇用機会均等法しかり、派遣法改正しかり、歴史が証明している。人の悪意とは常に予想の斜め上をいく。その整合をとるのは難しい。もしかすると日本人の気質なのかもしれないとさえ思う。

残業代をべらぼうに高くすれば解決するという人もいるが、それは先述の統計結果から見ると意味がない。生活残業をする人が増え、労働効率が下がる。そこは政府の目指すものではない。勤勉なはずの日本人が欧米よりも労働効率で劣る理由は、個人的には2つあると考える。

一つは、人事評価やマネジメントという意識の欠落だ。日本の人事評価制度は、例外的に無能な労働者を弾くことはするが、ほぼ同等であれば細かな採点などの評価はしない。向き不向きを細かく考えることもなければ、上司が気分で決め、それが通る。欧米が全て細かくやっているとは言わないが、そういう傾向はある。

もう一つは、契約の概念がないことだ。大変残念ながら、アジア的な強いものがやり放題という風土はある。弱者の皆様の賞賛の嵐が聞こえるようだが、これはつまり君らも出世すれば同じことをやるということだ。ボーナスにしても成果に見合うわけではなく、なんとなく決まる。あくまでも経営者の裁量として残されているわけだが、その元凶は削ることができない基本給にあると言ってもいいかもしれない。

労働者と経営者の相互不信はどの国にもあると思うが、それをシステムとして解決してきたのが欧米という側面はあるだろう。まあ、欧州式と米国式では若干違う気もするが・・・。

どう考えても、今回の裁量労働制がうまく転ぶとは思えない。ただ、その背景には日本人の(東?)アジア的な気質が影響している気がしないでもない。

裁量労働「高プロ」も乱用懸念
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5012679
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