司馬遼太郎の「街道をゆく6 沖縄・先島への道」を読んでいて不思議な話を拾った。「南波照間島」という島の話である。沖縄県の南端は「波照間島(はてるまじま)」である。ところが波照間島に行くと、島の人たちは、自分たちの島は南の最果てではない、もう一つ南に島があるという。それが「南波照間島」である。しかしこの島は地図には載っていない。架空の島である。
こういう伝説がある。400年前の話という。当時、波照間は沖縄島の琉球王家の支配を受け、税を取られていた。ところがある年ひどい不作で税を納められない。人々は困り果てて、島を脱出することにした。税を取る琉球王家の役人達の船がやってくると、島中上げてこれを接待し、酒を飲ませた。夜、役人達が酔いつぶれたところを見計らって、王家の船を乗っ取り、出帆し、帰ってこなかった。彼らは「南波照間島」に移住したということになっている。
なんとも不思議な話だ。南波照間島については柳田國男も記述が残っている。
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